「うなしげって知ってる?」僕は少し得意気に嫁に尋ねた
「うな重ね」嫁は吐き捨てるように答えた
みるみる顔が赤くなる、そうか、うなしげではなくうな重と読むのか
己の教養の無さ、世間知らず、46歳にもなってそんな事も知らない経験値の低さ
それらが露呈してしまって穴があったらぶち込みたいくらい恥ずかしくなってつい泣いてしまった
それはさておき僕はうな重とやらを疑っている
専門店で食べると数千円はすると言われる高級食材、はたしてウナギにそんなバリューが本当にあるのだろうか?
生きたまま解体されて串に刺されて炭火で焼いたり蒸したりして、何度も何度も秘伝のタレに漬ける
新鮮な魚をそこまで加工しないと食べられないのか?
そこまで手間暇を掛けて調味料で食材の味をごまかさないと食べられたものではない実は不味い食べ物なのではないか?
本当にウナギが美味しかったら刺身で食べるだろう?。