学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

月見る月はこの月の月

2021-09-17 16:16:25 | 日記
 今回も秋と空の話。暇なんだなーとお思いでしょうが、なぜか夜に外に出て秋らしい空気を吸って虫の声を聞きながら空を見上げるのが好きである。ここ2、3日は曇り空で月を楽しむことはできないけれど今年の中秋は21日であるらしい。天候が邪魔をしなければいいのに…
 作者不詳とある「中秋の名月」を讃える歌に『月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月』というのがある。月といえば僕はこの歌を思い出す。何度も月が繰り返されるのでユーモアもあるし、じっくりその内容を検討すると本当に上手く月を表現していることに感心する。秋の夜に外に出て見る月はどういう訳か人生の出来事や人との出会いを思い出させてくれる。子供の頃に座敷の縁側から見た月、留学時代にアメリカで見た月、家族を持って子供達と見た月、そして歳をとって見る今の月はじっと見ていると座禅を組んで黙坐の心境になる。今年も多くの人が見るだろう中秋の月、人それぞれの思いを場所とともに蘇らせてくれることだろう。
 僕は留学時代に大学の寮の庭に出て月を見ながら日本のことを思ったり将来の夢を描いたものだ。アメリカのトーマス•ジェファーソン(Thomas Jefferson)は "過去の歴史より、未来の夢を見る事が好きだ I like the dreams of the future better than the history of the past.” という言葉を残している。アメリカ合衆国の独立宣言の起草や建国にたずさわったジェファーソンは過去のイギリスからの独立など、国の将来を夢見て前向きだ。僕も若い時には見る月に自分のやる気をつぶやいてみたり前向きだったことを思い出す。歳をとって今見る月は思い出とともに蘇ってくる「光る記憶の塊(かたまり)」である様な気がする。

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