久しぶりの投稿になります。
ちゃんと観てますよ、ファイターズ。
ブログをサボっている間に何か色々ありましたけど、最近はわたしの中で「選手会ってなんなんだ」という気持ちが大きくなってきたので、少しまとめてみたいと思います。
「なんなんだ」と思った理由は大きく2点。
①上沢選手の件で、暗に新庄監督の発言を批判した件
②オンラインカジノ問題で「単純賭博は出場停止にならないよう配慮を」みたいな報道
まず所謂NPBは、日本野球機構で、法人扱いですから、言ってしまえば「企業」ですよね。それに対して、選手会は「労働組合」みたいなものです。というか、選手会のHPを見たらはっきりと「労働組合として認定されている」と書いてありますね。
選手会のホームページに掲載されている「野球規約」は、所謂「労使協定」と言えましょうか。
例えば一般企業で何か問題が発生した場合、対応について関心を持たれるのは企業の方であり、労働組合の動きが注視されることは少ない気がします。
わたしが大人になったからか、うっかりソーシャルワークの勉強なんかしちゃったせいかは分かりませんが、労働組合である選手会の方に目が行く今日この頃です。
労働組合である以上、選手会の目的は、「プロ野球選手の地位向上」(HPより)であり、労働環境の調整、職場環境の改善ということになりますよね。(←ちょっと声のボリュームを大きめに。笑)
■上沢選手の件について
移籍が是なのか非なのかはここでは議論しません。
自分の目に見える範囲で分類すると
A:制度的に不備はないのだから問題ない
Aー①:と、ドライに割り切れる
Aー②:問題ないと思うけど寂しいし、上沢選手の人格批判を見ているのがツライ
B:移籍時の状況や経年、諸々の動きを考えても人としてあり得ない!
……という、2ないし3の意見に分かれる気がします。
ちなみにわたしはAー②です。Bの方のお気持ちも分かりますが、我こそは正しいのだみたいな言い回しは……まあ、お互い様ですかね。
ただ、共通して言えるのは「システムに不備があるという認識」でしょう。
■システム不備って
まあ今更でしょうが、ポスティング制度を用いてメジャーリーグに移籍した選手が日本に戻ってくる時に、元いた球団に戻らず他球団へ入団することが、実質的にFA期間の短縮のように作用していることです。これは有原投手がNPB復帰した時から指摘されていましたし、「こんなことが続けばポスティングを認めなくなる球団が増えてくる」という意見もごもっともです。つまりFA制度の軽視とも言えますが、そもそもFA制度は選手会が提案したものですよね?(←ここも声を大きめに)
■野球規約に「ファン」の文字はない
わたしは球場で、声援は選手に届くものと信じて声を張り上げています。ただ、NPBと選手会の労使協定である野球規約に「ファン」の文字は一言も出てきません。
そりゃそうですよね。企業と労働組合の規定ですから。代わりに構造改革についての提案(https://jpbpa.net/wp-content/uploads/jpbpa-pdf/1284367290-507283.pdf
)には「ファンを中心とした顧客の理解を深め、顧客満足度を高める戦略を提案していく」という記載がある部分があります。
うん、やっぱり選手会にとってファンは「顧客」なんだな。
「プロ野球」というサービスに対価を払い、興奮や感動を得る顧客。
労働環境改善について、直接の交渉相手ではないということです。
■選手会にとって「ファン」は何なのか
選手にとってファンの声援が必要なのを疑ったことはありません。届くものと信じて(二回目につき省略)
では、「選手会」にとっては?
HPを見ていると、「ファントモ」プロジェクトや、誹謗中傷対策の中で繰り返し「ファンのみなさま」という言葉が出てきますが、選手にとってのファン=選手会にとってのファン、なのか、「顧客」なのか、よく分からなくなってしまいます。
いずれにせよ、選手会の目的である「選手の地位向上」のために「ファンの存在」は無視できないものであるということでしょう。ただし、労使協定でファンの存在に触れられていない、労働環境について直接の交渉相手ではないことを考えると、「選手会がファンの意見を直接反映させる義務はない」ですよね。書いてないもん、一言も。
■新庄監督の発言は「誹謗中傷を煽った」のか?
