日焼け止めスプレーが効果ない理由を、プロがぶっちゃけ教えます。

日焼け止めスプレーって、実はあまり効果ないってご存知でしたでしょうか?

その理由は、SPFやPAといった日焼け止めの効果を図る試験で、日焼け止めスプレーは“原液のまま肌に塗布して”効果を測定しているからです。

 

つまり、日焼け止めスプレーにSPF50だのPA++++だのと書かれていますが、それはあくまでスプレー缶の中の原液そのままのレベルで肌に塗ったらそれだけの効果が出るよというもので、ほとんどの消費者は「プシュー!」ってスプレーして使うので、そりゃ当然うっすーい効果しかないよねということです。

 

よくスプレー缶の裏に「たっぷりムラなく馴染ませてください」と書かれてありますが、そういうレベル(ブッッシューーー!とやって液をそのまま塗るレベル)で使ってねという話(メーカー側の言い訳)です。

 

じゃあ、なんでそんなことになってんの?ということで、筆者自身が自社製品として日焼け止め機能付きのスキンケアクリームを作って販売したことがある経験をベースにお伝えします。

 

そもそも日焼け止めの試験方法って?

それではまずはじめに、日焼け止めスプレーがあまり効果ない理由として、そもそもの日焼け止めの試験方法からお伝えします。

 

日焼け止めの試験方法は、日本化粧品工業連合会というところによって「SPF測定法基準」「UVA防止効果測定法基準」という形で定められているのですが、ざっくり説明すると次のような内容となっています。

 

日焼け止めの試験方法

  • 予備試験2名程度、本試験10名に対して行う
  • 試験者の背中の特定範囲に指定された量を塗布した上で、人口光線を浴びせて結果を見る

 

この「特定範囲に指定された量を塗布」という点がポイントで、日焼け止めの機能を測定するためには次に示した量を塗る必要があるのですが、この量が実はなかなかな量で、スプレーでちょっとプシューとした量では到底ないです。

 

SPFを測定する場合の塗布する量

塗布面積:35cm2(5×7cm)
塗布量:2.0mg/cm2(70mg)

 

PAを測定する場合の塗布する量

塗布面積:24cm2(4×6cm)
塗布量:2.0mg/cm2(48mg)

 

そしてポイントなのは、「あなたが測定をする立場だとしたら、正しくこれだけの量を塗るためにどうするか?」ってことです。

 

スプレーでプシューとやっても正確にこれだけの量が塗られたか分からないですよね?
それじゃ正しい試験にならないですよね?

 

じゃあどうするかというと、スプレー缶の中にある原液を指定の分量だけ測って、それを直接塗るわけです。

 

試験方法と消費者の使い方の差が問題…

もちろん、試験をする側の事情として、これだけの量をしっかり塗らないと正しく測定できないからある意味そうせざるをえないところもあるわけですが、実際問題として消費者が日焼け止めスプレーを使う時はサラッとプシューってするだけなわけです。

 

個人的に思う点として、日焼け止めクリームなんかはメーカーが「しっかり塗ってね!」と言っても十分な量をしっかり塗らないのは消費者の責任と言えなくもないと思うのですが、最初からスプレーという形態で出しておいてこれだけの量を「しっかり塗ってね!」はそもそも無理があるんじゃないか…と思ってたりします。

 

日焼け止めスプレーは何も無しよりはよっぽどいいが、その程度

それでは、ここまでお伝えした内容を踏まえて、日焼け止めスプレーに対してどう考えたらいいかですが、私は次のように考えています。

 

日焼け止めスプレーは何も無しよりはよっぽどいいが、しょせんはその程度ということです。

 

ゴミ出しの時にちょっとプシューとやるくらいはいいですが、近所のコンビニに行くとかペットの散歩をするといったくらいになるだけでもちょっと心もとないですね。

(ましてや日焼け止めスプレーだけで外出やレジャーなんて全然NGです)

 

このあたりについては、自分自身どこまで許容できるかという判断と各人の使いようにもよりますが、私個人の考えとしては日焼け止めスプレーはあまり使えるシーンが少ないように感じてます。

 

じゃあ日焼け止め、どうしたらいいの!

