ワクチン接種を3回終了していたこともあって、自分はコロナには感染しないという変な自信が、過信になってしまったわけではないと思うが、とうとうコロナに感染してしまった。

 

しかし感染したことで学べたことも多いので、記録に残しておこう。

 

感染までの経緯

 

体の異変に気付いたのは、6月14日(火)の夜。

ビジネスの会食を終え、家に帰る途中の車内で、なんとなく喉の奥底、胸の上のほうで、「えへん、えへん」と、軽くせき込む症状が出始めた。

 

会食では飲まなかったので、喉がビールを欲っしているのかな?

と、熱いシャワーを浴びた後、ビールをごくごくと飲んでみると、なんとなくえへん虫も消えたよう。

あれ?気のせいだったのか。よしっ!っと調子に乗って、家で取れたレモンをぎゅうっっと絞って次は生レモンサワー!

気分もよくなって、次の日に備えてさっさと就寝。

 

6月15(水)の朝、なんとなく目が潤む感じで、もしかしたら風邪の初期症状かも?

この日は、日本から来ていた関係機関の人と一緒に学校を周り、夜は飲み、の予定だったが、風邪かもしれないので、日中だけ同行して終了させてもらうことに。

同行中は、なんとなく熱っぽいという以外、風邪の症状は一切なく、頭もしっかりしていたが、夕方の自宅に戻る頃には、あきらかに熱があがっているのを感じる。

 

きっと風邪に違いないと確信。とりあえず熱いシャワーを浴びて体を清めてから休むことにしよう。

 

入浴後ベッドに入り熱を測ると、なんと38.4度!

 

念のために余っていたRATキットでコロナチェックをしてみたが、この時は陰性だった。

 

パナドールを2錠飲み就寝。途中目が覚めた時には、妻がおかゆを作ってくれていたのでそれを完食。

熱は37.4度に下がっている。

 

6月16日(木)

朝熱を測ると36.2度まで下がっている。

すいぶん奇妙だなあ、熱ってこんなにスパーっと下がるか?と思いつつ、再度RAT検査。

やっぱりこの地点でも陰性。

熱以外の症状としては軽い頭痛。この日は、パナドールを飲んでひたすら眠る。

 

6月17日(金)

前の日のうちに、無料のRAT検査キットを申請しておいたので妻にピックアップに行ってもらい、それを使って再検査。

ここでようやく、陽性の結果が出る。

ああ、とうとう感染してしまった。

という事実は認識するも、症状自体は軽い頭痛程度。熱はもうかなり下がっているので、しんどくはない。

 

 

感染確認後

 

感染したことを保健省のサイトから報告すると、6月22日(水)までは自宅隔離をすること、というテキストメッセージが届いた。

症状が出始めた6月15日(水)はDay0で、16日からカウントして7日日間という計算だそうだ。

 

同時に家族も隔離開始。

娘も会社に理由を伝えて在宅勤務に。

申し訳ないことをしたなあ、と思ったが、本人的には通勤時間がなくなってハッピーだった様子。

昨年の8月から4月頃までずっと在宅だったので、そのほうが楽なのを知ってるのだ。

 

私が感染しているに違いない、と疑っていた妻は検査キットをもらいに行くタイミングで、スーパーに行き1週間分の食料を購入していた。さすがだ。娘の部屋がオンスイートなので、妻はそちらを利用し、私は共有のトイレと洗面所を使うことに。

 

食事は毎食作ってもらって、自室でひとり寂しく食べた。

お盆に載ってる分だけの食べきりだが、空腹になるくせに、それほど量は食べることが出来なかった。

 

 

感染中の体調

 

感染発覚の翌日は熱は36.6℃前後。

普段低体温なので、高いといえば高い。

しかし、パナドールを飲んでは寝てを繰り返すうちに、19日にはもう36℃までいくかいかないか、レベルまで落ち着いてきた。頭痛もなくなった。

パソコンで仕事をするのは1日3時間ほど。あとは小説を読んで、眠っての繰り返し。

このままいけば、治るのは早そう。

 

