こんにちは、ヒマワリです

《EMドクロバット・ジョーカー》が準制限になりましたね
それに伴い、【魔術師】に興味を持った方もおられると思いますので、2021.4月制限の【魔術師】について記事を書きました






2021.1月制限ではCSにて3度優勝しており、状況に合わせて考えながら戦えるテーマですので興味のある方は是非組んで遊んでみてもらいたいなと思います


1.展開パターン

 

 


構築や手札によって展開方法は変わりますが、基本的にはこの盤面と3ターン目のリソース確保を目指します

 

 

 



◆モンスターゾーン
《水晶機巧-ハリファイバー》
《アストログラフ・マジシャン》
‪《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》


◆魔法罠ゾーン
《星霜のペンデュラムグラフ》
《時空のペンデュラムグラフ》
《紫毒の魔術師》


◆手札
《慧眼の魔術師》
《賤竜の魔術師》

などを複数含む3ターン目のリソース数枚



‪これが、基本的な展開例になります。《賤竜の魔術師》で制限カードの《虹彩の魔術師》を使いまわし、《星霜のペンデュラムグラフ》と《時空のペンデュラムグラフ》どちらも獲得しながらリソースをかき集め、3ターン目の勝ちを強く意識した形です‬

 


《水晶機巧-ハリファイバー》
《アストログラフ・マジシャン》


‪《水晶機巧-ハリファイバー》で《シューティング・ライザー・ドラゴン》を出してレベル6モンスターを墓地に送り、《アストログラフ・マジシャン》とシンクロ召喚➡︎《覇王眷竜クリアウィング》か《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を出していきます‬

《覇王眷竜クリアウィング》を出すと相手の表側のモンスターをすべて破壊できます
相手の展開途中で出すと、すべての表側のモンスターが破壊されるわけですから相手にとっては大きな痛手になることは間違いないでしょう

また、《ヴァレルロード・S・ドラゴン》も出すことができ、なんでも1枚無効にできますので、状況に合わせてそちらを出すこともできます

ちなみに、《シューティング・ライザー・ドラゴン》でデッキから墓地に落とすカードを《クロノグラフ・マジシャン》にしておくと、次のターン《黒牙の魔術師》で蘇生できるので無駄がないです




‪《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》

さらに横に‪《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》がいるので魔法無効ができます
どのデッキでも魔法カードはよく使い、《ハーピィの羽根帚》や《強欲で金満な壺》など、強力な効果のカードが多いのでそれを止めれる安心感がありますね

また、エクシーズ素材を取り除き、攻撃対象を自身に変えることができます
‬‪《水晶機巧-ハリファイバー》への攻撃を守れ、【十二獣】の《十二獣ワイルドボウ》や、【オルターガイスト】の《オルターガイスト・メリュシーク》、【閃刀姫】の《閃刀姫-ハヤテ》の直接攻撃をこのモンスターに変えることもできます

 

どれも攻撃をまともに通したくないものばかりで、攻撃誘導も非常に役に立ちます




《星霜のペンデュラムグラフ》
《時空のペンデュラムグラフ》
《紫毒の魔術師》



‪モンスターの妨害以外にも、罠としてフリーチェーンで相手の動きに合わせて妨害ができます‬
《時空のペンデュラムグラフ》で破壊する対象を《紫毒の魔術師》にすれば、《紫毒の魔術師》の効果で追加でもう1枚破壊を行うことができます

また、《星霜のペンデュラムグラフ》もあるので、《時空のペンデュラムグラフ》で魔術師カードを破壊した後、さらに新たな魔術師カードをサーチすることができます
チューナーへアクセスできず《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》が場にいる状態で、スケールの魔術師カードを破壊した場合は、さらに1ドローすることができます

妨害しながら次のターン用のカードも用意する形を作れるのは3ターン目の展開に繋がるのでかなり良いですね
 

 

 

 


上記の展開パターンにプラスして1体モンスターを増やせるのであれば、《水晶機巧-ハリファイバー》で出した《灰流うらら》を破壊し、破壊情報を与え《アストログラフ・マジシャン》で回収することができます

ペンデュラム前に《‪ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を成立できるパターンであれば高確率ででき、狙っていきたいパターンですね
 

 

 


また、《‪ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》をペンデュラム前に成立できるパターンとして《深淵に潜む者》を出すパターンもあります

《調弦の魔術師》が絡むパターンだと《天空の魔術師》をエクシーズ素材にして墓地に送り《黒牙の魔術師》で蘇生させ効果を使っていくこともできます




このように相手に合わせた妨害を構築でき、次のターンのリソースを集め、堅実に勝ちを目指していきます

魔術師デッキは多くのカードが規制されていますが、枚数が減っただけでやれることは然程全盛期と変わりません



僕がこの盤面を基本展開として推して常にご紹介させて頂いているのにはいくつか理由があります


①妨害を構えつつリソースを拡げられること

《‪ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》とそれを効果コピーした《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》と、《アストログラフ・マジシャン》を使い、割ってリソース回収を繰り返すことにより盤面とリソースを増やしていきます

ここに余分な展開を増やすと本来得られたはずのリソースを削る必要が出てきたり、何かしらの支障が出てしまうことがあります

・全体破壊か1発動無効


・魔法効果無効


・好きなタイミングでの2破壊

これだけあれば十分であるという考えです
さらにいうと、もちろん返されないのが一番良いのですが、実際相手のリソースを大幅に削れるのであればこの盤面を返されても良いとも考えています

その為の手札リソースの確保になります
他の展開系にはない強みとして、1ターン目に先行展開しながら整えた手札リソースにより3ターン目の動きがかなりしやすいことがあります

