今号も届いたので、さっそく感想を書いていきたいと思います!
毎度のことですが、説明を……。
◆◇=文芸同人誌『TEN』について=◇◆
平成4年に設立された同人誌グループ。小説、エッセイ、詩、俳句、評論などを掲載。愛知県名古屋市を拠点として活動中で、合評会も開いているそうです。なお、バックナンバーは300円、最新号のみ1,000円(共に送料別)で配布しているとのこと。
※バックナンバーが欲しい方は、天宮までメッセください。私から「編集部と連絡のとれる方」に相談してみます。
twitter:@amemiyayohko
もしくはアメブロのメッセージでお願いします。
レベル0(小説)
No.118 【2019年5月1日】にも出てきた?謎の2人組が今回も登場。
ある日、出勤前に旅行代理店のアンケートへ回答したサラリーマンは、職場の最寄り駅で奇妙な光景に遭遇する。
宇宙服を着てガスマスクを装着した人々、重く垂れこめた灰色の空に紫色に変色した街路樹の葉、巨大な毒虫。
この日は確かにいつもと同じ朝で、会社に行こうとして地下鉄に乗ったはずなのに。
ふと気になって覗いたスマホには、「令和7151年9月21日」とあり得ない数字が表示されていて…?
【感想】
手塚治虫の『火の鳥(異形編)』を思い出した作品。
タイムトラベルものですが実業家など成功者たちはすでに未来へ行った経験があり、「将来何が起こるのか」を書き起こしたメモを見ながら荒稼ぎしている……というエピソードが面白いと思いました。ところで、『火の鳥』では主人公が永遠に“時の環”に閉じ込められてしまいましたが、この話の主人公の未来はどうなるのでしょうか?
『呂氏春秋』と呂不韋についての覚え書き(評論)
中国で制作されたTVドラマ『李コウラン伝(始皇帝の母)』の話題を皮切りに、秦の歴史や呂不韋を含む人々の人生、H・G・ウェールズの『宇宙戦争』など、全5編の評論となっています。アニメ『キングダム』を彷彿とさせられる中国史のエピソードから、「宇宙」という言葉の概念における歴史、『論語』で有名な一文「四十にして不惑(まどわず)」など、興味深い話題が盛りだくさん。歴史に興味がある方は、必読をおすすめします。
ニーチェと仏陀(評論)
反キリスト、かつ反宗教だったニーチェについての評論文。
キリスト教的な世界観では時間は一直線で戻ってこないという考え方に対し、ニーチェは時間を円環状のものとして捉え永劫回帰という概念を提唱したそうです。仏教の輪廻転生と似た思想ですが、西洋と東洋で同じような感覚の2人がいたのは感慨深いものがありますね。
~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★
以上が文芸同人誌『TEN』の感想でした。
この感想文を読んで、もし「自分もTENを読んでみたい!」と思った方は、下記までご連絡ください。編集部と連絡のとれる方に連携し、折り返しご連絡いたします。
Twitter:@amemiyayohko (または「天宮耀子」で検索お願いします)
mail:pochipochipochidayo@gmail.com
Gmailだと気づかないことも多いので、Twitterの方が返信確実です。
それではよろしくお願いいたします
~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★~★
今回TENを送ってくださった、有沢翔治さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/
チャンネル登録お願いします