日本ハム(☆5対2★)ヤクルト =オープン戦2回戦(2025.03.21)・エスコンフィールド北海道=

 123456789
ヤクルト
0001000012700
日本ハム
40000100X5702
勝利投手:加藤 貴之(1勝0敗0S)
敗戦投手:高橋 奎二(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】レイエス(2号・1回裏3ラン),清宮 幸太郎(3号・6回裏ソロ)

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◆日本ハムは、清宮幸とレイエスが本塁打を記録。打線の中心として期待される両スラッガーが、自慢の長打力を見せつけた。一方のヤクルトは、先発・高橋が6回途中5失点。シーズン開幕に向けて、不安を残す結果に終わった。

◆日本ハム万波中正外野手(24)が「6番右翼」で"スタメン復帰"した。万波は19日巨人戦(エスコンフィール)で「5番右翼」でスタメン出場したが、プレーすることなくゲームから退いていた。試合前のシートノックでスローイングをしようとして左足首をひねりかけたため、1回の守備から大事を取って途中交代。試合中はアイシング、電気治療を受け、試合後には「(シートノックで)滑って(左足を)かなり強く踏ん張っちゃった感じ」と説明。「全然プレーできる範囲だったと思うんですけど、とにかく無理せずにっていうことだったので、ちょっとお言葉に甘えて休ませていただいた」と話していた。この日は試合前練習から通常通りに参加。シートノックも右翼からノーバウンドでのバックホーム送球を披露して拍手を受けるなど、問題なくこなした。

◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が、ド派手な"本拠地1号"をかっ飛ばした。1点リードの1回1死一、三塁、フルカウントから、ヤクルト先発高橋の外角への150キロストレートに反応。打球は打った瞬間、確信できる驚異の速度で吹っ飛び、一気に中堅スタンドまで到達した。「ランナーをかえすことが目的だったので、犠牲フライやタイムリーでもいいという気持ちでしたが、ホームランという最高の結果になってよかったです」。12日のロッテ戦(ZOZOマリン)でのオープン戦1号に続き、エスコンフィールドでも1発が飛び出し、ベンチ前では今季のパフォーマンス「ゴリラポーズ」も本拠地初お披露目された。

◆ヤクルトのドラフト3位の荘司宏太投手(24=セガサミー)が開幕1軍に大前進した。7回から登板し、1回2奪三振の3者凡退。初の北海道だった昨夜はジンギスカンを堪能し、オープン戦5試合連続無失点とした左腕は「ゼロに抑えることは中継ぎで一番大事。詰められるところを詰めてシーズンに入っていけたら」と話した。石井投手コーチは「若い力が出てくると、いい流れになる」と期待した。

◆ヤクルト高橋奎二投手(27)は本塁打2発をくらい、5回0/3を6安打5失点だった。日本ハム打線に対し、初回に4点を献上した。3安打で1点を失い、なおも1死一、三塁からレイエスに150キロ直球をバックスクリーン左に運ばれた。1番吉田、2番今川と追い込んだ後、カウント有利の状況から出塁を許しただけに「立ち上がりに追い込んでから甘く入って打たれてしまったので、そこは修正していかないといけない」と反省した。6回は先頭清宮幸に147キロ直球を右翼ソロとされ、追加点を奪われた。一方で2回から5回までの4イニングは無安打でリズムよく封じた。高橋は「いいボールもあったので、もう少し細かいところを詰めていきたい」。開幕3戦目となる30日巨人戦の先発マウンドに向けて、修正していく。高津監督は「(初回の)追い込んでから1、2番の出塁というのは非常に大きかったですね。立ち直ったからいいのか。シーズン中だったら3回で代打が出ているわけなので2回4失点という感じだったと思う」と猛省を促した。その上で「同じタイプではないが、相手の加藤投手は、非常に参考になるピッチングだったと思いますね。ああいうのを見て、どう感じたかというところを、本人に聞いてみたいかな」と続けた。

