【CORSA】2233の耐久性は問題ない?評価と使用感について
「CORSA」2233というタイヤは、コンフォート向けですので街乗りメインに使うのに適していますが、値段がかなり安いため、耐久性は大丈夫なの?という不安があります。
そこでこのタイヤが日常使用に耐えうるレベルのものかを評価し、使用感について述べたいと思います。
私がこのタイヤに目をつけたのは、これまでロードスターに「ナンカン」NS-2というタイヤを履いていました。ナンカンはアジアンタイヤと呼ばれるアジアで生産される格安タイヤメーカーの1つですが、「CORSA」もアジアンタイヤなのです。
「ナンカン」は街乗りからサーキットまで幅広く使用できるため、お気に入りのタイヤだったのですがタイや自体が柔らかいせいなのか溝が減るのが早く、もう少し寿命が長ければと思っていました。
そこで硬めのタイヤで良さそうなものはないかと探してみると、この「CORSA」が該当しました。「CORSA」はコンフォート向けであるため、サーキットには使えませんが、サーキットに行く機会はそんなにないので街乗り優先で選びました。
またスポーツカーにはハイグリップなタイヤを履く方が多いと思いますが、私は低いグリップで挙動が乱れるのを自分の操作でカバーするのが好きであるためグリップに関してそこまで気にしていないので、コンフォートタイヤでも問題ないのです。
【CORSA】2233とは?
「CORSA」2233は、インドネシアにあるタイヤメーカーが製造しているタイヤです。インドネシアというと後進国であるとか技術力が乏しいというイメージがあるかもしれませんが、全然そのようなことはありません。
「CORSA」2233を製造する「ATR RADIAL」社は、イタリアのピレリやドイツのコンチネンタルと提携し、技術力を高めてきました。
ピレリやコンチネンタルというと世界中で売れている有名なタイヤメーカーであり技術力にも定評があるため、そのような会社と提携しているということは技術力に関しての不安はないと思いますね。
何よりもインドネシアがゴムの生産国という点に注目です。インドネシアではタイヤの原料となるゴムが採れるため、日本のタイヤメーカーも工場を置いて生産しています。つまり良質のゴムをいつでも入手できるインドネシアだからこそ高品質なタイヤをつくれるといえますね。
タイヤ工場がかなり多いインドネシアだからこそ、生産設備も整っているだけでなく、技術をもった社員が多く携わっていると思います。
【CORSA】2233の特徴について
「ATR RADIAL」のラインナップにおいて「CORSA」2233はコンフォートという位置づけです。
特に静粛性とウェット性能にこだわっているそうで、有名なタイヤメーカーが多く使う非対称パターンの溝を採用するなどのこだわりがみられます。
トレッドパターンの特徴
「CORSA」2233のトレッドパターンは、縦溝が5本と左右非対称な横溝があります。また縦溝は外側と内側で溝幅がことなっており、タイヤの中央付近には横溝が少ないという特徴があります。
なぜこのような形状をしているのかといいますと、このタイヤは装着する方向が決まっていて、外側ではウェット性能を高める構造となっており、内側では静粛性の向上を狙っているそうです。
ウェット性能を高めるには溝を増やすか大きくする必要がありますが、静粛性の観点では悪い方に働きます。そのため排水しやすく、コーナリングで荷重がかかりやすい外側のウェット性能を上げることを選んだみたいですね。
また内側は、通常キャンバーにより直線では荷重が常にかかるため、内側の静粛性を向上させることで全体的に静かなタイヤを演出できるというわけです。
サイドウォールの特徴
「CORSA」2233のサイドウォールは、硬めにつくられており、コーナリングでもしっかり踏ん張ってくれます。
コンフォートタイヤであるため、サイドウォールは柔らかくするタイヤが多いのですが、このタイヤに関してはコンパウンドも硬めで耐摩耗性が高く寿命が長いと感じます。
サイドウォールが硬いことで、コーナリング時のハンドリングが良くなりますので、操作感を重視したい方は硬めのタイヤを選ぶべきだと思います。
ショルダーの特徴
「CORSA」2233のショルダーは、コンフォートタイヤらしく丸みがある形状をしています。
スポーツ向きのタイヤですと、ショルダーが角ばっており、接地面積を確保してグリップ力を高めていますが、角ができることで乗り心地が硬く感じやすいというデメリットがあるため、コンフォート向きのタイヤでは丸みがあります。
乗り心地を重視される方は、ショルダーが丸いタイヤを選ぶと良いかと思いますね。
【CORSA】2233のグリップはどう?
「CORSA」2233のグリップ性能について、乗ってみた所感を述べたいと思います。
ドライ街乗りでのグリップ性能
街乗りでは、ハードなブレーキをしても滑ることはありませんし、コーナリングもスムーズで快適ですね。
しかし峠道でそこそこのスピードできついカーブを曲がろうとすると、後輪が滑り出す挙動はみられました。コンフォートという位置づけのタイヤですので、これは想定の範囲内でした。
驚いたのは、滑っても摩耗しにくいタイヤであるという点です。コーナリングで荷重をかけるような走りが多いとタイヤの外側が摩耗しやすいのですが、このタイヤはそれが少ないと感じました。
ウエット街乗りでのグリップ性能
ウェットで走行してみましたが、雨量が多い高速道路を走ってもハイドロが起きるようなことはありませんでした。狙い通り排水性は高いタイヤであると思います。
坂道発進で急にアクセルを煽ると、タイヤが滑ることはありますが、コーナリングや急ブレーキで滑るようなことはなく、ウェットにおいても安全に使用できるタイヤだと思います。
【CORSA】2233のコストパフォーマンスについて
タイヤ名 | 価格(1本) | 価格(1台) |
ATR Corsa 2233 205/50ZR16 91W XL |
4390円 | 17560円 |
ダンロップ DIREZZA DZ102 205/50R16 87V |
9626円 | 38504円 |
YOKOHAMA ADVAN FLEVA V701 205/50R16 87V |
14360円 | 57440円 |
ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE003 205/50R16 87W |
13600円 | 54400円 |
「CORSA」2233と同クラスの国産タイヤと比較してみました。各メーカーのスポーツとコンフォートの中間に位置するモデルを選んで比較しておりますが、同クラスとはいえ価格差がかなりあります。
もっとも安い国産タイヤのダンロップと比較しても、「CORSA」2233は半額近く安い価格となっておりコストパフォーマンスに優れているといえます。
感想
実際に使用してみる前は、そんな期待していなかったタイヤでして、寿命が短いがコスパが良いタイヤだと思っておりましたが、逆に寿命が長く、性能もタイヤでした。
コンフォートタイヤであるため、絶対的なグリップや国産の低燃費タイヤのような転がり抵抗を極限まで抑えたような形状ではありませんが、日常で使う文には問題ありませんね。
燃費の良いタイヤを買うよりもタイヤ自体が安いため、トータルではコスパが良いのがアジアンタイヤのメリットだと思っていますが、「CORSA」2233はそのメリットを十分に享受できるタイヤだと思いますので、アジアンタイヤの入門用におすすめできるタイヤだと思いますよ。