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腐葉土づくり 省スペースで少量の腐葉土をかんたんに作ってみる

2021-1-23-8 腐葉土




森や林の植物は枯れた葉や枝が地面に落ち、長い時間をかけ微生物によって栄養素に分解され、土中の根に吸収されて成長しています。

毎年この繰り返しで緑は保たれています。誰かが肥料をまいているわけではありません。ゆえに腐葉土は、植物のベースとなる安全な栄養素(堆肥)といえると思います。

長い時間をかければ自然に腐葉土は出来るのですが、少し手を加えればあまり時間をかけずに作ることができます。

農家などでは大規模に腐葉土づくりを行いますが、家庭菜園ベースで趣味の範囲で小規模に作ってみようと思います。

コツは微生物が活発に活動できる環境を作ってあげること!さてさて今は真冬、夏野菜栽培の土壌づくりに間に合うでしょうか…


2021年1月17日 日数0日 仕込み


・簡単に言いますが、有機物(葉、油かす、米ぬか、残飯など)は微生物が分解(発酵)して形の違う物体にならないと、植物は根から吸収してくれません。だから有機肥料、堆肥、腐葉土、ボカシづくりは微生物の労働環境が全てなのです。
🔗野菜、土、微生物、人間にやさしい肥料 ボカシ肥料のすすめ

・微生物(乳酸菌や酵母菌などの善玉菌)は、適正温度、適正水分、酸素の3つがそろうと元気に動き出し、有機物(エサ)を分解してくれます。ただ分解し易い有機物もあれば、なかなか分解しにくい有機物(木など)もあるのでそれぞれ分解(発酵)時間がずれてきます。

🔗家庭菜園『米ぬかもみ殻』ボカシづくりで安全な有機栽培などは温度と水分量を管理し、微生物の活動マックスで分解し易い有機物(米ぬか)を発酵させているので短時間で仕上がりますが、今回は屋外なので温度は自然任せ、水分も厳密には管理しないので微生物の働きもゆっくりになり完成までの時間も数カ月になると思われます。



・準備するもの・・・枯葉、大きめのカゴ、水、米ぬか、三温糖、フタをするための板、スコップ
米ぬかは分解しやすい有機物として利用します。また乳酸菌が多く住んでいます。三温糖はエサとなる糖分として利用します。
枯葉は分解しにくい有機物です。乳酸菌が住み分解しやすい米ぬか、エサとなる糖分、を加えることで微生物が一気に増殖し枯葉の分解を早めてくれるはずです。