しかしショッキングなことに、20日には嗅覚がなくなっていることに気づく。

鼻づまりなのかな?と思ったが、香水を鼻のそばまで近づけても何のにおいもしないので、嗅覚がなくなっていることを認識。

でも幸いに味覚は大丈夫。

においはしなくても味がするのでOK!と割り切る。

 

ふとんの中でおならをしても大丈ブーなのだ。

 

我が家で一番日当たりのいい部屋での隔離だったので、日中はしっかりぽかぽか光合成。

 

国の補助

 

感染報告すると、自動的にいろんなシステムが稼働する仕組みになっていた。

 

まず、一緒に住んでいる人の情報を入力すると、その人たち(うちの妻と娘)にも、隔離期間のお知らせが届く。

GPにもその報が届くようで、すぐに電話がかかってきた。

Tracer Appにも情報入力したので、私が訪問した場所に同じ時間にいた人たちにも通知が行ってるはず。

 

私は通常の鎮痛解熱剤だけで済んだが、薬が必要であれば、無料でくれる。

買い物に行けない家庭には、申請すれば1週間の食料も届く。

タイミングよくスーパーには行ってたが、追加の意味も含めて食料を申請。

アジア人だと伝えておいたところ、野菜や果物類以外にお米やラーメン、韓国のレトルト食材などが入ってました(TANIというアジアコミュニティ団体によるオークランド限定のサービス)。

 

他のバックアップとしては、コロナで仕事に行けない人は、その間の給料を保証してくれます。

 

 

どこで感染したのだろう?

 

3,4日の潜伏期間を経ての感染であるとするなら、私が訪問した場所で可能性があるのは、①映画館 ②レストラン ③学校のいづれかということになる。

①はトップガンマーヴェリックを見に行ったショッピングモールの中の映画館。(朝の回だったので、かなり客は少なかった)

②はPonsonbyのレストラン(ここは人気店で人が多かった)

③学校は、かなり感染率のあがる場所。

 

でも、特定は不可能なので、結局は感染対策に落ち度があった、もしくは、ウィルスのほうがうまく体内に侵入しやがった!と割り切るしかない。

 

 

ウィルスよさよなら

6月22日で隔離期間の7日間は終了。

しかし、RAT検査をしてみるとまだ体内にウィルスが残っているよう。

22日から毎日検査をしたら、25日まで陽性結果が出続ける。

引き続き自主的隔離継続。

 

完全に陰性になったのが確認されたのは、6月26日。

「体内からウィルスが抜けるのは、だいたい10日後くらい」という定石通りの結果に、なんと平均的な人間なのだろう、と笑えてしまう。

 

 

 

病気は1人では治せない

全く重症化せずに、10日間ほどで完治したのは、3回のワクチンが効いていたからに違いないとは思う。

ほんとに軽症で良かった。

 

しかし、感染発覚当初はこれからどのように体が変化していくのだろうと不安だったし、もしこの隔離中、毎日出てくる料理が味気のない粗末なものだったら、きっと気持ちが落ち込んでいたと思う。

 

コロナ情報をLINEで送ってくれたり、毎回趣向を凝らして飽きない食事を用意してくれた妻に感謝だ。

部屋の外で楽しそうに会話する妻と娘がいるというだけで、かなりの安心材料だった。

 

私の感染のタイミングとしては、まさにここしかない、という絶妙のタイミングだった。

5月は日本出張だったし、7月からはいよいよ留学生たちがやってくるので、寝込んでいる場合ではないのだ。

コロナにかかったことで、これから感染するかもしれない学生さんたちにはできる限りのことをしてあげたい、と思うようになった。

 

食べられなくても、白いご飯のお弁当を作って行ってあげたり、励ましのメッセージを毎日送ったり、様子を聞いてあげたり、寄り添ってあげることが一番の薬だと思う。

 

なので、これから留学する方々は安心してコロナにかかってください。いや!それはダメダメ。

感染しないように、十分対策してください。

 

でも、万が一感染してしまっても、しっかり寄り添っていくので安心してください。

 

 

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