個人的な印象ですが、「新庄監督が言ってくれてスッキリした」という声の方が大きかった気がします。まあ、色々言う人なので真意は分かりませんが、一部の人にとっては確実に「頼れる代弁者」であったでしょう。そんな代弁者をほぼ名指しで批判するようなことを言ってしまっては、「新庄監督に代弁して貰った」一部のファンまでもを批判するような形になってしまったのが残念です。その前に誹謗中傷の声明を出していて、良い発信だったのですから(遅すぎたぐらいですが)そっちに乗せて「人格否定はやめてください」と言えばよかったのに。わたしのように、「システム的に問題がないのは分かるけど、寂しいし、一時期あれだけチームを支えた選手の人格否定を観るのはツライ」と思っていた人は、支持したはずです。
■NPBにとってもファンは「顧客」である
まあ、言わずもがなですよね。企業にとっても労組にとっても、ファンは顧客の一部です。ただ、「ファン」という主語の大きな言葉で、例えば「SNSの声」なんてものは声の大きな一部の人の意見である可能性も高く、「全てのファンの意見を等しくフォローする」なんてことは不可能に近いのが現実でしょう。
だったら、明確な制度的機能不全である「システムの不備」を、NPBと協働して正していくことがまず第一にすべきことでは?と思いますよ。FAは選手会が言い出したことなのですから、選手会が主導して是正していくことを強く望みます。
例えばボスが言うように「一年は古巣で」ですとか、わたし個人案では「元の球団が所有権を有す(年俸保障あり)それを放棄、または規定の年俸以下の場合に他球団と交渉可とする」とかが良いんじゃないかと思いますが、自由な移籍を推奨したい選手会の意向には引っかかってしまうんでしょうね。それじゃ結局、FA制度や戦力均等化への取り組みなど、これまで自分たちで頑張ってきたシステムを蔑ろにするだけなんですが……わかるでしょう、それくらい。
■いっそ「選手を守るために動く」と言ってほしい
ファンの存在が顧客なのかそれ以上なのか曖昧なまま、NPBとの交渉材料に用いるような動きをするのはなぜ?という疑問が浮かんでいます。例えば士業の倫理綱領なら、クライエントやステークホルダーに対する「説明責任」なんて言葉が出てきますが、うっかり選手会が「ファンに対しての説明責任を果たします」なんて言ったら、それを拡大解釈して起用法や移籍についてまで「説明しろ!」と言い出す人が出てきそう。あ、過去のストライキ問題については別として。
だったらいっそ、ファンの存在よりも、本来の目的である「選手の地位向上」を前面に押し出してくれたら、「ファンに対して契約として何らかの義務を負ってるわけでもないのに交渉材料に使わんといてよ」というわたしのモヤモヤした気持ちも晴れる気がします。
「ファンの存在を蔑ろにしないで」なんていう人も出てきそうですから、これで行きましょう『ファンの皆様が愛する選手を守るために選手会は動きます』というスタンス。これでいいと思うんだけどな……。
■義務と権利
大谷翔平選手が昔、中学だったか高校だったかの監督さんにかけられた「部員を代表して試合に出る権利を貰ったのだから、ワンプレーに全力を尽くす義務があるよ、という言葉」についてお話されていました。
「単純賭博なら出場停止にならないように」とか言ってる場合じゃないです。オールスターにファン投票で選ばれて辞退した出場停止なのに、この報道には耳を疑いましたよ。選手会として権利を主張するなら、選手の地位向上という義務を果たして下さい。
今年もまた多くの選手が海を渡りましたが、オフにもし有原選手や上沢投手のようなことがあって、他球団ファンが今回のファイターズファンのような思いをすることになったら、この数倍の文字数で文句言いますからね。
さて、もうすぐ開幕ぅ~♪
今季はタイミングが合わずにオープン戦に行けてなくて、いきなり公式戦なので……大丈夫かしら、わたし。 いきなり公式戦に行くと、応援歌の歌詞は飛ぶし、スコアブックの記号は忘れるし一試合を書ききる体力もないし……ファンにとってもウォーミングアップは必要ですよね。笑
今年はファイターズも上位予想をしてもらってますが、ボスの言うようにそう簡単なことではないと思います。ただ、楽しい野球であることだけは間違いないので、良い方に転がってくれたらいいな。
個人的には、万波選手に期待しますよ!
野村選手や清宮選手が生きるも死ぬも、万波選手にかかっていると思ってます。
GOふぁいたーず!!!
↓とある日の秋キャンプ✨