バンクシーって誰?展を観て

先日「バンクシーって誰?」展に行ってきました。いまやバンクシーさんをご存知ない方はいないですよね。高額落札された絵画「少女と赤い風船」が突然シュレッダーで裁断される画面は世界中をにぎわせました。

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現代アートの異端児とも言われるバンクシーさんですが、いまだその姿・年齢などすべて不詳ってのもひきつけられる要因となっていますよね。

90年代からイギリス南西部ブリストルで活動していたバンクシーは2000年ごろから拠点をロンドンに移っし、街中に大量のドブネズミ(ラット)の絵を描きました。日本でもバンクシー作品と思われるネズミの絵が発見されてメディアなどで騒がれ認知度が上がりました。

ステンシルアートの父と呼ばれるフランスのストリート・アーティストのブレック・ル・ラットに影響を受けたとされるネズミの絵ですが、バンクシーの絵はより擬人化されています。

サルの絵はネズミと並んでバンクシー作品に登場するモチーフですがこうして動物たちに社会風刺に満ちた自分のメッセージを託しています。

この絵にも「Laugh now, but one day we’ll be in charge(今は笑え。しかし、いつかは我々が勝つ)と記しています。

この作品は火炎瓶の代わりに花束を投げる抗議者風の人物。長年パレスチナ問題に関心を寄せているバンクシーが現地のガソリンスタンドの壁に書いたもの。彼がイギリスのアトリエではなくイスラエルとパレスチナの紛争地帯で狙撃される危険を冒してこの絵を描いたのです。

この絵は有名なスティーブ・ジョブス氏ですが、何をしているのでしょうか?

この絵は2015年に起きたシリア難民危機の時にフランス・カレーの難民キャンプにて描いたものです。

バンクシーはその時「難民は国のお荷物だというけれど、ジョブスはシリア難民の息子だぜ、その昔、アメリカが彼の父親をアメリカが受け入れたから、年間70億ドルもの税金を払う世界に名だたるアップル社ができたんだ」と声明を発表しています。

約1億5千万円での落札がきまったとたん、シュレッダーが作動して切り刻まれたフウセンと少女の図。2014年にシリアの子供たちを救うキャンペーンのアイコンにもなったこの図はロンドンの橋のたもとに最初書かれたもので、当時誰かが「THERE IS ALWAYS HOPE(いつでも希望はある)」と書き加えたことでこの絵がいっそう深みを増し、人々の心に焼き付けられました。

自由に人が書き加え、揶揄したり批判しながら様々に解釈する。それによって成熟された文化が醸成されこの絵はだれもが愛する国民的名画となりました。

匿名のアーティストバンクシーを構成しているのは彼を見つめ続ける私たち自身という彼のメッセージ。世界をより良くしていこうぜと言っているようです。

今回の開催は東京・寺田倉庫(12/5まで)の他・福岡・広島などでも開催されたよう。

またウィズ原宿でも今後開催される予定です。

世界で最も注目を集める現代アーティスト・時代の先駆者”バンクシー”。そして平和な日本にいても理解してほしい世界情勢の悲惨さなども一挙に知る事ができる作品展でした。

機会があればぜひ行ってみてくださいね♪

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「バンクシーって誰?展を観て」への6件のフィードバック

  1. おはようございます。イヴォンヌさんのアートのご紹介、いつも楽しみにしています。バンクシー、私はリアルでは見たことありません。羨ましいな。見る人に解釈をゆだねるというのは、俳句とも共通点があり。ただ綺麗なだけの絵画とは、一味違いますね。

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