象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

ゼレンスキーの”真珠湾発言”を、今更だが日本人はどう捉えるべきだろう

2024年05月10日 06時00分26秒 | 戦争・歴史ドキュメント

 ”アジアで初めてロシアに対する圧力をかけ始めたのは日本です。引き続き、その継続をお願いします。
 日本は発展の歴史が著しい国です。調和を作り、その調和を維持する能力は素晴らしい。また環境を守り、文化を守る事は素晴らしい。ウクライナ人は日本の文化が大好きです”

 と、2年前のゼレンスキー大統領の国会での演説は今でも称賛されている。
 一方で、欧州の国々での演説では、対ロシア政策を批判する刺激的な発言もあったが、日本に対してはかなり抑制的で、シンプルに日本への敬意と感謝を述べた事が”日本人の気質をよく理解してる”とか”スピーチライターが優秀だ”などとベタ褒めされていた。

 しかし、その一方で、日本への支援を呼びかけるのならば、あの”非礼について一言詫びるのが筋ではないか”という批判的な声も少なくない。
 ゼレンスキーは2年前の3月に行われた米連邦議会のオンライン演説で、”真珠湾攻撃を思い出してほしい。1941年12月7日のおぞましい朝の事を、あなた方の国の空が攻撃してくる戦闘機で黒く染まった時の事を”と力一杯訴えたのだ。
 更にその後、9−11同時多発テロを例に出し、かつての日本を世界から孤立して暴走するロシアと重ねてるだけではなく、イスラム原理主義者と一緒くたにした事で、”日本をバカにしてる”などの怒りの声が上がっていた。中には”謝罪して撤回するまでウクライナは支持しない”という人まで現れた。
 以下、「真珠湾発言に怒る日本人は・・・」より一部抜粋です。


日本は未だに、テロ国家なのか?

 ただ、こうした”真珠湾発言”への強い反発が西側諸国に日本の世論として報じられたら、彼らはこう思う筈だ。
 ”日本人も戦争に負けた事で、民主主義の国になったかと思ってたが、本質的には報道規制で洗脳されたロシア人と変わらないな”
 残念ながら、これがロシアを”悪の枢軸”とか、プーチンを”残酷な独裁者”として糾弾する西側諸国の極めて平均的な国際感覚なのである。
 それを端的に示したのが、2020年1月にイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を”イラク国内だけでも600人以上のアメリカ人を殺害したテロリスト”と断定して殺害した時に、米国務省高官がメディアに向けて述べた言葉である。
 ”1942年にヤマモトを撃墜した様なものだ。全く!我々がこうした事をする理由を説明しなくてはいけないのか”

 つまり、アメリカ政府の中では真珠湾攻撃を仕掛けた当時の日本は、”テロ国家”という認識で統一されている。
 更に、アメリカの教育現場では、真珠湾攻撃とは”民間人68人が命を奪われた卑劣な奇襲攻撃”として教えられる。2007年には、ブッシュ大統領(当時)も国内で演説中、米軍のイラク駐留を継続させる理由について、アルカイダの同時多発テロ事件と真珠湾攻撃を重ねる発言をした。
 勿論、我々が日本にいるアメリカ人に対し、”広島と長崎でどれだけの民間人を殺したかわかっているのか!慰霊碑に行って謝罪しろ!”なんて事を言わない様に、アメリカ政府も同盟国の日本を前に”昔は卑劣なテロリストでしたね”なんて失礼は言わない。
 が、それはあくまで外交上の建前であり、国内での本音トークや自国のナショナリズムを鼓舞する演説にては、”真珠湾攻撃=テロ”とはアメリカの常識なのだ。

 この様な認識は欧州もほぼ同じで、2016年に、フランスやベルギーでイスラム原理主義者による自爆テロを、メディアも政治家もごく自然に”カミカゼ”と呼んでいた。一方で、日本のマスコミは”死を恐れない決行者として拡大解釈された”として”誤訳だ”と、ご都合主義的に解釈したが、流石に無理がある。
 事実、太平洋戦争時の日本の神風特攻隊や万歳突撃は連合国側に、理解不能な自爆テロとして強烈な恐怖を植え付け、その衝撃は西側諸国を中心とした戦後の国際社会でも広がった。   
 我々からすれば非常に不本意だが、西欧の価値観からすれば、日本は狂気を感じさせる奇襲や自爆で国際社会に立ち向かった”テロ国家”から、西側諸国の支えで改心し、“仲間に入れてもらった国”という位置付けである。

