先日は、トリプレット病の一つ「脆弱X症候群」のお話をしました。
脆弱X症候群は発生頻度が高い遺伝病ですので注意が必要ですが、
実は、トリプレットリピート病は、脆弱X症候群ふくめ少なくても17種類の疾病が知られています。
もう一度、おさらいします。
私たちのDNAは二重らせん構造です。
DNAは、糖とリン酸、塩基で構成され、
その塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類です。
1本のDNAの紐に、A、G、C、Tがランダムに並べてありますが、
2本のDNAの片方がAなら片方は必ずTです。
片方がCなら片方は必ずGという決まりもあります。
A、G、C、Tはランダムにならんでいますが、同じ配列を繰り返すこともあります。
ACACACなどのように
もし、ACCACCACCACCのように3個の塩基が繰り返せば、「トリプレットリピート」です。
そこで、前回はCGGが200回以上繰り返す、脆弱X症候群のお話をしました。
もし、CAGが36回以上、リピートすればハンチントン病です。
「体が勝手に踊り出して死ぬ病気」などと呼ばれ、何かと話題に出る遺伝病ですが、
10万人に1人いると言われるくらいですので、脆弱X症候群に比べたら確率は少ないです。
ハンチントン病は、1872年にアメリカのロングアイランドの医師ジョージ・ハンチントンによって報告されました。
日本では指定難病8に入り、現段階では根治治療はありません。
生活する中で、少しずつ異常な動きが現れ始め、操り人形のような歩行をし始めます。
不規則でやや早く、まるで踊っているような動きをするため、
当初は、ハンチントン舞踏病と呼ばれていました。
怒りっぽくなり、発作的に落胆したり、あてもなく徘徊しはじめます。
最終的には認知症となり、多くは発症から13~15年後に亡くなります。
トリプレットリピート病の恐ろしいところは、世代をへて、リピート回数が増えるところです。
例えば、ひいおじいちゃんは、CAGが10回繰り返していました。
CAGが10回繰り返しても、何も起こらず、CAGが繰り返しているのも知らず、亡くなったとします。
次世代のおじいちゃんは、CAGの繰り返す回数が増え、20回繰り返すようになりました。
まだ、何も起きません。
次世代のお父さんは、CAGが30回繰り返すようになり、まだ大丈夫でしたが、
自分はCAGが40回繰り返し、ハンチントン病です。
このように、今は、ハンチントン病も稀な遺伝病かもしれませんが、将来、爆発的に増える可能性もあるから、
トリプレットリピート病は恐いのです。
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