【「尖り」型マーケティング Vol.13】(マーケ戦略論) | 診断士✖️プロコーチ 村上哲也の『しなやかマーケ』 軟式BLOG                   

診断士✖️プロコーチ 村上哲也の『しなやかマーケ』 軟式BLOG                   

   〜マーケティングとは価値を届ける仕組み作り〜
日々の中小企業診断士✖️プロフェッショナルコーチ活動から、
企業経営に必ず役立つマーケティング思考の記事を綴ります!

 

 

第3回

STPマーケティング

not by コトラー

ーSharpnness(尖り),Target,Promotion

 

 

1.尖り型マーケの実務

 

(3)止まらない刃物愛

 

秋田先生がお会いした刃物専門店「中野特

殊刃物工業」の社長は、刃物への愛が止ま

ない方だったそうです。

 

【中野特殊刃物工業のHP】

 

「良い刃物を使うと切り口が鋭く、リンゴ

が酸化せず変色しない」とか、

 

「他企業は刃物を抽出しているが、同社で

は全品検査のため返品数も多く、メーカー

に嫌われそう(笑)」とか、

 

「機械と刃物は、車と車輪のようなもので

あり、いくら良い機械を導入しても刃物が

ダメだと品質が上がらない」とか・・・・。

 

とにかく、話し出すと止まらない方。

 

明らかに、この刃物愛は「尖り」です。だが

今まで受けていたアドバイス、今まで行って

きた取組みには、この「刃物愛」は全く組み

込まれていなかったのです。

 

商品と価格構成の見直しや、店舗の陳列、顧

客の分類などは大切ですが、その前段階とし

て、

 

この尖りを販売戦略の核として認識していな

いのでは意味がないのです。

 

筆者はそこで、HPにエピソードを盛り込んで、

リニューアルされました。併設ブログでは、

刃物愛を存分に語ってもらっています。

 

 

(4)ベンツに乗った煙突掃除屋さん

 

薪ストーブの販売・施工を行っている企業が

あります。当初見た店のパンフレットでは、

ストーブが大きく掲載されていました。

 

しかし、会社設立のお話を伺っていた時、

面白いエピソードが出てきたそうです。

 

高度成長期に煙突掃除をしていた社長がかけ

られた言葉は、「若いのに、そんな仕事し

かないのかい❓」

 

確かに、煙突掃除は3Kの仕事です。けれど、

ドイツでは、煙突掃除のプロは他のものづく

りと同様、マイスターとして扱われます。

 

「煙突掃除が一流の仕事だと、世間に浸透し

たい」

 

その思いを体現するため、なんと社長はベンツ

に乗って煙突掃除を行っていたというのです。

 

煙突掃除は誇れる仕事なんだと。

 

ストーブの仕入・販売は、他の企業でも同様に

行うことができます。だが、祖業である煙突に

関して、同社のレベルに達している企業は、

そうはないとの事。

 

この企業のアイデンテティーは煙突なのです。

 

同社にとっての尖りは、煙突の施工経験・掃除

ノウハウ、そして「煙突の声が聞こえる」と

話す社長であり、3Kの職場でもその社長に

ついてきている職人たちです。

 

企業名「煙突の横山」にも入っていた尖りを、

当たり前過ぎて見逃していたといわれます。

 

今は、「ベンツに乗った掃除屋さん」を基軸と

して、絵本仕様のパンフレットなど販売戦略を

練り直されています。

 

その結果、メディアからの問い合わせは、格段

に増加したのです。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

▶︎フェイスブックはこちら

https://www.facebook.com/tetsuya.murakami.9655

 

▶︎マーケ他のご相談ご依頼はこちら

arugamama52@yahoo.co.jp

 

どくしゃになってね!

 

ポチッとね↓     もう一回↓