 その様な意味では、西側諸国の仲間入りを果たしたいゼレンスキーが米議会で”真珠湾攻撃”をディスるのは当然であり、あの表現は”私は西側諸国と全く同じ価値観ですよ”という事を国際社会に示す“踏み絵”の様なものかもしれない。


正義と愛国主義とテロリスト

 一方で、巷に溢れる「学校で教えてくれない歴史の真実」では、太平洋戦争はアジアを白人支配から解放する為の戦いであり、真珠湾攻撃も西側諸国が日本を悪者にする為に仕組んだ陰謀というのが定説となっている。
 ”西欧諸国は日本を孤立化させ、先制攻撃させる様に仕向けた。実際、アメリカは攻撃を事前に知っていた。太平洋戦争は自衛の為の戦いであり、日本はハメられたのだ”

 勿論、全てがデタラメという事もないが、こうした歪んだ心境は、今のプーチンの軍事侵攻を支持するロシア国民のそれに近い。
 日本や西側メディアでは連日の様に、ウクライナ侵攻に反対するロシア人ばかりが登場する。ロシア国民の多くがプーチンが怖くて従ってるだけで、本音では戦争に反対してる人が大半の様な錯覚を受けるが、実はロシア国内の最新世論調査ではプーチンの支持率は71%である。事実、心の底から”西側諸国の脅威からロシアを守る為にプーチンは軍事侵攻に踏み切った”と信じて疑わない、若い愛国者もかなりいるとされる。

 なぜ、こんな歪んだ愛国主義に陥るのか?
 それは教育と報道にもよるが、何よりも大きいのは”自国の利益や国民の命を守る為の戦いは常に正しい”と信じる心、或いは信じたいという願望など、ナショナリズムのバイアス(偏愛)にある。
 ロシア国営の政治討論番組では、”西側が如何にロシアを騙し続けてきたのか”とか”ウクライナ政権がどの様な非人道的な事をしてきたか”という論題ばかりで、その主張の正当性や事実関係に対しては疑問が挟まれない。
 この様なメディア空間では”悪いのは欧米諸国”とか”全ては米国の責任”とか”ウクライナ国民は洗脳されてる”という情報だけが浴びせ続けられる。通常は陰謀論として扱われる内容だが、ロシアでは真実として広く共有されている。
 各国には、それぞれに信じる正義が大きく異なる。しかし、自国が信じている正義を武力を用いて、他国にまで押し付けようとする事こそが”戦争”の本質である。

 ゼレンスキーの演説が賞賛され、日本中でウクライナ支援の声が高まっている。
 勿論、戦争の犠牲になる命を救う為に国際協力をするのは当然だが、”ウクライナの正義”だけに肩入れし、西側諸国と一緒になり、ロシアを”悪”と断罪する事は避けるべきである。 
 ”西側の正義”を制裁や武力でロシアに押し付け、屈服させようとしても、それは新たな憎悪と戦争を生み出すだけである。
 それは、まさしく第一次世界大戦後にドイツでナチスが台頭した原因であるし、80年前の日本の軍国主義が先鋭化したきっかけでもある

 ”プーチンにもっと厳しい制裁をすべきだ。この戦いを終わらせる為には、ロシア国民を覚醒させ、プーチンを権力の座から引きずり落とすべきだ――”
 今、多くの日本人がまるで自分たちの戦争であるかの様に”ロシアをどうすれば屈服させられるか”を盛んに論じている。かつて自分たちを”テロ国家”扱いした”西側の正義”に肩入れし、それをロシアに押し付けようとしてるのだ。
 プーチンの主張を”正義”と感じるロシアの愛国者からすれば、日本は完全に”敵国”である。が、我々の祖父母が米英に感じてた憎悪と同じものではないか・・・

 この様な日本の立ち振舞いが平和に繋がるとは思えない。それどころか、新たな国家間紛争の幕開けになる様に感じるのは、筆者だけだろうか。
 以上、長々とDIAMONDonlineからでした。


たかが”真珠湾発言”されど・・・

 正直、私はこの”真珠湾発言”を全く知らなかった。ウクライナ情勢に関しては、注意深く読んでたつもりだ。見逃してた筈もないが、今になって初めて知った。
 というのも「最悪のシナリオは続く」に寄せられたコメントを見て、異様な何かを感じ、”ゼレンスキー”で検索したら、この記事に辿り着いた。

