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コース全景


 

 

 日本仏教の“デパート”比叡山延暦寺。法然、親鸞、日蓮ほか各派教祖の僧房がならぶ。そのなかでも「横川(よかわ)」は最奥に位置する。ケーブルとロープウェイが通う「東塔」のような参拝客の喧騒はないが、日蓮が修行した「定光院」、浄土信仰の祖源信の「恵心堂」、「元三大師堂」、道元開悟の地など聖跡には事欠かない。

 

 京都の北・大原から、横川地域の最高峰水井山に登り、横川の堂房を駆け足で訪ね、琵琶湖岸坂本に下りる山越えコースを歩いてみた。12kmあまり。修行僧の「回峰行」に比べれば、たやすいものだ。

 

 


 

 

 ↑シルエットは行程の標高(左の目盛り)。折れ線は歩行ペース(右の目盛り)。標準の速さを 100% として、区間平均速度で表している。横軸は、歩行距離。

 

 出発点は、大原行き京都バスの「野村別れ」停留所。四条烏丸からわずか30分で登山口に着いてしまうのはありがたい。天気予報は、午前が曇りで 11時から晴れ。あえて遅めに出発することにした。

 

 



 

 停留所から、京都方面に少し戻ったところに登り口↑がある。民家の石垣に挟まれた坂を上がる。

 

 

 

 坂の上で、三千院から来た東海自然歩道と合流。辻に↓「横川(よかわ)元三大師道(がんざんだいしみち)」の石標が立っている。

 

 

 

 

 「上野の棚田」の間を行く。振り返って見ると、空模様が険しい。小雨が降っているが、まもなく霽れる予報なので気にしない。正面は「大原三山」。

 

 



 鹿柵をくぐって杉の林地に入ってゆく。

 

 


 

 

 道は、小さな沢に沿って上がってゆく。

 

 

 

 

 沢を左に分けて谷を詰める。杉林がつづく。

 

 

 

 

 「京都一周トレイル」が合流する。見下ろすと、「一周トレイル」はおそろしく急な尾根を上がってくる↓。あえて急なルートを選んでいるようにも見える。

 

 

 

 

 ↓「仰木(おおぎ) 573m」。道標はたくさん(‼)あるが、多すぎて、とてもわかりにくい。水井山へは、道なりに左へ下りると、20メートルほどで右へ上がる小路※がある(そこの道標もわかりにくい)。峠から尾根通しに直進(林地の中へ昇る)してしまったが、それでも行ける。500メートルほど先で、※と合流する。

 

 

 

 

 林地のなかで空がよく見えないが、明るくなってきた。小雨はもう降っていない。晴れてきたようだ。

 

 

 

 

 左に作業用道路が現れる(地図にない立派な道)。そっちを歩いたほうが楽そうだが、作業用道路はどこへ行ってしまうかわからないので、尾根通しの踏み跡をたどる。

 

 

 

 

 

 ヒノキの植林が続くが、自然林がモザイク状にまじる。アセビ、リョウブ、ウリハダカエデ、クリ、ホオなど。

 

水井山 794m」に到着↓。ここが最高峰なのだが、どうということはない林地。展望もない。

 

 

 

 

 

 晴れ間が見えてきた。

 

 

 

 

 はるかに「大比叡 848m」が顔を出している。

 

 

 

 

 

 

タイムレコード 20211006
 「野村別れ」バス停930 [220m] - 1025「京都一周トレイル」合流点1030 - 1040仰木峠1105 - 1136 722mピーク - 1143 731mピーク - 1154水井山1215 - (2)へつづく。