松本清張の小説が社会の変貌と共に
時代からズレて遅れたものだとして
いっとき低迷した頃がありましたが
(貨幣価値、社会形態など他)
どれほど世の中に変化があろうとし
ても、
人間が繰り返す犯罪心理が無くなら
ない以上、幾度も復活するようです。
映画の冒頭は兵庫県西宮市の蓬莱峡
女の遺体に群がる警察と報道陣。
西田美奈子を演じる、岩下志麻。
嫁いだ夫に女が出来て新潟に住まい
を移します。
一目その様子を確かめたいと義弟の
若き中尾彬と二人で雪の新潟に向か
います。
そこで現実を目の当たりにして決心
がついたように離婚届を差し出して
義弟と帰りの電車に乗ります。
腹立たしさと悶々とした思いが増し
たのでしょう、
途中の群馬県水上温泉で降りると
義弟に告げます。
若い中尾彬、その後のイメージでは
「待ってました」との運びでしょうが
ビクビクして躊躇いながら従います。
義弟と二人で過ごす夜、五目並べか
挟み将棋を済ませて、おやすみなさい
とは行かないのが女と男。
志麻さん積極的、入るわねと義弟の
布団の中へ、戸惑う義弟、私だって
戸惑いますイヤほんと>>ホントのハズ。
義弟の背中からOhも～れつ!!!!
イケマセヌ、おねぇさまぁぁぁ♬
と、まぁ、男と女の仲になる。
濃厚なラブシーンとか言いますが
志麻さんのラブシーンは毎度毎度に
渡り、顔の表情だけで、ハフ～ンと
繰り返すだけです。
胸も見せなきゃ背中も腹も見せない、
太腿さえも他の人？と
期待される方は外されます。
と、まぁ・・・本筋から逸脱です。
兄嫁は結局、離婚して東京から四国
松山の呉服商の三国連太郎に嫁ぎます。
年齢差もかなり離れています。
それになにより、
朝も昼も晩も24時間立たない役立たず
です。
いじられて手前までいくものの、
これっきりこれっきりこれっきり～
ですかぁぁぁ～で終わるのです。
ところが三ケ月に一度、呉服営業に
上京する志麻さん演じる美奈子さん。
考古学者となった義弟、中尾彬との逢瀬
が隠れた本来の目的でした。
さぁ、物語が紹介から話が核心へと
向かいます。
「今度岡山で発掘の出張があるから」と
志麻さんと逢瀬の約束をする。
主人に同窓会があると外泊の許可を得る。
倉敷、下津井、尾道と二人で周る夢の
ひととき。
鞆の浦の船着き場だったでしょうか、
保命酒の広告が見受けられたりしました。
今日が最後の日となれば別れ難く、
もう一日一緒に居たい・・・
大阪に出て有馬温泉でも行くかと思った
けれど人目が多過ぎる事からタクシーで
閑静なところに行ってくれと依頼したら
蓬莱峡、
映画の冒頭に女の転落死体と思しき事件
現場となるところです。
さて・・・それからは・・あのねのね・・
いつもながら、あと一息となったところで
ハグラカス、あたしはイケズな人・・・・
でも、言えないですねぇ・・・この先は。
監督は岸恵子、萩原健一の約束や勝新太郎
梶芽衣子、高倉健の無宿などを撮った日本
のクロード・ルルーシュと例えられる叙情
の斎藤耕一さん。
