かるく、かるく、痩せて生きる | 友野雅志の『TomoPoetry』

友野雅志の『TomoPoetry』

日々書きためている詩をのせます。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono

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たたく先祖のはかを

たたく

愛するきみの

子をつくるところを

たたく

天から投げられた影の芯を

たたく  かなしみのまんなかを

たたく  殺意のまわりの青を


今朝

わたしは夢のなか

殺意のぶつかり合いのまんなかを

はしった

妻が銃弾で下半身を失った

子がキャタピラの

かたちで

ピカソを描いた


わたしは

肉体がない

銀河系をすべりいく


ねぇ、こんなにきもちいいの


返事はない


わたしはバンをあたため

ココアをのむ

たくさんの星と

薬を

のんで

わたしは宇宙を

胃腸にためる


その朝

半分は武器をもち

半分は死ぬ

わたしは

すべてを

もどす

胃から


痩せながら

生きる

わたしは

いくだんと軽くなっている