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横川付近


 

 

 水井山」からの下りは思わぬ急坂。しかし、急坂のおかげで眼の前が開けた。↓琵琶湖が木の間越しに見える。
 

 


 

 

 みづうみは 夢の中なる 碧孔雀 まひるながらに 寂しかりけり。

 

宮沢賢治『歌稿B』#783 

 

 

 延暦寺から見下ろす琵琶湖は、いつも薄いもやがかかって、ぼんやりして見えます。賢治が登拝したのは一度だけですが、そういう風景の特徴をよくとらえています。

 

琵琶湖大橋↓。

 

 



 

 「横高山 767m」↓。ここもやはり林地のなか。

 

 

 

 

 山名標は、ちゃんとしたのがある。

 

 

 

 

 「横高山」からの下りも急坂だった。横川(よかわ)のほうから来ると、急な登りばかりでたいへんだろう。わざと険しくしているのかもしれない。修行の道だから。

 

 「峰辻」。ここで、東塔~横川のメインルート「峰みち」と出合う。回峰行の行者道でもある。

 

 



 「せりあい地蔵」というらしい。「☞よかは 元三大師道」の石標もある。(奥の立像が地主権現。手前の坐像3体のうち2体が釈迦如来と多宝如来だそうです。⇒「せりあい地蔵」

 

 


 

 

 トンネル↓で、「奥比叡ドライブウェイ」をくぐる。

 

 

 

 

 「釣り垂れ岩」。

 

 

 

 

 森の外は、すっかり晴れて明るくなった。

 

 

 

 

 「峰みち」は、ドライブウェイに沿って横川へ向かう。いや、むかしからある「峰みち」に沿って、ドライブウェイが作られたのだ

 

 

 

 

 丁目石。「[種字 阿弥陀如来] 元三大師道九丁目」。目的地に向かって番号は小さくなる。

 

 

 

 

 「延暦寺 横川」の駐車場に出た。

 

 

 

 

 入口。入ると右に受付があって、拝観料1000円申し受けます。

 

 

 

 

 

 「横川中堂」↓。

 

 

 

 

 「元三大師堂(四季講堂)」↓。元三(がんざん)大師・良源(912 - 985)は、第26代座主。火災で荒廃していた堂宇を再建し、根本中堂を大規模化し、寺内の規律を定めるなど、延暦寺中興の祖として知られる。この地には、もと良源の住坊があったが、村上天皇の勅命で四季に法華経の議論を行なう「四季講堂」が建てられ、現在は、良源の画像を本尊とする大師堂となっている。

 

 浄土教や民衆仏教が始まる以前の“教学中心時代”の天台宗を興隆させた功労者のようです。しかし、良源の弟子に、浄土信仰の始祖・源信がおり、そこから念仏、唱題を中心とする日本的民衆仏教への流れが始まることになります。

 

 

 

 

 

 

 

タイムレコード 20211006
 (1)から 水井山1215 - 1237横高山1242 - 1254「峰辻」1316 [688m] - 1351横川駐車場1400 [607m] - 1423元三大師堂 - (3)へつづく。