糸瓜忌(へちまき) | 便箋らぼ(時々切り絵ボトル)

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とある便箋デザイナーが、季節の言葉、便箋リメイク、和風イラストのあれこれを綴ります。
時々切り絵ボトルアートも。

川越は台風一過、夏が戻ってきたような暑さですが、この18号、大きな影響をもたらしたようで・・・皆様いかがお過ごしでしょうか?

被害に遭われた方にお見舞いを申し上げます。

 

さて今日9月19日は糸瓜忌(へちまき)・・・正岡子規の命日です。

彼の絶筆が

 

糸瓜咲て 痰のつまりし仏かな

痰一斗 糸瓜の水も 間にあはず

をととひの へちまの水も 取らざりき

 

と、糸瓜を詠みこんだ3句であることから名づけられたようです。

 

彼の残した俳句は厖大ですが、私の好きな句の一つに、こんなのがあります。

 

弁当を鹿にやつたるもみぢ哉

 

特に有名でも名句というわけでもないのですが、きっと鹿に弁当をやったというのはウソで、紅葉狩りに来て弁当を広げていたら鹿に横取りされちゃったのでしょう。(奈良旅行の時の句かな?)その様子が目に浮かぶようで楽しい。

子規の句というよりも、小林一茶みたいですが。

 

子規といえば「鳴いて血を吐くホトトギス」から俳号をつけたように、(ホトトギスの漢字表記が子規)

病気のイメージがあまりにも強い俳人ですが、病に苦しみぬいた彼の短い生涯にも、上の紅葉の句のような、ほのぼのと楽しい時間があったのだなあと思うと、何だかちょっとほっとします。

享年34歳。私よりもずっと若い。

 

冒頭の写真は古染箋「もみじの色のうつりゆく」便箋(2009年日本ホールマーク社より発売)

 

今日の便箋らぼ*は正岡子規の俳句と カミヤ・ハセ(T.Hasegawa)デザイン、秋の便箋のご紹介でした。 

 

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