大分県民で良かったと思う理由のひとつに「ふぐ」がある。法令的に詳しくは書けないが、もう少し踏み込んで言うと「ふぐのアレ」である。
私が住んでいる三佐漁港も、子どもの頃はトラフグが多く水揚げされていた記憶があるが、漁師の皆さんも調理できないので食べることはなかった。車エビは良く食べてたけど。
その後社会人になり、初めて食べたふぐとアレに感動。接待などで県外から来るお客様には、率先してふぐ料理店へご案内したものだ。
そんな訳でかねてより、個人的にお会いしたいと思っていた、ふぐの卸販売業を営む木梨雅孝さんを訪ねた。
若いころは築地市場で研鑽を積んだという木梨社長
(株)木梨ふぐの創業は昭和29年。九州最大規模のフグ専門加工卸売店で、地元臼杵、大分をはじめ全国に良質のトラフグを出荷している。
当初は天然ふぐが主流だったが、昭和50年代に入り養殖が始まり、今では9割以上のシェアを養殖産トラフグが占めるようになったという。主な仕入れ先は、県内だと蒲江や大入島、県外では長崎、熊本、愛媛、山口とのこと。
一時、中国や韓国から安い輸入品や稚魚を再養殖して国内産と称する業者が介入する時代もあったらしいが、品質と美味しさにこだわることで料理店からの信頼を勝ち得てきた。
1㎏から2㎏の成魚を加工・出荷する
下関や長崎とも異なる大分・臼杵のふぐ料理を味わってほしい
他にも業界の歴史やこれまで疑問に思っていた裏事情など、興味深い話を聞けて大満足な一日であった。
あらためて私の最後の晩餐は、ふぐ会席だなと痛感。
でわ!