忍者ブログ
管理人がどうやってオンライン小説サイトを作っていったのか、その実体験によるノウハウや悪戦苦闘の日々をつづるWEB小説制作日記ブログです。 ちょっと変わった独自システム付きのネット小説サイトを運営しています。
[114]  [113]  [112]  [111]  [110]  [109]  [108]  [107]  [106]  [105]  [104
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ウェブ小説の読者の中には、「冒頭」だけでその小説の続きを「読むのか・読まないのか」決める方々もいるそうです。
 
(当然のことながら「中盤からスゴい小説」や「どんでん返しのスゴい小説」はスルーしてしまうことになるので、一見効率的に見えても、実はとても「もったいない」やり方なわけですが…時間の無い現代人にとっては苦渋の選択なのかも知れませんね。)
 
なので、なるべくなら冒頭にインパクトを持たせ「読者の心を惹きつけておく」のがベストなのですが…
 
「そうは言っても、なかなかできない」「難しい」と思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか?
 
なので今回はそんな「小説の冒頭にインパクトを持って来る方法」について、まとめていきます。
 
毎度のごとく、今回の方法もあくまでも私見であり、「個人的に書きやすかった方法」に過ぎませんので、人によっては合わないこともあるかと思います。
 
その辺りをご了承の上、参考程度にお読みください。
話の「順序」を入れ替える
冒頭にインパクトを持ってくる最も簡単な方法は「話の順番を入れ替えて、その小説の中で特にインパクトのある部分を最初に持ってくる」ことです。
 
たとえば「起承転結」の「」の部分を先に冒頭に持って来て、そこから「回想」あるいは「こうなった原因を過去に遡って語る」といった形で「起承…」を続けていく…というものです。
 
(「転(現在)→起(回想or過去に遡る)→承(回想or過去に遡る)→転(現在に戻る)→結(未来)」のイメージ。)
 
起承転結やメリハリのあるストーリーなら、当然どこかしらにインパクトのあるシーンがあるでしょうから、それを「冒頭」に持ってきてしまう、ということです。
 
ただしこの手法が使えるのは、小説の「プロット」があらかじめ「ちゃんとできている」あるいは「ある程度のところまで、できている」場合に限られます。
 
「この先ストーリーがどう転ぶか分からない」「まだクライマックスや結末を決めていない」状態で「先のシーン」を書いてしまうと、途中で話のつじつまが合わなくなってしまったり「結末を変えたいのに、既に先のシーンを書いてしまってあるので変えられない」状態に陥ってしまったり、何かと困ったことになりかねません。
 
それと、順番を変えてインパクトを「先に」持ってきてしまっているばかりに、その「後の」シーンにインパクトを作れない(本来なら「転」にあたる部分が弱くなってしまう)というリスクもあります。
 
実際、自分もこの方法を使ってみた習作があるのですが…(アルファポリスさんに掲載している「囚われの皇妃の回想」です。スピンオフの短編なので、実験的に新たな手法を試してみるには良いかと思って…。)
 
「『冒頭がクライマックス』過ぎて、後半(転結)が弱…っ」となってしまいました…。
 
(ちなみに「匂わせ」程度ですが情事シーンありのためR15としていますので、ご注意を。…というか、冒頭シーンが思いきりソレなのですが…。)
 
執筆に慣れて(エンジンがかかって)からプロローグを書く
新しい設定・新しいキャラクターというものは、作者の筆に「馴染む」までに時間がかかることも多々あります。
 
作者自身が、まだその新しい物語世界を「把握しきっていない」「つかみきれていない」ため、どんな風に書いたら良いのか分からず、「迷い」が生じるのです。
 
なので、小説の最初の数章(数回)は「試し試し」の「様子見」になってしまい、なかなか「思いきった書き方」ができない方も多いのではないでしょうか?
 
(中盤から急にクオリティーの上がる小説があったり、当初はパッとしなかったキャラクターが急に立ってきたりするのは、こういったことなのではないかと、勝手に推測しています。←だから、冒頭だけで小説を判断するのは「もったいない」のですが…。)
 
