四十八話・2009年 10月 【末期症状】
給料日はいつも通りに返済へと走りまる。
慣れたもので、躊躇することなくATMから返済する。
先月より違うのは一社借入が増えたため、財布の中身が減ったこと…
給料日なのに借金6社分、ざっと28万の返済をし家賃の5万を振り込み、光熱費1万を払うと財布には2万しか残らないのだから情け無い…
もちろん先月の借入金30万はまだ3万しか借りていないのは自分の愚かな行為を体感的に認識しているからだと思う。
『借入がまだ27万はあるから大車輪しなくてもまだ借りられる』
この思考が常に頭の中にあった
(お前の金じゃねーよ)
先月、パチンコ・パチスロ雑誌を全て捨てる予定でいたのに捨てれなかった…
これはとても大切な本だと本能で感じていたからだ
例えば超大量獲得機時代の雑誌を読み返す
その中でも特に思い入れがあるのは山佐の功夫列伝だ。
8千枚ほど出した良い思いもあるため大好きな台の部類に入る。
ある日、私が3万負けて闘うお金が無くなったので退店した…
翌日、仕事帰りに前日のデーターをチェックしに行くと…
店の入口に【功夫列伝5万枚!出ました!】の張り紙がこれ見よがしに貼ってあり…
『まさか…』
と地下の階段を駆け足で見に行くと昨日、私が打った直後の当たりであったのだ(嗚咽)
この時の心境はは筆舌に尽くし難い…
さらに一昔前の一発台を紹介しよう
この台は非常に甘かった、回転する役物の三つある穴にクルーンから落ちる球が小さい穴に入賞すれば一万円獲得
後にターゲットに変更されると今まであった三分の一から五分の一に変化し戸惑った覚えがある
最後に打った一発台はこれ
どうすれば当たるの?的な苦行で苦しんだが一回だけ当てた記憶がある、それ以降は打つ事が無かった…
そんな古き良き時代の記憶が蘇るのだから捨てれなかった
話を戻そう
何故かこの月はパチンコの収支は良かった(エヴァ・最後のシ者のおかげ)
※エヴァシリーズはほぼ現代に至るまで、全て打ってます
小銭を稼ぎながら、何とか10月は遣り繰りしていた…
しかし、お金があると無意識のうちにパチンコ屋へ入ってしまう悪い癖…
やはり負けると楽しくない、
むしろ、後ろめたさを感じる
昔の裏モノが復活しないかを期待する自分がいる
※ワイルドキャッツは死ぬほど打ちまくりましたね(遠い目)
そんな事ばかり考えている
また5社から6社に借入件数が増えた事も不安しか無かった…
それでも休日や仕事帰りにパチンコ屋に通う自分がいた
『なんで打つの?負けても借金しながら打つのだから、楽しくないでしょ?』
【ギャンブル依存性・末期症状】
泣きたくなるほど情け無い…
ある時は心療内科にも通った、何件も…
ギャンブラーズアノニマスの集会にも行った
だけど、効果は無い
『今月、たまたまパチで助かったけど、毎月の返済額28万ってかなりヤバいはずだよね?』
『もし返済が出来なかったら職場に電話が掛かってこないかな…』
『同僚に怪しまれないか…』
『借金の事なんか誰にも相談が出来ない…』
これが頭を過ぎると怖かった…
涙が出た…
不安から解放されたいが故に秋の夜空を見なげながら缶ビールを飲み.一服するのが私の【精神安定剤』
『俺、この先はどうなるんだろ…』
この時、本当に1日1日生きていくのがギリギリであった…
借入370万
借入件数6件
毎月の支払い28万