象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

ボンデージ・パブと”中洲直輸入”と〜若き日の思い出

2021年10月14日 08時26分47秒 | お題

 何だか最近は、どうも鬱っぽくていけない。慢性化した自粛の悪影響がこういう所にも出てるのだろうか?
 そういう事で今日は、若き日のエロい?話題です。

 ”ランジェリー・パブ”(ランパブ)という言葉を知ってる輩は少なくないと思う。
 文字通り、下着(ランジェリー)姿の若い女性がお酌をする飲み屋である。
 多分、スナックがパブという店に進化(又は退化)したきっかけも、このランパブの出現が起点になったんではないだろうか?(と勝手に思っている)

 ランジェリーとは言っても、Tバックとブラジャーだけで客の隣に座り、お酌をするだけなのだが。私にはこの手の店があまり好きになれなかった。
 というのも、その下着姿にファンタジー(魅惑)を見い出せなかったのだ。
 事実、この手のパブは第3セクターと同様に注目は浴びたが、すぐに衰退した。


”ボンデージ・パブ”

 私には先日にも「ポテトサラダとウィスキー」でも書いた店の他に、もっとお気に入りの店があった。
 佐賀市の歓楽街にあった、その名も”ボンデージ・パブ”である(多分)。因みに、Bondageとは”束縛””拘束”という意味で、ファッションとしては革・ラテックス・PVC製の衣服をボンデージと見なす事が多い(ウィキ)。
 ランジェリーパブは知ってても、ボンデージパブは初耳だと思われる人も多いだろうか。

 当時はまだ佐賀市にも、老舗のキャバレーらしきものがあった。
 レッドカーペットが階段上に豪勢に敷かれ、2階に上がると豪華絢爛なエスコート嬢が待ち受ける。(筈だったが?)悲しいかな佐賀のキャバレーはそのイメージには程遠く、ごく普通の田舎女が待ち構える、場末の落ちぶれたスナックと何ら変りなかった。
 そのキャバレーは潰れ、(今となっては詳細な記憶は曖昧だが)そこから独立した?ママさんが始めたのが、歓楽街から少し離れた所にあるアーケード商店街の2階にひっそりと立ち上げたのが、”ボンデージパブ”だった(多分)。

 最初は地元の田舎娘ばかりで、パッとしなかった。
 私は冗談半分に、”中洲から女の子を呼べば、ボンデージなんてのも流行るだろうか”と、ママさんに何気なく言ったら、全くその通りになった。
 事実、露出度の高いエロ満載のコスチュームは田舎娘には抵抗があるし、ボンデージなんかの大胆でタイトなファッションは都会の娘でないと着こなせないのかもしれない。
 そういう事もあってか、私はその店の”VIP客”扱いとなった。


エクスタシーの饗宴

 その名も”中洲直輸入”という見出しは、ド田舎の佐賀市民の好奇心を、大きく揺るがしたのは言うまでもない。
 特に、木曜と金曜日は長い行列が出来た。佐賀市の歴史で飲み屋で行列が出来た、最初で最後の店だろうか(多分?)。
 ママさんは、終始ご機嫌だった。

 地元でNo.1の娘もいたが、中洲っ娘の平均に比べると大きく劣った。
 スタイルも違うが、可憐さが大きく違う。
 中洲の娘は、エロやスケベに対する抵抗感がなく感性も違うので、ノリが全然違った。
 大半が中洲の娘で埋め尽くされてたので、まるで中洲の店にいる様な感覚で、まるで私の為にある様な店に思えた。

 どんなに混んでいても、顔さえ出せば、ママさんが笑顔で迎え入れてくれた。
 勿論ボックス席は満杯なので、カウンターに座らせようとするが、順番待ちの客でこれまた満席だった。
 ママさんは気を利かせ、ホステスが座ってる椅子に私を座らせ、その上に女を座せた。唯でさえ短いタイトなスカートは捲れ上がり、丸出しのお尻が私の股間を覆い尽くす。
 これこそが、エクスタシー(酔宴)ともいえる最高の瞬間だった。

 ボックス席に移動するまでの時間は、料金に含まれなかった。私は永遠に、この時間が終わらない事を強く望んだ。
 ボックス席に移動しても、娘を指名する必要もなかった。中洲の娘は皆が皆タイプだったから、誰でも満足できた。
 結論から言えば、中洲で遊んでた経験がここに生きたのだ。人はどんな経験でもプラスになる事を覚えとく必要がある。
 しかし、こうした極上の日々は長く続く筈もない。美味しい思い出はすぐに泡と消えるのは、いつの時代も同じだろう。


エクスタシーの終焉

 大成功にすっかり気分が浮かれ、欲を出したママさんだが、その店を当時の中洲や久留米で流行っていたランジェリーパブに改装すると言い出した。
 私は反対した。
 ”絶対に失敗する。このままでいい。ランジェリーにはファンタジーがない。今度も俺の言う事を聞いてよ”
 ママは笑顔を浮かべ、首を降った。
 ”大丈夫、心配しないで。今度も絶対に上手く行く”