◆日本ハムが15年ぶりのオープン戦1位に王手をかけた。勝率で並んでいたヤクルトに勝利し、残り2試合で単独首位に浮上。22日に2位西武が敗れ、日本ハムが引き分け以上なら10年シーズン以来の"優勝"となるが、新庄監督は「もう明日から2連敗でいいですよ」と苦笑い。直近2年間はオリックス、ソフトバンクと同1位だったパ・リーグ球団がリーグ優勝もしたが、「もう、そのジンクスないです」と首を振った。もともとオープン戦は「6位か7位ぐらいがいい」とシーズンに直結しない順位にこだわりはない。それでも開幕1軍入りを目指して争う選手たちにとっては気が抜けないラスト2試合。「全員必死でしょ。開幕に誰を出すか、まだ決まってないし」と最後まで競争心をあおる中で勝ち癖も「もう十分、付いている」。この日も「投手陣、完璧。言うことなし。いいゲームでしたね」。覇権奪回への手応えを深める新庄監督"初タイトル"は目前だ。9勝3敗2分けで1位の日本ハムは、22日にも10年以来のオープン戦1位が確定する。22日に決まる条件はヤクルト戦に○か△で、2位西武がDeNA戦に●の場合。日本ハム△の場合はヤクルトと並んで1位の可能性もあるが、このケースは2チームを1位とするため、日本ハムの1位は確定になる。

◆開幕前に"初タイトル"つかんじゃう!? 日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が、ヤクルト戦の6回、右翼へ12球団トップタイとなるオープン戦第3号を放った。すべて本拠地エスコンフィールドと相性の良さもアピール。チームもオープン戦単独首位に浮上。22日にも2010年以来15年ぶりのオープン戦1位が決まる。シーズン開幕へ、清宮幸が着実にギアを上げてきた。6回、カウント1-1からヤクルト高橋の内角直球を捉えると、打った瞬間、確信歩き。「もっと飛んだかなと思ったんですけど。でもちゃんと入ってくれたんで良かったです」。台湾シリーズでの1発に始まり、これで実戦4発目。幸太郎はこうだろう-。そう言わんばかりにすべて右翼弾。「いいんじゃないですか。ちゃんと狙った通りに打てていると思います」と手応えを口にした。1、2打席目までは三振、二ゴロと凡退も、修正してみせた。相手はシーズンでは対戦の少ないセ・リーグ投手。「前の2打席でちょっとタイミングが合ってないなという部分はあった。そこは、ちょっと早めに取って対応しました」。新庄監督は「1、2、3で振ったんでしょうね(笑い)。それまで全然ダメだったから。真っすぐに狙いを絞って。1、2『の』が(3の前に)ちょっとあったかな」。前打席を踏まえた微妙な"間"の調整が、1発を呼び込んだ。オープン戦3本塁打は、いずれもエスコンフィールドでのもの。「ホームなのでリズムだったり、そういうのは作りやすい。グラウンド外の過ごし方もすごく楽なので」。チームは単独首位、個人としても本塁打でトップタイに立ち「意識はしてなかったですけど、打つに越したことはないなとは思ってるんで」と前向きだ。初めて開幕スタメンに名を連ねた23年にオープン戦で5発放ったことがあるが「今季はすごく自分でも納得できるホームランが何本かありますし、その意味ではちょっと違う」。昨季は3年連続2ケタ弾に加え、規定打席には未到達も、初の打率3割とステップを上がってきた。末広がりの8年目。破竹の勢いで打ちまくる準備が、整ってきた。【永野高輔】9勝3敗2分けで1位の日本ハムは、22日にも10年以来のオープン戦1位が確定する。22日に決まる条件はヤクルト戦に○か△で、2位西武がDeNA戦に●の場合。日本ハム△の場合はヤクルトと並んで1位の可能性もあるが、このケースは2チームを1位とするため、日本ハムの1位は確定になる。

◆日本ハム加藤貴之投手(32)が開幕ローテ入りに当確ランプをともした。ヤクルト戦に先発し、6回4安打1失点。「前回(14日ソフトバンク戦)病み上がりの登板と比べたら、全然まとまっていたなと思います」。投球フォームなども微修正し、持ち前の制球力も復活して無四球。球数も97球を投げ、3月上旬の体調不良で心配された体力面もクリアした。加藤投手コーチも「何とか間に合ったかな」とひと安心した。新庄監督は開幕ローテ入りを明言こそしなかったが、シーズン最初の先発日については「その日になったら分かる。予想して」。中7日で開幕2戦目の29日西武戦(ベルーナドーム)での先発が濃厚だ。加藤貴も「全力を今日は出せたと思うので、しっかりと準備していきたいです」と気を引き締めた。

