白砂山への笹地獄 ぐんま県境稜線トレイル⑨
(写真:ムジナ平から白砂山の間の笹薮)
どうぞ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
( ;´Д`)
ぐんま県境稜線トレイルの続きです。
前回は、稲包山を朝4時に出発し、ムジナ平に到着したところまで書きましたね。
前回の旅はコチラ⤵
2019年の8月10日昼12時に谷川岳天神平を出発し、はや3日目。
しかし、足を濡らしたことや暑さによる疲労で、2日目から遅れ始めます。
計画では、2日目の夜はムジナ平で夜を迎えるはずなのに、稲包山で野営
旅の計画はコチラ⤵
もはや、このロングトレイルを歩き切るのは無理かもしれない・・・
果たしてこの後どうなるのか?
ということで2019年8月12日の旅の続きです。
ムジナ平を後に
稲包山を朝4時に出発し、8時50分にたどり着いたムジナ平
しかしそこは想像とは違い、ほんの4畳半ほど藪が刈り取られただけの場所でした。
休憩できるような広場があると思っていただけに、かなりの衝撃です。
朽ちかけた丸太が転がっていましたが、落ち着いて休める雰囲気には程遠い。
座り込んで靴を脱ぎ、足を乾かしたい・・・
昨夜雨の降った笹薮を漕いできたため、足は再びずぶ濡れになっていました。
足の裏の痛みも、昨日はまだ我慢できたのですが、もはや相当に苦しい。
しかし、この場所は腰ほどもある笹に囲まれて落ち着きません。
クマも出てきそうだし、このまま休まずに進むことにします。
とはいうものの、一面の笹原で、どちらに行けばいいか分からない・・・
何となく、左側の木の脇に踏み跡らしきものがあるような気も。
全般の地形と地図を見比べると、どうやらこの方向のようです。
踏み入ってしばらく進みますが、これは本当に道なのか?
振り返ると、茶色く開けたムジナ平が遠くなっていく。
これ、茶色の刈跡が見えなくなると、もうムジナ平には戻れないな・・・
それはマズイので、ムジナ平を逆方位でコンパスセットし、慎重に進みます。
ここで迷うと遭難の恐れもあるので、とても不安・・・
笹薮の道をたどって
恐る恐る進むうち、やがて登り斜面の地形に変わります。
しかし、これが正しい道か判別がつかない。
ますます笹薮は深くなっていく・・・
とにかく不安が募ります。
(;´・ω・) 道を間違えたか・・・
致命傷にならないうちに、戻る方がいいのでは?
恐れたわけではないけれど、後ろを振り返ってみる。
すると、ムジナ平は完全に見えなくなっていました。
しかし、尾根線上に乗ったようで、これさえ外さなければもとの道に戻れる。
もう少し行ってみよう・・・
地形的には、この方向で正しいはず!
躊躇いながら進んでいると、ようやく踏み跡を発見!
((゚д゚)! これは間違いなく道!
間違っていなかった!
心の底からホッとしました。
高度が上がってくると、笹薮は次第に丈が低くなり、薄くなってくる。
よかった! このまま笹薮が薄くなってくれれば・・・
振り返ると、巨大な谷が左手から迫ってくるのがよく分かりました。
この辺りで、地図と地形が一致し、すこし安堵・・・
と同時に、再び足の裏に違和感が。
やはり緊張していたんでしょう、足の痛みを忘れるほどルート・ファインディングに夢中になっていました。
その緊張が解れた今、ふやけた足裏の皮が破けるような痛みを感じます。
立ち止まり、靴の中で足指を動かしてほぐしますが、あまり効果はありません。
痛む足をよそに、道の勾配はますます急になっていく。
相変わらず笹に覆われていますが、尾根が狭くなってきました。
足もとが笹で確認できないので少し危ない。
足の痛みも相まって、とても歩きづらいです。
ここを抜けると、再び開けた笹原の斜面に。
かなり急です。
ちょっと苦しい。
そしてまた、道が不明瞭になってきました。
どこまでも続く笹地獄。
とにかく、早くこの深い笹原から脱出したい!
もうその思いだけで、一心不乱に登ります。
(;´Д`) ハアハア・・・
そうするうちに、左手に尾根線が見えてきました。
どうやら、再び県境の稜線に乗れるようです。
みると、稜線沿いは植生が変わっていました。
あの稜線まで登れば、笹薮から脱出できるにちがいない!
がんばろう!
再びの県境稜線
そしてとうとう、9時30分、再び県境の稜線に登ることができました。
ムジナ平を後にして40分ほど、とても長い時間に感じました。
本当にキツイ笹薮だった・・・
しかし、この尾根上はしっかり笹が刈払われていて、歩きやすそうです。
道標も立っていて、道迷いの不安からも解放されました。
(*;´Д`) よかった・・・
心から、登山道整備をしていただいている皆さんに感謝。
ようやく人心地ついたので、靴を脱ぎ休憩です。
ムジナ平手前の水場で補給した水を飲み、少し元気が回復。
足裏を見ると、完全にふやけ、前面に深いしわが刻まれている。
相当にまずい状態です。
ここからはできるだけ足裏に負担をかけないように歩きましょう。
再び靴を履き、稜線に沿って歩き始めます。
南側、すなわち群馬側は、深い谷になっていました。
谷側に入り込んだら、抜け出ることは難しそう。
尾根線を外さないように進みましょう。
引き続き、刈払われているので安心です。
やはり足裏が痛い。
しかし、なんとか白砂山を越え、今日中に野反湖まで到着しなければ。
野反湖にはキャンプ場もあるし、バス停もある。
人も住んでいるし、もう安全圏です。
時間的にはまだ余裕があるのですが、それはもちろん健常の状態でのこと。
この先足がさらに痛くなれば、時間的に少し危なくなるかもしれません。
しかし、まだまだ続く県境の稜線・・・
どこまで歩いても、果てしなく続いている。
足が痛いせいか、終わりがないような気すらしてきます。
この時、時刻は10時20分、果たして、明るいうちに野反湖に到着できるのでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回もまた、どうぞ一緒に旅してくださいね!
次回の旅はコチラ⤵www.trailtravel.net
それでは、また。
( ;´Д`) バイバイ
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