「廻」

螺子を廻して。。。???
瓶の中、僕を漬け込んで、ですよう。。。

2018-08-08。意志

2018-08-08 04:52:55 | 九官鳥と地下室。

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「どういたしまして(笑顔)。
何ならもう一回、する?」

冗談混じり、解っているのに、、、

「はい。」

僕は、ユー君の目を見て、云いました。
ただ、、、怖かったのですが。

「・・・じゃあ、目を閉じて、故鳥。」

云われるままに、目を閉じた僕。
(名前を呼ばれただけでクラクラしたです、、、
少しして、額に熱を感じ、唇が
触れた事を理解しました。
薄らと目を開けると、ユー君と目が合い。
でも言葉は交わさず、そのまま
重ね合う唇と唇。
合間を見て呼吸をしては、繰り返し、繰り返し。
さっきとは全く違う、キス。
下へ下へと崩れ落ちてく僕の身体、
離れてしまう唇を、そうならない様に
追ってくれるユー君。。。
その後、どれくらい経ったのか、
どれくらいも経っていないのか、
ユー君は唇を離すと、僕の身体を引き寄せ
優しく包んでくれましたです。

「どうしたの!?故鳥。」

いきなりユー君が驚いた声を出しました。
無理も無いです、

「何で泣いてるの?」

そうなのです、僕、泣いてしまって。
涙が、止まらなくて。

「あのね、ユー君。僕、どんどんユー君の事を
好きになっているのです、、、
止まらないのです、どうしたら、、、」

感情も、止まらなくて。
ありのままを、ユー君に話してしまいました。
ユー君が、ふ、、、っと軽く
息を吐いたのが解りました。
それから、何度か僕の背中を撫でました。

「どうしたら、ね・・・。
どうもしなくていいよ?その、故鳥の数倍は
僕が故鳥を好きだから、どうもしなくていいし
そのままで良い。」

泣き止まない僕に対し、身体を離すと、
シャツの袖で涙を吹いてくれるユー君。。。
僕は何だか、心の中に、強い芯みたいなものが
出来ているのを感じました。

「有難うです、ユー君。。。大好きです。」

そして、何かが放たれた気がしました。

「さっきから有難うばかりだよ(笑)ー。」

困った様に笑うユー君の肩に両腕を廻し、
軽く、くちづけを、僕から。
すると、ユー君はふふっと笑って、
云いました。

「もう、大丈夫みたいだね。」

僕も、云いました。

「はい。」

笑って。



こんな事があってから、
果樹園に着くのが随分と遅れましたが、
無事到着ですよう。

「考えてたんだけど、前にも
さっきみたいな事無かったっけ?」

ふと、ユー君。

「ありましたか?」

「んー、どうだろ。あっても無くても
良いんだけどね。あんな故鳥が見られて
僕が二度良い思いをするだけだから。」

う。
あんな僕、、、?
そう云えば、、、思い出したら顔から火が。

「ま。取り敢えず何か食べよっ?」

「そうですねえ。」

顔から火ですが、
何か成長しましたかねえ、僕。

地下で、生きる事を、
選ぶのも、、、良いのかも知れません。









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