◆自身の地位を確実に築き上げている。プロ5年目のヤクルト・赤羽由紘内野手(24)が「2番・三塁」で先発し、一回の第1打席で中前打をマーク。5試合連続安打とバットで存在感を示している。「こういう機会はなかなか巡っては来ない。このチャンスをつかみ取るっていう気持ちは強い」内外野を守れる万能選手は、主に二塁などで12試合に出場。正二塁手の山田、主砲の村上が離脱する緊急事態の中、試合前時点でチームトップの6打点を挙げるなど、救世主として打線をけん引している。BC信濃から2021年に育成ドラフト2位で入団し、22年に支配下登録された強打の右打者。22年に辞退者の代替え選手として初出場したフレッシュオールスターゲームでは、史上初のサヨナラホームランを放つなど、〝持っている男〟でもある。昨季は、いずれもキャリアハイの36試合出場で打率・241、2本塁打、6打点。ブレークの足掛かりこそつくったが、死球による骨折で離脱し、1軍に定着することはできなかった。だからこそ、今季にかける思いは強い。「与えられたところを必死にやっていくだけ」。慢心のない背番号00が、一気にスターダムへと上り詰める。

◆メンバー表交換でハイタッチする日本ハム・新庄剛志監督と高津臣吾監督(撮影・三浦幸太郎)

◆ルーキーが躍動した。ヤクルトのドラフト3位・荘司宏太投手(24)=セガサミー=が七回に4番手として登板し、1回を三者凡退。5試合連続無失点とし、開幕1軍へまた一歩前進した。「ゼロに抑えることは中継ぎとして一番大事なところ。課題であった左打者も焦ることなく抑えられてよかった」利き腕と逆の右手を高々と上げる投球フォームから繰り出す140キロ後半の直球と、120キロ台のチェンジアップがさえた。先頭の左打者、石井を左飛に仕留めると、後続は連続で空振り三振を奪う。無失点の期間中は被安打もゼロの安定感だ。身長172センチ、体重88キロで、社会人時代の愛称は「だるま」。1月の入寮時には同僚にプレゼントされた赤のだるまを持ち込み、愛称が浸透しつつある。新人でただ一人、1軍に同行。初の北海道遠征となった昨晩は石山らと名物のジンギスカンに舌鼓を打った。「寒いですけど、食べ物もおいしいので、北海道はいいですね」と英気を養い、快投につなげた。高津監督は荘司の開幕1軍入りについて「リリーフは半分ぐらいしか決まっていない。最後まで競わせる」と明言を避けた。それでもオープン戦が残り2試合となる中、〝燕のだるま〟が北の大地で存在感を示した。(樋口航)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
932 0.750
(↑0.023)
-
(-)
50
(+5)
36
(+2)
13
(+2)
10
(-)
0.246
(-)
2.410
(↑0.04)
2
(1↑)
西武
732 0.700
(↑0.033)
1
(-)
47
(+2)
22
(-)
3
(-)
8
(+1)
0.276
(↑0.001)
1.700
(↑0.16)
3
(2↓)
ヤクルト
841 0.667
(↓0.06)
1
(↓1)
44
(+2)
37
(+5)
6
(-)
10
(-)
0.232
(↓0.003)
2.330
(↓0.25)
4
(-)
ソフトバンク
853 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
60
(+5)
48
(+1)
8
(+1)
23
(+1)
0.254
(↓0.004)
2.580
(↑0.11)
5
(2↑)
巨人
761 0.538
(↑0.038)
2.5
(-)
51
(+6)
50
(+2)
8
(+1)
4
(-)
0.242
(↑0.001)
3.150
(↑0.09)
6
(1↓)
DeNA
772 0.500
(↓0.038)
3
(↓1)
42
(-)
45
(+2)
3
(-)
10
(-)
0.206
(↓0.008)
2.510
(↑0.01)
6
(1↓)
ロッテ
771 0.500
(↓0.038)
3
(↓1)
50
(+2)
45
(+6)
8
(-)
7
(-)
0.223
(↑0.004)
2.470
(↓0.27)
8
(1↓)
中日
673 0.462
(↓0.038)
3.5
(↓1)
47
(+2)
55
(+3)
7
(-)
11
(-)
0.218
(↓0.002)
3.300
(↑0.02)
9
(-)
阪神
343 0.429
(-)
3.5
(↓0.5)
41
(+1)
42
(+1)
6
(-)
6
(-)
0.284
(↓0.011)
3.740
(↑0.31)
10
(-)
広島
592 0.357
(↓0.028)
5
(↓1)
31
(+1)
50
(+5)
8
(-)
4
(-)
0.216
(↑0.002)
3.130
(↓0.15)
11
(-)
楽天
482 0.333
(↑0.06)
5
(-)
46
(+3)
46
(+2)
3
(-)
15
(+1)
0.217
(↑0.001)
3.080
(↑0.08)
12
(-)
ORIX
2102 0.167
(-)
7
(↓0.5)
32
(+1)
65
(+1)
1
(-)
5
(+2)
0.217
(↓0.002)
4.330
(↑0.26)