・まずカゴを固定するため、また、ある程度温度を保つために20㎝程穴を掘ってカゴを埋めてしまいます。

2021-1-23-1 腐葉土



・数回に分けて枯葉に米ぬか少々、三温糖少々を混ぜ合わせて水をまいていきます。

2021-1-23-3 腐葉土

2021-1-23-4 腐葉土

2021-1-23-2 腐葉土



・ミルフィール状にするので足で踏み固めます。枯葉は大袋4つ分あったので4回に分けてミルフィールしました。

2021-1-23-7 腐葉土




・数日おきに水分調整と酸素供給のため全体を撹拌混ぜ合わせますので、7分目程の余裕のある状態にしておいた方が方が混ぜやすいです。

・雨水などが入り水分量が多くなると、無酸素状態になり悪玉菌の分解(発酵)になりますので、フタをしておきます。悪玉菌の分解になると悪臭がしますので判別できます。

2021-1-23-8 腐葉土

2021-1-23-9 腐葉土



・木の枝や竹の葉などはリグニンが含まれ微生物が分解しにくいので、なるべく取り除いておきます。

・善玉菌が繁殖する願いを込めて、乳酸菌培養液、ミカンの皮酵母液を水に混ぜてまきました。

・数日後、表面が乾いたら水を加え、底から全体を混ぜ合わせ空気の供給も行います。これを繰り返していきます。

2021-1-23-5 腐葉土

2021-1-23-6 腐葉土


2021年1月27日 日数10日 


・表面が乾いてきたので水を加えながらよく混ぜ合わせました。しっかり空気も供給できました。

・まだまだ10日なので大した変化はないですが、若干茶色から黒へ変わっているような気がします。香りも特に問題ありません。

・微生物がMax元気になるのは30℃以上、まだまだ寒い時期、分解速度はゆっくりです。

2021-1-27-1 腐葉土


2021年3月20日 日数62日 


・仕込みから2か月が経ちました。気温も上がってきたので微生物の分解活動も日に日に活発になってくるのではないでしょうか。

・前回と比べると葉が細かくなっているように見えます。色も黒感が増してきたように思えます。嫌な香りはしません。水を加えてよく混ぜておきます。

2021-3-20-3 腐葉土


2021年4月24日 日数97日 


・まだ未熟腐葉土ですが、キュウリとスイカの畑に使用しました。腐葉土は植物質堆肥ですからゆっくり分解するので未熟でも大丈夫でしょう。一方、牛ふんなどの動物質堆肥は一気に分解しガスが発生したり、高温になったりするので完熟が望ましいです。

2021-4-14-2 スイカ


2021年5月9日 日数112日 


・だいぶ発酵が進んで黒く細かくなってきました。が、ミミズが多くいますので分解物はまだまだあるようです。葉っぱはほとんどが細かくなって原型を留めませんが、枝類は分解しにくいのでまだ形が残っていますね。

ミミズや微生物は、先ず米ぬか、生ごみ、油かすなどの分解し易い有機物を分解し、その後葉や枝などの分解しにくい有機物をゆっくりと時間をかけて分解していきます。この分解でできたものが植物の栄養となり、土をフカフカの団粒構造に変えてくれます。

・米ぬかを加えて微生物の活動をアップさせます。また水分も加えてよく混ぜ合わせます。

2021-5-9-2 腐葉土

2021-5-9-1 腐葉土


2021年6月27日 日数161日 完成


・あれだけたくさんいたミミズなどの小動物が数える程度にまで少なくなりました。小動物と微生物が有機物を分解したと判断できます。

・枝などはまだこれからじっくり分解していくと思いますが、枯葉などはほとんどが腐葉土になったと思います.。これで完成とします。

・秋冬野菜の作付けに利用したいと思います。

2021-6-26-2 腐葉土

2021-6-26-3 腐葉土


まとめ


・土づくり(団粒構造の構築)とは、土壌生物を増やす環境づくり、と言い換えることができます。
土の中には、大小さまざま数多くの生物が生存しています。ミミズなどの植物栽培に有用な生物もいれば、植物に害を及ぼす生物もいます。
土の中で、それぞれの生物のバランスがとれていれば、食物連鎖で生物数は安定し、病気も起こりません。
が、何かの拍子でバランスが崩れて、病害虫が爆発的に増えると植物の成長に影響が出てきます。
作物栽培をしている限り、連作障害など、土中バランスを崩すのは避けられないことですが、有用生物の絶対数が大きければ被害は起こりにくくなります。
この土の中のバランスを保ってくれる生物、特に目に見えない微生物(有用菌)を増やすことで、土壌環境がより良くなり、最終的に植物と微生物が好む住環境である団粒構造の土ができがります。
この有用菌は、
有機物を速やかに分解してくれる『分解菌』
植物の根に侵入して共生する『共生菌』
特定の菌に寄生して、相手を餌として利用し、死滅させる『菌寄生菌』
などのグループに分けられ、それぞれたくさんの種類の菌がいます。
微生物の個体数は、土1グラムあたり30億個です。
もちろん目には見えませんが、土の中ではさまざまな営みが日々繰り返されているのですね。

・今回完成した腐葉土には多くの微生物が住みついているはずです。この腐葉土が畑に投入されることにより、土中微生物の数が増え土壌環境が良くなり、野菜の成長に好影響が出てくれればと思います。



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温暖化と家庭菜園


野菜は、日光が大好きです。特に夏野菜は日光と温度を要求しますが、昨今の猛暑、酷暑の中では気温の上がり過ぎにより、元気がなくなり成長が弱まったり、病害虫が多発したりします。日光は好きでも異常な暑さは好きではないようです。

地球温暖化が原因とされるこの暑さですが、下記写真資料にある通り1960年代から暑さが顕著になりはじめています。植物の進化はもっともっと長いスパンですから、温暖化のスピードに植物の進化が追い付いていないというのが現状のようです。

将来、人間にとっても植物にとっても過ごしやすい夏に戻ってくれるのが一番良いのですけど、どうなることやら。現状ではこの暑さにも負けない品種の改良を待つしかないのでしょう。

日本の夏は徐々に暑く、長くなっている (東洋経済ONLINEより)
2019-11-23 資料


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参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。









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Last Modified : 2021-06-27

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