 もう2年前の事だし、時効とも思えなくもないが、プーチンを悪や狂人と決めつけ、ゼレンスキーを善や正義と決めつけて記事を書いてた私には(微妙ではあるが)ある違和感を感じてしまった。勿論、欧米の正義が当てにならない事は十分理解してたつもりだ。
 確かに、プーチンがやってる事は”狂気のなせる巨悪”そのものに違いはないが、ゼレンスキーの言葉もオンラインとは言え、支援の半分以上を頼るアメリカに媚を売るにしては、少し不注意すぎやしないか。
 それに、日本はウクライナに対し、過去2年間で1兆7千億円もの財政支援をしている。金額だけで言えば、2位の英国の1億1千万を大きく上回る。但し、1兆3千億円で米英独に次ぐ世界4位との声もある。
 当然、西側からは”カネじゃなく武器を送れ”と言われそうだが、平和憲法がある限り、それは出来ない。故に、考える程にゼレンスキーの”真珠湾発言”には、考えさせられる所がある。 

 歴史を振り返れば、日本は”悪の枢軸”だった時代がある。勿論、連合国に勝ってれば、”正義の枢軸”になってた筈だ。原爆投下だって、アメリカが勝ったから、トルーマンやルメイは英雄扱いされ、処刑されずに済んだ。
 つまり、戦争とはそういうもんである。
 元コメディアンのゼレンスキーがアメリカに媚を売るのは理解できる。ただ、真珠湾を9-11や中東テロと同次元で批判するならば、否そんな覚悟があるのなら、広島・長崎の原爆投下や無差別空爆も勇気を持って批判すべきだろう。
 つまり、それこそが公平さであり、真の正義というものかもしれない。

 勿論、それができればゼレンスキーは(売れない)コメディアンにはならず、真っ当な仕事に就いてただろうし、戦時の大統領という今の地位も、アメリカが用意してくれた椅子に過ぎない。
 日本同様に、アメリカの傀儡と言えばそれまでだが、それでも彼は日本以上によくやってると思う。陰で日本をどんなに悪く言おうと、世界の半分はウクライナの味方なのだから・・
 ただ、今の現状を見る限り、ウクライナを含め、西側の敗北は目に見えている。やがてウクライナ問題を機にEUは分断し、アメリカやロシアと同様に弱体化するだろう。更に言えば、(73兆円とも試算される)ウクライナの復興予算など西側諸国が出せる余裕があるのだろうか。


最後に〜避けられたかもしれない戦争

 ただ、ゼレンスキーに覚悟があったなら、「避けられた侵略戦争」でも書いた様に、ジョンソン首相(英)の”戦争の誘い”を断る勇気があったなら、2年以上も続くウクライナの悲劇は避けられたかもしれない。
 ”戦争のプロ”であるプーチンを丸め込むべきだったのに、勝てる筈のない戦争を受けてしまった。アメリカや西側の言葉を真に受けたゼレンスキーの失態とも言えるが、”真珠湾発言”を持ってしても、(今から思えばだが)アメリカは本気でウクライナを支援するつもりはなかった様に思える。

 今となっては、”真珠湾発言”もアメリカ国内でも虚しく響いてる筈だが、敵国を”テロ国家”呼ばわりし、正義を掲げ、世界各国から資金を掻き集め、勝利する時代はとっくに終わっている。つまり、戦争に勝った方が正義で、負けた側はどんな正当な理由があろうとテロだと決めつける行為こそが、テロリストである。
 因みに、イスラエルに必死で抵抗してるハマスを、テロリストだと胸を張って呼べる人が世界中にどれだけいるだろうか?

