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歌劇の文才がまたひとり退団へ

宝塚歌劇を楽しもう

今回は、ジェンヌさんの魅力を際立たせる読み物『歌劇』について書きたいと思います。

なぜ?今?と宝塚ファンであれば思う方が多いと思います。

「今だから、あえて書きたい」いや、「書いておかなければならない」と思ったからです。

そのきっかけは、かなえ(漣レイラ)さんの退団発表です。

発表からだいぶ日が経ちましたが、日を追うごとにその思いは強くなり、今回に至りました。

漣レイラさん…そう、星組組レポ担当!

ファンの方ならご存じでしょうが、念のため記しておきます。

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漣レイラ(男役)

所属:星組 
入学期:94期 
出身地:東京都葛飾区 
誕生日:6月6日 
愛称:かなえ、LAYLA(2021年度宝塚おとめより)

お芝居では、癖のある役を演じこなす名バイプレーヤー、ショーでは、恵まれた体格と長い手足をしなやかに、かつ大きく使うダンスで礼真琴さんを後ろから支える頼りになる存在です。

私の記憶に残っているのは、「ロックオペラモーツァルト」で、舞空瞳さん演じるコンスタンツェ・ウェーバーの父、フリードリン・ウェーバー役です。
音波みのりさん演じる妻・セシリアからの“尻に敷かれまくりっぷり”は、出てくる場面ごと「次はどんなリアクションで来るのか!」と気になり、そして、期待通り楽しませてくれるものでした。

組レポ!最強!

『歌劇』は、舞台上の生徒さんの魅力を伝えるのはもちろんのこと、生徒さん本人が文章を書くことで、舞台では表現されない才能を楽しむことができます。

特に組レポは、稽古場情報・楽屋であったこと・休日の出来事・イベント・ハマっていることなどなど、トップスターさんの話題を中心に、下級生の話題まで、組レポを担当する生徒さんが、自分で見聞きした普段の仲間の姿を魅力的な文章で読者に伝えてくれるのです。

ファンにとってたまらない、垂涎の最強コーナーです。

宝塚ファンが唸る才筆

2020年3月、早花まこさんが卒業されました。
※ここからは、歴史ある歌劇誌を読破したわけではないので、違う意見もあるかと思いますが、個人的意見ということでご了承ください。

宝塚ファンならご存じでしょう、雪組の前組レポ担当者です。

その着眼点・文章表現力・オチ(笑)などなど、雪組ファン以外をも魅了する『歌劇が誇る文人墨客』と思っております。

そんなまこさんが『歌劇』からいなくなってしまう、と淋しく思っていましたが、程なく『つぼ』というコーナーで連載スタート。ホッとひと安心、引き続き捧腹絶倒させていただいています。

漣さんの組レポも凄い

しかし、組レポは、早花まこさんひとりだけで引っ張っていたわけではないのです。

実は、私が最も楽しみにしていた人物、それが漣レイラさんでした。

「卓越したネーミングセンス」
「膝を打つような比喩」
「情景が目に浮かぶ文章表現」
それこそ、ファンがその場に一緒にいるような世界を作り上げてくれる文章なのです。

改めて組レポを読み返してみたら…心に残るものばかり(笑)、そのまま全文紹介するには、紙面が足りなくなることが目に見えて明らかなので(笑)、かいつまんで紹介してみようと思います。

「ぱっさあ(紅・綺咲)コンビの愛はのどごし」
「こりんちゃん(ひろ香祐)の言いまつがい、弾けるのは財布」
「ありがとう渋滞」
「礼の腕4本」
「やんちゃな少年のポケットにはナイフとホットカーラー」
「美たらし男子(だんご)」
「きなこ団子を見てへこむなこちゃん(舞空瞳)、励ます男役たち」
「ブラックタンクトップの男S、ブラックコーヒーの男S」
「礼・瀬央のカブキグラス、で号泣」
「なこちゃん(舞空瞳)の誕生日は“琴(礼)の大切なもの仕様”(おでこに拇印)」
「トキメキ声爆弾を落とされる稽古場はヴェローナ以上にキケン!」
「星組プリンセスは実は6名」
「礼は、どぅるんと脱皮」
「礼なのかキリンなのか」…などなど

組レポを読みながら脳内再生すると、その情景が目の前に繰り広げられるのです。
※気になる方は『歌劇』を読み返してみてください(笑)

それ以外、コロナ休演中の組レポでは、礼・舞空・愛月・瀬央の読者へ向けたコメントを取り上げており、ちょっとしたことですが、その心遣いに漣さんの優しさを感じました。

そんな漣さんの組レポが読めなくなると思うと、とても淋しく、残念でなりません。

残すは『歌劇』11月号・12月号、漣さんの組レポを余すことなく堪能したいと思います。

次の才能を発掘する楽しみ【絵と文】【楽屋日記】

しかし、残念がってばかりはいられません。

前に進まなければ!新しく組レポを任される人は誰なのか、そんな楽しみも控えています。

また、『歌劇』から新しい才能が見い出されることも期待しましょう。

現在、生徒さんが担当するコーナーは、各組3か月ごとに担当が変わる『絵と文』そして、公演中の下級生が担当する『楽屋日記』があります。

これらも、生徒さんそれぞれの個性が光り、舞台上では見ることのできない一面をのぞかせてくれています。

このコーナーに登場した生徒さんの中から将来、組レポを担当する人が出てきて、私たち読者を楽しませてくれることを待ち望んでいます。