 結果は、火を見るよりも明らかだった。
 客足は一気に遠のき、中洲からのホステス嬢も誰一人いなくなった。
 地元の女の子たちはバツの悪そうに下着をはめ、崩れた体系をさらけ出す結果となる。

 行列が出来てた店はあっという間に閉鎖し、その後、流行りの風俗店に改装されたが、これまたすぐに潰れた。
 ママさんは違う店に移転し、ひっそりとスナックをやってたが、ここもすぐに潰れた。
 何度かその店も通ったが、悲しそうな瞳で”田舎に戻って、小さな料理屋でもやろうかしら”と肩を落としていた。

 私は何も言えなかった。
 私が余計な事を口走ったばかりに、店は大繁盛し、そしてその反動で潰れた。
 事実、私が懇意にしてた店は、その大半が潰れてしまう。
 中洲だって、私が遊んでた頃はバブル期とまでは行かないが、そこそこ賑わいを見せてはいた。しかし、再開発が進み、風俗ビルが建ち、飲み屋街と分別したが為に、全体がお通夜みたいにひっそりと風化してしまった。
 客引きの可愛い娘も殆ど目立たなくなり、今ではとても歓楽街の雰囲気とは程遠い。

 そして挙げ句には、2年近くに渡るコロナ渦の大打撃である。
 全国の歓楽街は終焉を迎えるとまではいかないかもだが、昔の勢いはもはや取り戻せないだろう。
 しかし、これも一つの時代の流れなのである。



8 コメント

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Unknown (びこ)
2021-10-14 11:09:24
今日の記事、とても上手く書けていると思いました。私はこういう世界を見たこともないからすごく勉強になりましたし…。見たこともないけれど、上手く書かれてあるから書かれている世界が目に見えるようでした。以前ツアーで福岡に行ったとき博多はきれいな人が多いと思いましたが、中洲はそういうきれいな女性が集結しているんでしょうね。
ビコさん (象が転んだ)
2021-10-14 11:56:04
本当はこんな記事書きたくはないんですが
最近は気が滅入ってる状態で、自身の気分転換の為にと書いた次第です。

昔は中洲も賑やかで、キレイな娘が沢山いましたが、今はどうでしょうかね。
でもコロナ渦のお陰で、こうした怪しくもきらびやかな世界も消えつつあります。
良いのか悪いのかは分かりませんが、(エロい)想い出としては残しておきたいですね。
象が転んだ様へ。 (りくすけ)
2021-10-14 12:22:39
お邪魔します。

何物も時代の流れには、
逆らえないですね。
万物が流転するように、
きっと落ち込んだ気持ちも
変化していくと思います。

個人的には、本文中の老舗キャバレー---
豪華絢爛なエスコートで、
赤絨毯が敷かれた上を歩き、
サテン地のソファに身を沈め、
心地よく酔える店がいいですね。

では、また。
りくすけサン (象が転んだ)
2021-10-14 16:07:50
気持ち解ります。
私は正真正銘のキャバレーを知らないから、憧れはありますね。
ただ、パブとかの言葉が使われる様になってから、夜の店は一気に風俗化した様な気もします。
クラブとかラウンジとかだったら高級感があるのかと言えば、逆にとても怪しかったりと夜の店って、実際に入って確かめないとその素性はわからない。

言われる様に、心地よく酔える店こそが最高のファンタジーを与えてくれる店なんですよね。
コメントありがとうございます。
極上のエクスタシー (hitman)
2021-10-14 19:19:55
<唯でさえ短いタイトなスカートは捲れ上がり、
丸出しのお尻が私の股間を覆い尽くす>

この一文だけで
私のハートはすでにあの世へ行ってま〜す(^^)v
ファンタジーにもエクスタシーにも
質ってもんがあるんですよねぇ〜
ウンウンよーくわかります
ボンデージ (腹打て)
2021-10-14 23:00:34
とは本来は
拘束そのものや束縛状態を指し、支配する側と支配される側の服従関係と解釈されるけど
一部ではSMプレイ(束縛行為)のことも指すらしいね。
最近の一般化した意味では、ボンデージファッションというタイトなコスチュームを含めた性的衣装を指すのだろう。

でも転んだ君が楽しんだ店は優良な店だったんだな。
都心部には危険で怪しい店が多いから、逆に田舎のほうが安心して遊べたりするんだろうね。
hitmanさん (象が転んだ)
2021-10-15 00:45:43
ほんと、極上でしたね。
佐賀のド田舎に中洲の娘がいるというだけでファンタジーでした。
ある意味、SEXよりもエクスタシーでしたね。
というのは言いすぎか?
腹打てサン (象が転んだ)
2021-10-15 00:53:57
ボンデージとは言っても
タイトなワンピースのミニスカートで
一時期流行ったディスコギャルのスタイルだったですかね。
言われる通り、健全なエロい店でした。
でもあの頃は、佐賀市の歓楽街もそこそこ盛り上がってたんですが、今は死滅しましたね。

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