 一方、たとえロシアが停戦に応じたとしても、プーチンはゼレンスキーを”ネオナチ”と叫び続けるだろう。西側が日本を”テロ国家”と呼び続けてきたように・・・
 その時、ゼレンスキーは”真珠湾発言”の愚かさを思い知るかもしれない。
 多分、対露政策の失敗の責任をとり、バイデンは失脚し、トランプは再び政権に就いたとしても、今回のウクライナ支援予算の可決はバイデンへの引導にも思える。
 一方で、プーチンは停戦の為に過度な要求を突きつけるだろう。つまり、実質のロシアの勝利である。
 ただ、疲弊したアメリカは分断し、更に衰弱する。これはEUを含む西欧諸国も同様で、昔の様に細分化が進むであろうか。
 一方でロシアも、経済が困窮し、プーチンに代わる新たな政権が台頭するかも知れない。

 こうして、”避けられたかもしれない”戦争は、米露と西側諸国の首を絞める結果となり、戦争の犠牲となったウクライナの復興は無視され、自国の惨劇はやがては世界から忘れ去られるであろうか。
 戦争に勝つ事のみが正義なら、プーチンの度重なる侵攻は(勝利したとすればだが)正義であり、ウクライナの徹底抗戦は結果的にテロとなる。言い換えれば、”アメリカがやってきた事をロシアがやって何が悪い”というプーチンの狂気が正論となる。
 つまり、こんな場違いな矛盾がまかり通るのも戦争である。



6 コメント

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象が転んだ様へ。 (りくすけ)
2024-05-10 07:48:45
お邪魔します。

ロシア-ウクライナの間で
武力衝突による戦争が始まって、早や2年以上。
以前もコメントの中に書いたかもしれませんが、
血と資源、エネルギーの無駄遣いである戦争は、
早く手打ちして欲しいものです。
表面上は落としどころが見えてきません。
水面下では妥協点を見い出そうとしているのかどうか?

太平洋戦争で開戦の火蓋を切った昭和の大本営は、
戦略上の「終戦構想」が欠如していて、
止め時を見失い、ずるずると日本は疲弊。
後に残ったのは半ばアメリカの植民地になった現在です。

戦場は「AI兵器」の実験場だと聞きます。
過去の戦争でも、戦後やがて日常生活や軍事に関わる技術革新がありました。
今度もそうなるでしょう。
先の見えない戦ですが、それだけは間違いない気がします。

では、また。
イスラエルの正義 (paulkuroneko)
2024-05-10 08:13:19
偏愛って言葉ですが、
ネタニヤフって人は戦争をしないと気が済まない人種なんですね。つまり、偏愛と正義がゴッチャになった悲しい結果です。

私の実家も転んだサンの所以上に田舎ですが、娯楽も何も楽しみがありませんから、喧嘩だけが唯一の生き甲斐なんですよ。
事実、喧嘩が強いというだけで村一番の人気者で、地元の女にも良くモテます。
そうした人種に喧嘩をやめろと親が諭しても、言う事を聞く訳がないです。

ネタニヤフも(アメリカの後ろ盾があったとはいえ)武力でパレスチナを圧倒する事で国内の支持を得てきましたから、例えアメリカの盾を失ったとしても、今更戦争を中断する訳にもいかないのでしょう。
仮に中断したら、アメリカのお陰で戦争してただけだと、国内から猛反発を受けるでしょうから
バイデンも再選の為には、イスラエルを何とか仲介する必要があるので必死ですよね。
対抗馬のトランプも、ウクライナ支援には条件付きで認めたとされてますが、ここに来て雲行きが怪しくなってきました。 
誰か止めてくれよと切実に願っているコメディアンの思い察するに余りあるが (誰か止めてくれよとブログ荒らし気分に酔う肱雲)
2024-05-10 10:10:48
だがもう誰も止められず事はノッビキならない所まで来てしまった
コメディアン時代に戻りたいと後悔しているのが現在ゼレンスキーの心境でしょう
「悪貨は良貨を駆逐する」が如くコメディアンは世界を憂暗いナ戦争に巻き込み
このままだと暗殺されてしまうか敗戦の戦争責任を負わされてしまうか
ソンなバカな~と思わずにはいられないコメディータッチの戦況が継続中ですネ~
そして藁をもすがる思いでアメリカの軍事支援を頼みの綱にするだけになっている
瘦せ我慢して徹底抗戦を鼓舞し続け空威張りするしか芸の無いコメディアンに
世界の目も2年前とは大きく異なって来ているのを強く肌身で感じている事でしょう
戦争に怪しく胡散臭いだけの正義は通用せず、諜略に長けた欲どしい方が
生き残れるだけの噺で、イカガワシイだらけの聖戦の美名のもと
多くの犠牲者が作り出され、怨念の連鎖を子々孫々にまで伝承させるバカリズムです
笑えないコメディーの様な残酷史が正しくコメディアンによって創られていようとは
そして我々の税金が憂暗いナ戦争に大いに使われ
間接的・直接的に喜劇ダイコン役者が演出する悲劇戦争を盛り上げる
供給源となっているナンて、トンデモネ~噺じゃア~りませんか
りくすけサン (象が転んだ)
2024-05-10 18:07:03
アメリカの、いやバイデン本音は
ここら辺で手を打ち、プーチンの要求をある程度飲んでも停戦に持ち込みたいでしょうね。
もしイスラエル同様に、この戦争が長引くようであれば、大統領選挙では敗北濃厚となりますから。
一方で、西側はロシア本土への攻撃も参戦も出来ないし、プーチンは最初から核兵器をチラつかせてたから、ウクライナがロシアに勝つシナリオって極々限られてました。故に、アメリカにとって停戦とは当初からの現実的プランだったと考えられます。

