数秒のひかり | 友野雅志の『TomoPoetry』

友野雅志の『TomoPoetry』

日々書きためている詩をのせます。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono

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川をわたるとき

足を洗う

列をたもち

いろいろな記憶を流す

列ごとに

旗を掲げている


すべての旗はいくつもの色に

びっしょり濡れている


首をたれ

滑り落ちないように

登っていく

回廊にのこる足跡は

濡れている

葬ったものの

ながれつく泥土の

滑りやすさのままに


ときに

ひかりが真上をとおる

一斉にみあげる

数秒後に

きみは見たか

たがいに問いかける


なにを見たかったか

思いだすことなく

泥になりつつある

足を見る