四十7話・2009年 9月 今そこにある危機(借金)
当時の借金表
アコム70万
アイク150万
セゾン70万
ビュー20万
コスモ30万
合計340万
毎月の支払い25万
給料35万
この当時の利率は25%
振り返ると、まぁよくここまで借金して生き抜いてきたなぁ…
と驚く始末…
返済しても元金が減らないのは利率が25%なら当たり前、借りては返すの無限ルーブに突入しているにも関わらずに限界まで借りるのだから狂っている(パチンコ依存性のよくある特徴)
何故、パチンコをヤメれないのか?
それは平成元年発行のアホな大図鑑を令和の現在まで大事に保管している程…
恐らくこの世で私くらいじゃないのかなぁ?
またグレーゾーンの世界に足を踏み入れた事も原因…
自分の意思で初めて台に触れたのはラッキーブラボー(流石にこの時代まで遡ると記憶が薄れている…)
そして初心者にありがちな大勝ちしてしまったからだろう(高校生で3万勝ち)
更にメガヒットしたこの名機を忘れてはいけない【ドリームX】
ドリームXも当たりが軽く連チャンもするため【金が手に入る】と言うクズの思考の王道を渡り歩いた結果がこの莫大な借金に繋がる
2009年8月
借入が出来ない状況が2社発生し焦りがあったが残りの3社はまだ大丈夫
ただでさえ生活が困窮しているのに2社から戦力外通告を受け、返済のみのカードを持っているのは本当に情け無かった…
そんな状況であるにも関わらず使ってはダメな金で増やしに行く行為(パチ屋に出勤)だけは皆勤賞もの(お前なぁ…)
それでも必死でやり繰りをしていたある日に大惨事が起こる
それはこいつと出会ってしまったからだ
そう、パチンカーなら誰もが知る慶次だ
給料を貰い、返済した後に慶次を打つのが実に楽しくて仕方が無かった、万発(4万)や二万発(8万)も出た日もあり、帰りには滅多に食べれない焼肉にも行ったりするのだから…
どう考えても慶次斬は面白い
ある日、朝イチからいつもと変わらずに大車輪をした金と手持ちの金を合わせて【10万勝負】をすることにした
ここのマイホームでは朝イチ50人近くの並びがデフォルト
並びを眺めていると約束もしてないはずのクズの極みの先輩・岩佐も並んでいる事に気づいた
※岩佐とは川崎で働いていた時の一応、先輩
趣味が同じだが強烈なケチであり、私の狙い台も奪い取る行為を平気でやる正真正銘のクズ
(私も似たようなもんか…)
岩佐『久しぶりだねー』
私『おっさんとはパチ屋に行けばよく会うべ?』
岩佐『何を打つの?』
私『分からない(絶対に教えない)』
そんな談笑をしているうちにF1の開店テーマが大音量で流れた瞬間に全員猛ダッシュ!
私は狙い台の慶次斬にタバコを置き店内を徘徊
(少しでも開いている釘を全台チェック)
岩佐は【京楽のおぼっちゃま君】を打つようだ
特に良さげな釘が無い為、慶次斬を打ち始めて開店から10分もしないうちに岩佐がやってきてこれを見ろと言いに来た
岩佐の台のハンドルからPフラッシュが激しく光っている
岩佐『なっ(ドヤ顔)』
私『チッ(ムカつく奴だな)』
そして私の慶次斬も160回転ぐらいに激アツの金襖からキセル→ストーリーリーチ
この流れは貰ったも当然!
がおまつ笑わず→ハズレ…
『なっ!』
ひぇー
【だがそれがいい】
復活演出
これが堪らないんだよ慶次は!
9連して、そこでヤメれば4万勝ち
だが続行!
12時
持ち玉が飲まれ、現金投資開始…
14時
900ハマリ中…
つ、つ、つ、追加投資4万円
(かなり心が折れそうになる)
15時、激アツの風魔小太郎リーチでついに2回目の初当たりGET!(投資5万5千円)
旦那ぁ!
(捨丸、やめろ〜)
慶次斬は転落しても潜伏があるので常にセグを写メしトイレでセグ表を確認
くっ…3連、即落ち…
それから19時
岩佐『5万負けたから帰るわ…』
私、素っ気無く『お疲れ』
実は私もこの時点で6万負けていた
21時、ついに逆転の激アツ・キセルが発生
(画像は漆黒の慶次キセル)
はぁはぁ…
(ジョジョ3部・ダービー兄が追い込まれた感じ)
初当たり三回目!
よっしゃー!
数回転後…
あれ、嫌な予感が…
(継続か退陣かの画面)
頼む、即落ちだけは
捨丸、ヤメてくれよ…
旦那!
ギャー
(セグを確認)
即落ち…
完全に心が折れる…
退店し、缶ビールを飲みながら地べたに座り、一服し夜空を見上げながらボッーとしていた…
もう考えたく無かった、財布の中身も見たく無かった
かすかに8万くらい負けた記憶があった…
数日前に無理は承知で何社かに借り入れの申し込みをしていた
帰宅し、郵便受けから数枚の封筒を取り部屋に戻り一服する
申し込みをしていたクレジット会社からの封筒はひとめで分かる、もう慣れたもので封筒の厚さで【今回は見送らせて頂きます】の内容が分かってしまう…
『あれ、この封筒ちょっと厚いな…) 』
それは大阪にしか存在し無いクレジット会社からの封筒(闇金では無い)
少しの希望で恐る恐る封を開けてみると…
【今回のご希望額50万でしたが30万円でも宜しいでしょうか?】
『うわぁ…マジで?貸してくれるの?
うぉぉぉぉ!やったあー!、待てよ利率は?
18.5%…、えっ毎月の返済額は3万だと?…
いや、大丈夫だろ…』
速攻で韋駄天のスピードのごとく借入30万の申し込みを書き、郵便ポストから投函
『この30万はかなり助かるよ…
決めた!もうパチンコなんかヤメてやる、帰ったら必勝ガイドを全て捨てよ、』
しかし、この時に借入会社が1社増えた事でこの後に【今そこにある危機】を気づかなかった事は知る由も無かった…
借入370万
借入件数6件
毎月の支払い28万