長らく沈黙していましたが、第3波が始まったドイツで私はコロナにも感染せずにロックダウン前と変わらずにセラピーと医者に通う毎日を過ごしています。マスクは今では義務付けられているFFP2マスク(N95)に変わり出費が増えましたが、以前からこれも義務付けられている手術用マスク(不織布でフィルター効果が認められたもの)を買っていたので、口と鼻の周辺だけがサウナっぽくなることにあまり問題は感じていません。というか、子供の頃からマスクをつけていた日本人で良かったと思っています。

 

 

ワクチン接種の順番は大きく4つのグループに分けられているのですが、私のように自己免疫疾患の患者でも60歳以上の人や小売業で顧客に多く接する人たちと同じ3番めのグループなので、接種は夏〜秋になるのではと思います。同病でも進行して障害で苦しんでいる人でさえも待たなければいけないということで、こうした人達がリストから抜け落ちているとの批判も増えてきています。それと、受けるワクチンの種類は選べません。あくまで無料提供されるワクチンを希望者が接種できるシステムなので。

 

 

順番はしっかり守る、EUとして足並みを揃える生真面目なドイツ人。首相や大統領も優先的に接種を受けることはありません。先日このルールを無視して勝手にワクチン接種したハーレ市長に対し検察が動き出す騒ぎになっています。でも、アストラゼネカのワクチンだけは在庫がさばけなくて第一グループ以外の人にも供給を始めたらどうかという議論になってきています。どうしてかというと...

 

 

EUとアストラゼネカがもめにもめた末にやっと入荷した同社のワクチンは最近まで65歳以上の人には接種されず、副作用がひどいとか変異種への効果が低いとかの理由で優先的に接種を受けられる80歳以上の人でも打たれるワクチンがアストラゼネカ製とわかると予約をキャンセルする人が相次いでいる始末。これをお金がある医療先進国の「Luxusproblem」(贅沢な問題)と、政府はアストラゼネカのワクチンの有効性を訴えてなんとか接種させようとしているのですが、今の所イメージ回復は難しいんじゃないかと思います。誰もが自国の誇るバイオンテック社製を打ちたいと思うでしょうし、実は私もその一人です。

 

 

いいタイミングでイギリスがEUを離脱しなければ、アストラゼネカは自国と高額で買ってくれる国への優先納品なんて行えなかったでしょうし、なにより治験者のデータが少なすぎるはアメリカではまだ認可を受ける手続きもしていないは、行動がおかしすぎます。EUと売買契約をしておきながら「契約数を納品するとは言っていない」って白々しいだろう言い分が!患者数が多すぎて医療崩壊してドイツが患者を受け入れてあげたイタリアが、やっと手に入ったアストラゼネカのワクチンを密かにオーストラリアに送ろうとしていたって、腐敗政府の象徴みたいなことしていますが、これもアストラゼネカ嫌いってことかもしれません。

 

 

幸か不幸か私が毎週会うのは医療関係者だけで、そのほとんどが大学病院の人なのでワクチンの副作用とか最新情報を聞くことができます。(ドイツは首都ベルリンのシャリテ大学病院を中心に全国の大学病院が連帯してコロナの研究や対策に力を注いでいる。)最初の頃はモデルナとファイザー&バイオンテックのワクチン接種が進んで、今週聞いた話では今はアストラゼネカしか入荷しなくて、でも新しい研究結果(もちろんイギリスの研究機関の)は「接種後28日〜34日でのワクチンの有効性はバイオンテックは84%、アストラゼネカは94%」なので、それを信じて病棟勤務以外の従業員にも接種を進めているそうです。

 

 

注意すべき点はアストラゼネカだけでなくモデルナとファイザー&バイオンテックのワクチンにも副作用があり、知人の救急車で勤務する人は2日に分けて同業の40人がファイザー&バイオンテックワクチンを接種したら、多くの同僚が高熱、注射部位の腫れ、強い倦怠感が2日ぐらい続いたそうです。でも、私のセラピストはほとんど副作用が出なかったと言うし、個人差も大きいんでしょうね。アストラゼネカの副作用の一部は1週間ぐらい続くものがあると教えてくれた看護師もいるし、まだまだ副作用の統計や効果の研究も途中経過なのでこれからもいろいろなデータが出てくると思います。

 

 

すでに変異種で集団感染も起きているし、今後も新たな変異種が出てくる可能性があります。もうコロナ疲れでマスクもせずに散歩する人が増える一方、昨日からはスーパーマーケットで自分でできる簡易テストが販売され、ネット販売ではサーバーがダウンしたとか。来週からは症状のない人でも簡易テストが無料で受けられるようになるはずですが、テストの精度があまり高くないのでこれだけで陰性だとして多くの人がマスク無しの接触をするようになって、かえって感染者が増えるのではと心配になります。

 

 

今まで製造された有効性の高いワクチンと現在最終段階に入っている期待されるワクチンはアメリカ&ドイツの製薬会社が中心のようなのですが、お金のない国にはロシア製や中国製のワクチンがまわってくればいい方、という世界的格差というか差別が目に見える状況に、先進国出身で日米独の先進国でしか生活したことのない私はホッとすると同時になんともいえない悲しい気持ちも抱えています。ブログに書こうかと思うネタがいろいろあったんですが、今回の話も書いていて頭がクラクラするぐらい心身のストレスと病気の症状の変化+好転しないコロナの状況への不安と...つまりはいい加減私もキレるよ、日々の小さなストレス発散法のカフェでお茶も食事もできやしない!+鳥ちゃんたちの健康問題で心もすり減る状態なので、今後もめちゃめちゃ不定期なブログ更新となります。

 

 

世界は変わってしまったけれど、皆さんもコロナに感染することなくあきらめずに日々を過ごしていけますように! 

Bleiben Sie Gesund!

 

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