此度は2020年11月中旬の温泉行脚記事です。

静岡県は内陸部にも良泉が分布していますが、ヌメりの凄い温泉を宿泊で味わおうという発想も、実はGoToがあって初めて思い立ったものでした。

 

まずは静岡市街から内陸へ北上して辿り着く、日帰り温泉施設の 口坂本温泉浴場。予想通り、幹線道路走って途中から険し目の細道になり、入口付近は一方通行にならざるを得ないほどのアクセス道です。

評判通りのヌメヌメ泉質。ナトリウム‐炭酸水素塩泉、37℃の露天風呂は周辺景色をじっくり見廻しながらの長湯が味わえる処でした。

内湯も同じ泉質のしっとり感なのですが、ガラガラなのは露天風呂にそれだけ魅力があるから?

館外周辺に軽い散歩道があります。

一段高くなった処から建物入口を…。大広間は100名収容できるほどで、地元民の憩いの場になっている様です。

僻地としてのロケーション味わい良し、超ヌメリ系の泉質も良し、そしてお値段も300円という廉価で素晴らしい、と長時間かけて訪れる価値アリアリの温泉施設、と言えましょう。

 

 

この日の宿泊場所は 梅ヶ島温泉  民宿力休(りきゅう)。口坂本から一旦南下し、Vカーブ描いてまた僻地?に向かう…というアプローチです。上り坂に沿って幾つか旅館が並んでおり、一番手前の宿になります。静岡内陸部では寸又峡温泉のヌメリっぷりは強烈な印象として残っているのですが、寸又峡とも直線距離ならば近いこの温泉地は正直、今回の計画立ての時まで存在を知らないに等しいものでした。

チェックインで中に入ると、入口のフィギュアコレクションがまず凄かった。

 

付近には神社のある温泉公園、源泉箇所をめぐる遊歩道を散策してみます。

開湯1700年の歴史説がある様ですが、それならば三大古湯あたりと肩を並べなくては。

夕暮れ時に見下ろす、しんみりした公園広場。

こんなささやかな光景に触れられるだけで、ここを訪れた感懐にふけってしまいます。

 

それでは晩メシ~! まず、身厚に切ってくれてるマグロ刺しがとても美味しかったです。

メインのイノシシ鍋は定番のゴボウが添えられてないが、エノキ茸や白菜で肉の臭みが取れるのかもしれません。

天ぷらのエビもプリップリ! 宿オリジナルの箸袋にも旅情を感じてしまいます。

長年、地に足を付けて宿を守ってきた(1966年には川の氾濫→土石流で温泉街自体が大災害を受け26名の死者を出した痛ましい歴史有り)証と感じるし、このコロナ禍で商売にならなくなったが、GoToトラベル事業があったことで何とか持ち直した、と此処の女将さんから直に伺ったものです。

 

お風呂は貸し切り制、脱衣所が広くないが気にするところではないですね。


お風呂自体も狭いのですが、湯のヌメリっぷりは評判通り。味に甘みもあります。

浴場に至近の部屋だった事もあり、ちょくちょく出入りを繰り返してました。

 

朝食にニジマスの甘露煮。

清々しい朝の紅葉を味わいつつ、チェックアウトです。

 

実は力休さんを含めた旅館群の並びの先にカーブがあって、そんな上部にもいくつかの旅館とバス発着地があるのでした。

コンパクトにまとまってる温泉地との印象を持ちましたが、一番栄えていた頃はさぞ賑やかだったのでしょうね…

 

その先には安倍峠という登山口があります。南アルプスの人気山・七面山などにも通じている様です。

そこは 安倍川もち で名を馳せる安部川上流域。ここで時間を費やす旅程ではなく、ちょっとだけ山道歩くにとどめ、引き返しました。

 

 

静岡市内方面に戻り、新東名高速道路付近の 平山温泉 龍泉荘 に立ち寄りです。

この小さな周回浴槽は、湯温の異なる三つに仕切られています。

御殿乳母の湯と名付けられ、しっとり・キシキシが同居した浴感でした。硫黄成分からくるタマゴ臭が漂い、湯の華だらけというウルトラ級の泉質、と言ってよいでしょう。

休憩場所がまた長閑としていて(人がいない時間帯だったから?)、脇を流れる川も落ち着きを与えてくれる雰囲気でありました。

 

 

 

 

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