おはようございます。
以前から本屋さんに行くたびにずっと気になっていた本がありました。それは、
おもしろい!進化のふしぎ
ざんねんな生き物事典
という本。
一応子供向けの本ではあるんですが、大人が読んでも面白いんです。
地球には、すごい能力をもつ生き物がたくさんいます。
でも一方で、思わず 「どうしてそうなった!?」 とつっこみたくなる「ざんねん」 な生き物も存在するのです。
この本では、進化の結果、なぜかちょっとざんねんな感じになってしまった生き物たちをご紹介します。
という内容なんですが、ざんねんなこだわり、ざんねんな体、ざんねんな生き方、ざんねんな能力というカテゴリで分けられて、それぞれに当てはまる生き物(動物、水中の生き物、植物など)を楽しいイラストとわかりやすい文章でまとめた本。
例えば・・・
「カバのお肌は超弱い」
「サイの角はただのいぼ」
「イルカは眠るとおぼれる」
「チンアナゴのケンカはショボい」
等々
このキャッチコピーにもめっちゃウケるんですが、添えられているイラストもかなり面白い。
今、第5弾まで出ていて、第1弾は25万人の小学生が選んだ”こどもの本”総選挙で第1位を獲得したそうです。
私はこの第1弾をまず買って読んで、あまりに面白かったので、その続きを大人買いしました(笑)。
私はもともと水族館が好きで、生き物にはとても興味がありました。そしてそれ以上に興味があるのが、生き物の進化のお話。
自分自身が属するホモサピエンス(人類)の進化についての番組などがあるとすぐに録画しますし、そういう系の本も数冊持っています。
ホモサピエンス以外の進化の物語にも強く興味を引かれていました。
チョウチンアンコウっていますよね?
頭からチョウチンをぶらさげて、それで獲物を引き寄せて食べる、という深海にすむアンコウの仲間なんですが、いつも思ってたんです。
なんであんな姿になったんだろうって。
で、アンコウの中に、餌をとるためにチョウチンが欲しいと願い続けた個体がいて、その結果そういうふうになっていったのかなあ?と思っていたんです。
でも「進化」って、「こうなりたい」と思って起きる訳じゃなく、自然の中で懸命に生きていたら、「たまたまそうなる」ことで起きるんですね。
たとえばキリンの場合、
キリンの祖先の中にたまたま足が長い子供が生まれた。その足は肉食動物から逃げるのに役立った。
↓
そして、だんだん足が長い個体が増えて行ったが、水飲み場で水を飲みにくく、そのせいでまた肉食動物に襲われるようになる。
↓
その後また偶然、首が長い子供が生まれた。首が長いと水が飲みやすいため襲われにくい。
↓
その結果足と首が長いものが生き残って行った。
という感じで、進化って、その時の自然環境によって、体の作りや能力が偶然の変異を起こすことで「たまたまそうなった」という感じに起きて行くということなんですね。
キリンとかならわかりやすいですけど、なんでそうなったん?という進化を遂げた生き物もたくさんいる訳で・・・
でもまあ、その子たちも”いっしょうけんめい”なんですよね。でも私達から見ると、大きなお世話かもしれないけれどどこかざんねん。
でもその進化を考えるだけで神秘を感じます。
今、地球上には500万種以上の生き物が暮らしているといわれます。
私達がよく目にする鳥や魚や犬と言った背骨のある脊椎動物は、その中でわずか1%程度。
すべての始まりはたった一つの細胞だった。
それが長い時間をかけていろんな進化を遂げた結果、こんなにたくさんの動物が生まれたんですね。
そして進化の道というのは一つではない。
「多様性」があるからこそ、環境が変わって行っても命が繋がって行くということなんですね。
つまり、”みんな違う得意技を持って生き延びて来た”ということなんです。
そんなことを知るだけでも、「違う」ということ、「多様性」というのは実は生き延びていくためには必要不可欠なことなんだなあと気づかされます。
今、人間社会でも「多様性」の大切さが謳われるようになってきていますが、これは今後人間が進化しながら生き延びるためにも必要なことだということなんですね。
ともあれ、このシリーズ、かなりお勧めです。
ちょっとほっこりできますし、生き物への愛おしさみたいなものが湧いてきます。
本日もお読みいただきありがとうございました。