そういうタイプの物書きさんが、最初に書く「冒頭(プロローグ)」でインパクトを出すのは、まず無理なことでしょう。
 
ならば、どうすれば良いのかと言うと…
 
「プロローグは後回しにして、先にある程度のボリューム(文章量)を書き上げ、物語に慣れておく」のです。
 
イメージ的には「エンジンがちゃんとかかるまで待つ」といった感じです。
 
そうしてエンジンがかかりきったところで、その勢いのままに「後回しにしておいたプロローグを書く」のです。
 
ただし、この方法だと当然のことながら「プロローグが上がるのが遅れる」ことになります。
 
エンジンがかかるまでの「時間的余裕」を持たなければいけないため、「今すぐにでも新連載を始めたい」という方には不向きです。
 
ちなみに管理人はこの方法も習作短編で試しています(アルファポリスさんに載せている「元魔王な兄と勇者な妹」です。プロローグは問題ナシですが、2話目以降に間接表現で「そういうシーン」があるため、R15としています)。
 
実際に書いてみて分かったのですが…この方法には「先の展開を既に書いているので、伏線や前フリを仕込みやすい」というメリットがあります。
 
(ただし、かなりなところまでストーリーを進めておかないと、仕込めるような伏線も生まれないでしょうが…。)
 
結果的に小説全体のクオリティーが上がるので、時間的余裕のある方なら「特に冒頭のインパクトを求めていない」方にもオススメです。
 
冒頭に「謎」を持ってくる
これは一部の読者にしか効果が無いかも知れないので、使いどころが難しい方法なのですが…
 
冒頭に「謎めいたシーン」「謎かけ」を持ってくることで、読者の興味を惹く、という方法もあります。
 
ただし、この方法の難しいところは、「そういった『謎』が好きな読者でないと、ひっかかってくれないかも知れない」ところです。
 
また「それが『謎』だということ自体に気がつかない」タイプの読者だと、「なんだ、このシーン、意味不明だな」で終わってしまう可能性があります。
 
(別サイト(note)に書いていますが…小説の評価は読者の「理解力」にも左右されるのです。→関連記事:小説の評価は「理解度」に左右される
 
また、謎をかけるということは、読者の期待値(ハードル)を上げるということですので、その謎の「答え」が期待外れだった場合、一気に評価が下がるというリスクがあります。
 
(ミステリやサスペンス系のドラマで「結末が期待外れだと評価が荒れる」というのは、よくあるパターンですよね?)
 
あるいは無名作家の場合、「こんなもったいぶった『謎』を出してきても、どうせ大したことないんだろう」と、ハナから期待してもらえず、先を読んでもらえないという可能性もあります。
 
(「謎解きが期待外れ」な作品が世に溢れれば溢れるほど、このリスクは高まっていくかと…。作者本人のせいではなく、他者・他作品の影響というあたり、なんともやりきれない話ですが…。)
 
どの道、物語自体に「謎」がなければ使えない方法ですので、できる方自体、限られてきてしまいますが…。
 
ちなみに管理人がこの方法を使っているのは、自作サイトに載せている「夢の降る島(第1話・夢見の島の眠れる女神)」なのですが…
 
ネット・デビュー作(初めてネット上にUPした小説)のため、冒頭がちゃんと「謎」と認識してもらえる書き方になっているかどうか、自分でも判断がつきません…。
 


過去記事一覧(サイトマップ)はコチラ

拍手[0回]

PR
ブログ内検索
ブログ更新&チェックについて。

このブログは管理人に時間の余裕がある時にちょこっとずつ更新していく予定ですので、更新やチェックの頻度はおそらく数週間に1回~下手をすると1ヶ月以上の間が空いてしまう可能性も…。
もし更新が滞ったり、コメントくださって返事がなくても「あぁ、仕事が忙し過ぎて時間が無いんだな」と気長にお待ちいただければ幸いです。

ブログもくじ
ブログ記事一覧

(サイトと連動して作ったこのブログのもくじです。手動更新のため、最新記事などは入っていない可能性が高いです。)
管理人プロフィール
HN(ハンドル・ネーム):
津籠睦月(つごもりむつき)
職業:
社会人(毎日PCを使う仕事。残業も休日出勤も普通にあります。)
趣味:
小説・HP制作、読書、猫と遊ぶこと。
好きな小説ジャンル:
ファンタジー、冒険、恋愛、青春、推理、濃い人間ドラマの展開するモノ。
備考:
漢検2級(準1以上は未受験)。国語の最高偏差値80(高2時点)。

オリジナルのWEB小説サイトを運営しています。
猫好きです。
HPにも小説内にも気づけばあちこちに猫が…。
各種WEBサービス公式リスト
↑ 下部のURL( twitter.com/i/… )をクリック(タップ)でリストが表示されます。
webサービス不具合情報
参加ポータルサイト

人気ブログランキング
参加しているポータルサイト(ランキング)です。
相互RSS
アクセス・カウンター
小説サイト「言ノ葉ノ森」関連Tweetまとめ
P R
忍者ブログ [PR]