ふれあい | ほのぼの街のほんわか通りに、ふわっと風がふく

ほのぼの街のほんわか通りに、ふわっと風がふく

笑顔がにじみ出る(はずの)
「ゆるイラスト」とともに、
なんてことはない日常をつづったエッセイ

アメリカにいた頃、高校生だった息子と、ヤンキースタジアムに野球を見に行ったことがあります。ベーグルを持ち込んでいたのに、球場で売っているチキンが食べたいと息子がいうので、買いに行くと、機械が壊れていたとかで、すごい列。私は、野球には、そんなに興味がなく、まあ、息子が楽しんでいればそれでいいやと、そのまま、長時間、並んで、席に戻ったので、試合の大部分を見逃してしまいました。

 

先日、息子が、日本を訪ねていた時、テレビで、混んでいる時に備えて、食料は自分で持っていく、というような話が出ていたので、「そういや、覚えてる? ヤンキースタジアムで、ママは、ちゃんとベーグル持って行ってたのに、チキンが食べたいっていうからさ~~」と、その時のことを冗談半分に言うと、10年も前のことですから、そうだったっけ?というような反応がかえってきて、一緒の笑えると思いきや、額に青筋を立てて、みるみる落ち込み、「今でも、あの時、ママに悪いことをしたと思ってる」と、うなだれるのです。

 

え~~~、そんなに気にしてくれてたの?? チキン売り場が、あんなに混んでるなんて、息子は知らなかったわけですし、私は、ヤンキースタジアムの中に入れて、雰囲気を味わえただけで満足だったから、それでよかったので、息子の反応に、驚きました。

 

以前見たテレビ番組で、芸人の方が、高校生の時、学校へ車で送ってきてくれたお母さんが、学校の近くで接触事故をおこし、困ってらしたのに、周りに生徒がたくさんいて、恥ずかしくて、そのままお母さんを一人残して、学校へ入って行ってしまったことを、ずっと謝りたいと思っていたと、お母さんに伝えてらっしゃいました。

私も、「時を戻せるなら」、と願うことがあります。

 

息子たちやじじばばと旅行していた時、新幹線の中でお昼を食べると言ったのに、一人だけ、目的地に着いてから、マクドナルドに行きたいと言った息子に、「あんただけのために、マクドナルドに行かない!」と言ったことを思い出すと、いまだに、胸が痛むのです。「マクドナルドへ行くでしょ?」と言った時のうれしそうな息子の顔。あのうれしいままに、しておいてあげたかった、、、

 

まだ息子が幼稚園ぐらいの頃、猫とネズミの置き物で、遊んでいるのを見て、「触っちゃダメ!」と怒鳴ってしまったことも、胸が痛くなる思い出、、、ネズミを持って、猫にちょっと話しかけるふりをしていただけなのに。木の安物の置物だったのに。ハッとさせてしまった。あのまま、無邪気に遊ばせておいてあげればよかった、、、

 

私が幼稚園ぐらいの時、応接間のテーブルの上に置いてあったタバコ入れの蓋をそっと開けていると、母に、「触っちゃダメ!」と言われたことを、まだ覚えています。息子は、覚えているかな?

 

順送り、、、息子に、もし子供ができたら、同じことをして、「そういや、ネズミを持って、猫ちゃんに、こんにちはって、やってただけなのに、ママに、叱られたこと、今でも覚えてるな」って、思うのかも??