一昨日、“あじさい寺「頼光(らいこう)寺」”であじさい(紫陽花)を愛でた後、能勢電「畦野駅」から一駅南寄りの「一の鳥居駅」前に聳える「大阪青山歴史文学博物館」の模擬天守(兵庫県川西市)の写真を撮りに足を延ばしました。

三重目の大入母屋屋根の上に一重の望楼が乗る「望楼型天守」(東側から)

 

昨年も、「頼光寺」の帰りに寄りましたが、休館中で敷地内に入りことが出来ず、「一の鳥居駅」からの遠望と随分前の写真をブログで紹介しました。しかし本年は、「博物館」は休館中ではありましたが、敷地内に入ることが出来て、写真を沢山撮ってきましたので、掲載します。

 

この「模擬天守」は、「大阪青山大学」の博物館で、1999年4月に開館した施設です。

 

模擬「天守」(能勢電「一の鳥居駅」から)

 

 

 

「切込接(はぎ)」に近い天守台の中に巨石も組み込みながら、その上には四重の「天守」が建ちます。中は、地下二階地上六階で、「紀貫之」の国宝「土佐(左)日記」や「藤原定家」の重文「明月記」等の貴重な資料展示がされています。

 

「天守台」は「切込接・布積」、下部に巨石使い

「天守台」は「切込接・布積」、下部に巨石使い(左の門代用の施設は、展示品の搬入口か)

 

「天守台」の脇には、建築に当たり礎石を岡山県の犬島より運搬した時の大鎖が展示されています。

 

大鎖

 

この模擬「天守」は、三重目の大入母屋屋根の上に一重の望楼が乗る「望楼型天守」で、まず「天守」南側には「付櫓」が付随し、更に西側に「続櫓」が延びて、唐破風が付く資料館内への入口を設けています。

 

「天守」から西側に延びる「付櫓」「続櫓」

「天守」内への入口(西側から)

 

「大入母屋屋根」の妻壁には「三花蕪懸魚」を付けて破風内を豪華に見せています。

 

「三花蕪懸魚」

 

更に、「天守」の北西側には、二重の「付櫓」が付随していますので、北側から望むと特異な形に見えます。

 

「天守」北西側に二重の「付櫓」が付随(北側から)

望楼型「天守」が良くわかる(北東から)

 

「天守」の装飾物も多彩で、東面には「姫路城」の外観を彷彿させるような大きな「格子窓」、二重目の「比翼千鳥破風」、三重目の上に「向唐破風」を装飾します。

 

四重六階・地下二階の模擬「天守」(「格子窓」「比翼千鳥破風」「向唐破風」が見える)

「天守」を見上げる(東面)

 

最上階には、真っ赤な「高欄・廻縁」を設け、壁面には各面に二か所ずつの「華頭窓」を設け、「天守」四重目の屋根上には、非常に立派な「鯱」が上がっています。

 

真っ赤な「高欄・廻縁」と「華頭窓」

 

以上のように、模擬「天守」としては贅を尽くした形を実現していますので、模擬といえども侮れない城郭建造物だと思いました。

 

入口付近に、「織田信長」「森蘭丸」及びこの地を治めていた「塩川長満」が鷹狩をしている像が立ちます。「信長公記」に記載されている三人の蜜月ぶりを描いたものだそうで、鷹狩後「蘭丸」が「信長」の使いで「長満」に金子を運んだとの記述もあるそうです。

 

「織田信長」「森蘭丸」「塩川長満」像と「天守」

 

今回は、模擬「天守」を中心とした城郭建造物について少し掘り下げてみました。

 

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