恋愛模様が急に荒れ出してハラハラ「めもくらむ」2巻感想

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※こちらは「めもくらむ」2巻のネタバレを含む感想記事です。ご注意ください。

大正時代の活動写真を題材にした漫画「めもくらむ」。1巻からすでに面白かったけど、2巻は恋愛ごとが絡んできてますます面白くなってきました!!

語らずにはいられなくなったので感想を書いていこうと思います。

 

     

≫こう来るとは思わなかった恋愛模様

いやまさか乙ちゃんが東海林さんに惚れる展開になるとは思ってなかったんですよ。こいつァ面白くなってきたぜ!

襲われそうなところを体張って助けられるとか、他の男を渾名で呼んでるの嫉妬されるとか、めちゃくちゃ王道エピソードなんだけど…これが[男女じゃなく男同士]・[BL誌じゃなく一般誌掲載]・[男同士は男同士でも片方は女装してて相手に女性と思われてる]…そんなイレギュラーだらけの中で巻き起こる王道だから最高に胸熱なんですよ。もし男女だったりBL作品の男同士だったらちょっとこっちが恥ずかしくて見てられなくなるようなエピソードなんですけどね、それをこんなに面白く仕立てるなんて神としか言いようがありません。

それに乙ちゃんの気持ちはわかるけど早いうちに男だと明かしておけばなぁ〜! とハラハラしっぱなしで…。ズルズルと隠し事が長引いて後々バレて修羅場とかも王道展開ですけど、やはりこの漫画においては夢中で読ませるためのスパイスになってますね。いやでも修羅場になってほしくないんですけどね、悲しいから…。乙ちゃんが男と知っても東海林さんには好きでい続けてほしいけど、これは一般誌の漫画だから、性別なんて関係ない!な展開が(おおむね)約束されたBLの世界とは違うのでどうなるかはわからないのが辛いところです。

さらには琴子さんですよ。わかる。これは当然琴子さん乙ちゃんに惚れますよ。琴子さんは恋に恋するお嬢様じゃないよ乙ちゃん! ちゃんとあんた自身に恋してるよ! はぁ…正直琴子さんはめちゃくちゃ好みのタイプなので応援したい。恋が実ってほしい。けど今のところその予感はまっっったくありませんな…。

ころちゃんは1巻ではまだ乙ちゃんをそういう目で見ている節があったけど、もうすっかり乙ちゃんの存在が日常に溶け込んだからなのか、かなり自然に接するようになってますね。やっぱり1巻途中から兄ポジションに落ち着いてる気がする。でももしころちゃんも参戦してくるなら私はころちゃんもめちゃくちゃ応援したい。

もうとにかく登場人物全員応援したくて困ってます。

 

≫この時代の女性の生き様を描いた物語

「ぼくは男にもどるけど、女はずっと女なんだ」という乙ちゃんの言葉が悲しかったです。女に生まれただけで背負う宿命というのが、現代もあるでしょうがこの時代はもっとあったんですよね。女の格好をする乙ちゃんはそれを身をもって感じていた。でも乙ちゃんは男だから、男に戻ればいい。ところが女は逃れるすべがない。

乙ちゃんが、黙って男の決めたことに付き従うナターシャは違うと主張したり。人気の女性弁士が新キャラとして登場したり。

この漫画は、「この時代の女性」を応援しているような気がします。

 

≫琴子さんのことを語らせてくれ

先ほども言いましたが琴子さんがもろタイプです。琴子さんは「嫌」「だめ」のような否定的な感情は確かに言葉にできないけど、「嬉しい」「ありがとう」のような感情はストレートに言うんですよね。だからとても気持ちのいい子なんですよ。東田社長は最低野郎ですが、琴子さんに激甘になってしまう気持ちは理解できちゃうな~ウンウン。

「乙香さんは勇気をくれるお優しさなのよね」っていうふうに、他人の長所を感じれる人だし、それを本人に言うところもいいんですよね。あとこの「勇気をくれる」って、男の格好の乙次郎にも感じているわけじゃないですか。ちゃんと乙次郎のことも乙香のことも本質を見ているんですよ、だから恋に恋してるわけじゃないんだよ乙ちゃん~!!

 

≫まとめ

まさにドキドキハラハラな恋愛展開に目が離せません。さらには大正時代の文化が好きなのでそっちの展開も引き続き楽しみです。長く続いてほしい! 3巻も心待ちにしています!