pixivに「あきとごんべえ」シリーズ「愛なんて大嘘つき」更新しました。



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甥っ子が今年から幼稚園へ行き出したのだけれど、初日は泣いて泣いて大変だったらしい。

「とと(姉旦那のこと)探しに行く!とととかか(姉のこと)とイオン行く!(いつも行っているから?)とと~!」と大泣きしていたらしい。

それを聞いて、その場にいない姉旦那に助けを求めるだなんて、甥っ子は本当に姉旦那のことが好きなんだなあ、と思わずしみじみとしてしまった。

確かに姉旦那は甥っ子の面倒をすごくよく見ている。うんこオムツを替えられないとかナメたことを一度も言ったことがないし(そんなことを言おうもんなら姉に締め上げられるだろう)、甥っ子がうんこをしているのを察したら自分でさっさと替えている。

姉が手が離せない時に甥っ子の面倒見てて、と言っても鬱陶しそうな素振りなど一度も見せたこともない。当たり前に自分の子供の面倒を見ている。

親なのだから当然と言えば当然なのだろうけれど、その当然をできない父親の話はよく聞くので、やっぱりただひたすら感心するし、良いお父さんだなあ、と思う。

今まで甥っ子は父(じいじ)の顔を見るだけで大泣きしていたのだけれど、最近ようやく慣れたのか泣かなくなった。それどころか「じいじ、見に行こか」と言ってくるように。なのでその度に甥っ子の顔を見せに行っていたら、三度目くらいで「もう来なくていい!」と父が怒り出した。

父は子供が好きだと昔からよく言っているけれど、実際は嫌いなんじゃないかと思う。わたしは子供なんて嫌いだけれど、甥っ子のことは宝物だと思えるほどに可愛い。

たまにしか会えないのだから、甥っ子が来たら自分の時間なんてないものだと思って接しているので甥っ子はわたしにべったりだ。それに不満もない。朝早くに誰よりも早く叩き起こされても、起きてすぐ一目散にわたしのところに来たと思うとなんて可愛いのだろう、と愛しく思う。

父は昔、わたしたちが挨拶をしただけで(おかえりとかおやすみとか)それだけで「うるさい」と怒っていたのだけれど、まさか孫にまでそういう態度を取るとは思わなかった。

そんなんだから、わたしたちは子供の頃、父なんて敵だと思っていた(母を苛めるし)。

なので、甥っ子が姉旦那のことが大好きなことに、思わずしみじみとしてしまった。このまま姉や姉旦那に愛されるのが当たり前だと思いながら甥っ子には成長していって欲しいな、と思う。



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