娘の家出に欠けたもの、私に新たな世界をみせてくれたもの | .

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海外自宅サロン主宰、天然石アクセサリーデザイナー                                      
Life-essenceのシーゲレ陽子です。


 

 

 

 

ある日の土曜日。

娘が反乱を起こして、

週一のお手伝いも日本語・現地学校の宿題も放棄し、

ふてくされ道まっしぐら。

 

どうしようもないので心を鬼にして、

翌日予定していた従妹の家へのお泊りに、

行かせないことにしました。

 

それを聞いた彼女はもう怒り心頭。

部屋にこもってガサガサ作業をしているかと思うと、

そのまま寝てしまいました。

 

 

そしてこっそり部屋をのぞくと、

ピンクのガラガラスーツケースに、

何やらモリモリと詰め込まれている様子。。。

 

その中をのぞくと、

大量のひらひらドレスとアクセサリー、

お小遣いの入ったミニ金庫と、

歯ブラシがそのままズボっ。

 

これは長期家出の予定か?

 

そしてなぜか日本語学校の宿題がごっそり。

ん? 1週間家出して、

そのまま1週間後の日本語学校へ直行予定か?

 

いや、待てよ、

パンツが1枚もないぞ。

一枚で一週間耐えるのか?

 

いろんな憶測が私の頭で飛び交いましたが、

結局は母の手でその計画はとん挫させられたのでした。

 

わが娘よ、

女性としてドレスとアクセサリーよりまず先に、

次回家出の際は日数分のパンツは持って出よ。

 

 

 

 

 

 

いやぁ、かなりの怪獣2匹育ててきた私としては、

どんな子が来てもいける自信のようなものがありましたが、

私は“男子の母親”だったのだと気づかされたのでした。

 

そう、私は女子の母親として、

初の初の初心者だったのです。

また1年生からやり直し!

 

ティーネージャーになった長男の反乱の際には、

夫に「自分もきっとそうだったんだから、

あなたが一番扱い方を知っているでしょ!」

なぁんて偉そうに言いましたが、

そんな私が娘の扱いが全然わからん!

女同士なのに全然わから~ん!

 

女の子のお母さん尊敬!

そして子育てって生まれる度に、

その子の母親1年生になるってことを、

痛感している今日この頃です。

 

そして夫はさらに娘のことが扱えず、

相当苦労しているようですが、

“でも奥さんよりはまだましかな。。。”

と心の声が漏れているような気がしてなりません笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔はいろんなことに手を出しては、

一つのことがなかなか長続きせず、

あっちに行ったりこっちに行ったり、

人生迷いのある時期があったなぁと。

 

そのふわふわした感じが落ち着き始めたのは、

もしかしたらドイツに来てからかもしれません。

 

まずは妊娠、出産をし、

あれよあれよと3人の子どもに恵まれて、

実質身動きが取れなくなりました笑

 

そしていろんなことに手を出したくとも、

学歴、職歴、資格、法律などの絶対的な条件、

そして海外だからこその言葉や年齢の壁により、

出せる分野も相当範囲が狭まりました。

 

 

そうなると自分ができることが随分限られてきて、

どんなに障害があろうとも、

どんなに険しい道のりであっても、

何とかそこにしがみついていかなくちゃいけないという、

私に欠けていた忍耐力、覚悟のようなものが、

自然に養われたように思います。

 

たとえどのようなことであっても、

長年やり続けてくることで見えてくる世界があって、

それを見ることができたことは、

人生をさらに豊かにしてくれると感じています。

 

 

それはもしかしたら、

妻という立場、

母という立場も同じかもしれませんね。

 

結婚も出産もしないオーラ満々だった私が、

結婚して3児の母になれたことは奇跡、

きっと両親はそう思って、

夫のことを神としてあがめているに違いありません笑