【魔術師】は展開デッキでもありますがリソースデッキなので、展開極振りにしてリソースを減らす必要がないという考えです

 

②そもそも返されにくい盤面

先程返されても良いと書いていますが、そもそも非常に硬い盤面であるので、相手としてもこれをリソース残して返すのは非常に困難な話です

相手のリソースを削ることを優先とし、3ターン目のキルに繋げます


③対面デッキに合わせて適切な妨害を構えられる

相手のデッキタイプに合わせて妨害を選択できます

とにかく相手の初動の1枚目のカードを見れば、デッキタイプや展開デッキか罠デッキかをある程度推測できるので、《覇王眷竜クリアウィング》か《ヴァレルロード・S・ドラゴン》のどちらを立てていくべきか判断していきます

例えば、メインフェイズ開始時に《強欲で金満な壺》を発動された場合は、《強欲で金満な壺》を採用するデッキは罠デッキであり盤面を並べるデッキではなさそうという判断のもと、‪《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》で無効にします
そのチェーンで《水晶機巧-ハリファイバー》を《シューティング・ライザー・ドラゴン》に変え《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を立てていき、《時空のペンデュラムグラフ》と共に残り5枚のハンドの動きを抑えていく形になります

相手が展開デッキにしろ、相手のトップの《PSYフレームギア・γ》や《夢幻泡影》《禁じられた一滴》に気をつけながら早めに《水晶機巧-ハリファイバー》を《シューティング・ライザー・ドラゴン》に変えていつでもシンクロできるような構えをしていくことを推奨します
何かしらのドローソースで初手になかった《増殖するG》や、《灰流うらら》を食らう危険性を減らしていきたいです


余談:禁じられた一滴回避について



紹介した展開は相手に合わせた行動ができる優秀な盤面ですが、《禁じられた一滴》をモロに食らうと《時空のペンデュラムグラフ》しか妨害がなくなってしまうことになります

対《禁じられた一滴》への行動、打たせ方について今回書きます




例えば上記の盤面の場合、いつもであればトップの《無限泡影》や《‪PSYフレームギア・γ‬》をケアする為に、相手モンスターが出るまで待つか、相手のアクションに合わせて《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を出すことにより《深淵に潜む者》の効果を通していくのですが、《禁じられた一滴》にはその動きは通じません

であれば、いかに妨害数を減らされずに《禁じられた一滴》を打たせるかになります
 

 

 


《禁じられた一滴》登場以降は、相手のメインフェイズ初動の解決後に《水晶機巧-ハリファイバー》の効果を使いコストで除外、そのチェーンで《深淵に潜む者》の効果を使っていくようにしています

これは、トップの《無限泡影》や《‪PSYフレームギア・γ‬》よりも、初手5枚+トップの中の《禁じられた一滴》をケアしていきたい考えで、そのタイミングで《深淵に潜む者》に対して《禁じられた一滴》を打たれても《水晶機巧-ハリファイバー》からのシンクロ8による妨害を残せます

特に相手のメインフェイズ初動に魔法を使用した場合、《深淵に潜む者》と‪《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》の効果を消す為に、モンスターを含むカード2枚のハンドコストが必要になり、リソース的にもしんどくなる可能性が高いです
(モンスターを切らないと‪《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》を無効にできません)


また、動画のようにチェーンの組み方で《アーティファクトーデスサイズ》を通していくことができます
リスク分散を徹底し、ギミックの中でメタカードを避けていけるのは大きいので、知識として覚えておきたいことですね

 

 

 

2. 《EMドクロバット・ジョーカー》準制限の影響



さて、一通り【魔術師】の基本展開を見ていただきましたが、いかがだったでしょうか

基本的には《EMペンデュラム・マジシャン》をペンデュラムしてから《EMドクロバット・ジョーカー》を持ってきて、《慧眼の魔術師》をサーチし、破壊情報が残した《慧眼の魔術師》を《アストログラフ・マジシャン》で繰り返しサーチし展開と妨害を作るのが理想的な動きとなります


使用した後の《慧眼の魔術師》をペンデュラムすると遊戯王のルール上、破壊されたという情報がリセットされる為、《アストログラフ・マジシャン》で対象に取ることができずサーチをすることができなくなります
よって、《EMドクロバット・ジョーカー》スタートの《慧眼の魔術師》サーチからペンデュラムする流れは、うまいこと考えて展開しなければ《慧眼の魔術師》の破壊情報を付与することができず《アストログラフ・マジシャン》で回収しにいけません

とはいえども、初動の安定とペンデュラム数の確保という役割は非常に大きく、初手に引けるか引けないかで手札の質は大きく変わります

さらに、《EMペンデュラム・マジシャン》で2回《EMドクロバット・ジョーカー》をサーチできるのは非常に大きく、ロングゲームを意識したゲーム展開の中で《EMドクロバット・ジョーカー》の2枚目は大きな役割を果たしてくれると思います


《EMドクロバット・ジョーカー》2枚目というのは新しい展開ができるようになったというわけではありませんが、初手のペンデュラムへの安定性が上がる為嬉しい改定でしたね

来期も【魔術師】でどんどん入賞目指します
それでは、また、どこかで


3.サンプルレシピ



メインデッキの多さは、サイドチェンジのしやすさや、7枚の誘発とペンデュラム以外の補助的な役割を持つカードの初手の割合を考えた多さとなります

多くのカードがサーチで繋がっており、特定の何かのカードを引かなければ成り立たないデッキではない為、枚数の多さは見た目ほど気になりません


2021.4月のサイドデッキは未公開ですが、過去記事でサイドチェンジ論について話しているので、【魔術師】におけるサイドチェンジについて知りたい方はこちらをご覧ください