AI兵器ですが、国防力で大きく劣るウクライナは西側が提供する最新兵器の展示市の様になってますが、ロシアはイラン製のドローンや北朝鮮のミサイルを多用し、国内の最新兵器の損耗を最小限に留めようとしてます。
ただ、今回の2つの戦争で、これまで民主主義を牽引してきた(アメリカを含む)西側諸国と社会主義の雄であったロシアが疲弊し、サウスグローバルと呼ばれる第3の大国らが大きく台頭するでしょうか。
”歴史は繰り返さずに韻を踏む”と言いますが、太平洋戦争がどの様な形で韻を踏むのか?
我ら日本人は真剣に考える時に来てますね。

コメントいつも有り難うです。
paulさん (象が転んだ)
2024-05-10 18:08:17
うちの田舎も同じですよ。
今は多少は開けてきましたが、昔は喧嘩ばっかで、祭りの日は”誰かが死んでた”という噂で持ちきりでした。
ネタニヤフにとっての戦争とは、イスラエルの正義を守る為の儀式みたいなもので、まるでムラ社会の喧嘩祭りによく似てますよね。
パレスチナ難民が犠牲になる事で、イスラエルという国が浄化されると本気で思い込んでるのでしょうか。
勿論、アメリカが甘やかしすぎた所もありますが、ネタニヤフは武力による正義しか頭にない。
人を外見で判断すべきではないが、猛禽類みたいな毒々しい目つきは彼の残忍性を物語ってます。
外見も価値観も思考回路もプーチンとよく似てますが、こうした狂気の独裁者に自由や言論を封鎖された国民もある意味、戦争難民と同じなんですかね。

一方で、バイデンはイスラエルへの武器供給を停止するとの警告を発しましたが、これはロシアとウクライナへの停戦要求を強く示唆してると思います。
また、ウクライナ国民も(ゼレンスキーが主張する)徹底抗戦では民間人を守れない事を思い知らされましたから、今は停戦こそが最も現実的な選択肢になり得る気がします。
肱雲さん (象が転んだ)
2024-05-10 18:10:13
コメディーだとしても
全く笑えない戦争奇悲劇になってしまいましたが、これを演じたのが元コメディアンというのも皮肉な結果です。
チャップリンの「黄金狂時代」は、飢えに翻弄されつつ黄金を求めて狂奔する様を描いた作品でしたが、今回はアメリカと西側に翻弄されながらも、奇跡の勝利を夢見る大統領をゼレンスキーが演じてます。
映画では、チャップリンが数々の危機を乗り越え、最後には金の鉱脈を発見し、一躍百万長者となりますが、今回は良くて停戦がやっと、という有様です。

2年前に、こんな奇悲劇になると予想した人はいたでしょうか。少なくとも、ウクライナが優位に戦争を進めてる時は、多くが西側の正義と勝利を信じて疑いませんでした。
しかし、戦争には正義も勝者も存在せず、犠牲と破壊だけが存在するだけで、今回の戦争でもそれが証明された結果となりました。
つまり、第二次大戦以降アメリカが謀略し続けてきた戦争と正義は、人類に残虐史という汚点を残し、矛盾した破壊と犠牲に国民の血税と命が無駄に浪費されてきました。
まさに、ヒトラーがやってきた事をアメリカが引き継ぎ、プーチンが真似をし、更に西側の正義を真に受けたゼレンスキーがそのワナにまんまと嵌った。
こういうのは、判っててヤメられないんでしょうかね。

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