じゃあ日焼け止め、どうしたらいいのかというと、私の考えとしては次の通りです。

 

まず、基本は日焼け止めクリーム

まず、基本はミルクタイプの日焼け止めクリームです。

なぜ、ミルクタイプの日焼け止めが基本かというと、しっかり塗れて落ちないからです。

 

よくミルクタイプはベトベトするから嫌という声を聞きますが、ベトベトする=落ちないための一番シンプルな形です。

そして、ベトベトの原因は油分にあるのですが、油分があるがゆえにきれいに塗り広げられるわけで、また水にも流れにくいわけです。

 

そのため、屋外レジャーや、外を長い時間歩く用事がある時など、明確に日焼け止めをしたい時はミルクタイプの日焼け止めが間違いないです。

 

ウォータープルーフのジェルタイプは次の選択肢。デメリットがある

そして、次にウォータープルーフのジェルタイプが第二の選択肢となります。

 

ミルクタイプは白浮きするしベトベトするのが嫌という人のために出てきたものとなりますが、ミルクタイプのデメリットを無理やり解消しようと違う形にしているので、また違うデメリットが出てきます。

 

ウォータープルーフのジェルタイプのデメリット:落ちない、肌に負担

そのデメリットとは「落ちない」ということです。

落ちないと聞くと「わーい♪」と喜ぶかもしれませんが、それだけ強く肌に吸着しているということで、使用中の肌への負担は大きいです。

 

また、ミルクタイプの場合だと油分でベトベトして落ちにくくしているのを、ジェルタイプだとウォータープルーフなど違う形で無理やり落ちないようにしているので、石鹸でも落ちきらないことがあったりします。

その落ち切らないで残った分がまた肌に負担になったりします。

 

そこで、落とす力が強い専用のクレンジング剤などを使うのですが、そのしっかり落とすためのクレンジング剤がまた強くてさらに肌に負担だったりします。

 

こんな感じでベトベトさせないために、肌への負担を犠牲にしてそれを実現しているため、できればミルクタイプを基本にしたいです。

 

上級者はさらに光老化対策

これらを基本とした上で、さらに上級者は日常の生活紫外線こそがシミなどの原因となるということを知っているので、光老化対策をします。

 

ただ、この光老化対策は、中々理解が浸透しないのと実践が難しい点もあるため、以下の記事でまとめています。

詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてみてください。

光老化とは-シミ・シワ予防のために最も大切なこと。

2019.08.29

 

最後はシミ取りレーザー・フォトフェイシャル。ゼロリスクは無理

そして、これだけやった上で、最後はシミ取りレーザーやフォトフェイシャルです。

 

こう言われると「これだけやってもダメなの…」とガッカリするかもしれませんが、地球上に太陽の光が差す以上、紫外線の影響をゼロにすることはできないです。

そのため、最後はシミ取りレーザーやフォトフェイシャルが必要になります。

 

美容のプロである私も、妻も、後期高齢者の母も、紫外線対策は積極的にやってますが、絶対に紫外線の影響をゼロにすることはできないことから最後の最後はシミ取りレーザーというところを受け入れているので、5年~10年に1度くらいサッとレーザーを受けるくらいでシミは無いです。

現実的に、このくらいの頻度でやってれば、シミ取りレーザーの料金も1回あたり1万円も掛かんなかったりするので、費用負担的にも全然大したことないです。

 

シミ取りレーザーをやったことがない人はこわいかもしれませんが、このサイトでは私の体験談やシミ取りレーザーなどについてまとめた情報がたくさんあるので、そうした情報もチェックして頂き、上手に対策していって頂ければと思います。

 

湘南美容クリニックでシミ取りレーザーを受けてきたブログレポート!写真多め・経過報告アリ

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