鶴岡八幡宮・十二月の祭礼と行事~紅葉色付く師走~
- 2025.03.03
- 年中行事

温暖な鎌倉では、銀杏も紅葉も12月初が見ごろとなります。鶴岡八幡宮の境内の樹々も黄色・紅色に染まる中、地久祭、御鎮座記念祭が斎行され、また大みそかには、大祓の後、歳の終わりを締めくくり新年に備える除夜祭が執り行われます。
なお鶴岡八幡宮のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
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鶴岡八幡宮・月々の祭礼と行事
境内図

鶴岡八幡宮・十二月の風景
二の鳥居
冷たく澄んだ青空を背景にした二の鳥居です。

源氏池・平家池付近
赤橋から源氏池方面を眺めますと旗上弁財天の小島が色付いて見えます。

普段は地味な平家池手前の紅葉にも、この時期は、思わず目を引かれます。

源氏池には鴫が、背筋を伸ばして立っていました。

こちらは、お馴染みの鴨です。

舞殿付近
大石段下の大銀杏が倒れてからは、こちらの銀杏が鶴岡八幡宮境内ではNo.1だと思います。整った枝ぶりが素晴らしいです。

かつての大銀杏のDNAを受け継ぐ大石段脇の彦ばえもいつの間にか大きく育っています。


柳原新池
若宮から白旗神社にかけての柳原新池近辺は、鶴岡八幡宮の中でも紅葉が一番美しいスポットです。




丸山稲荷付近


大晦日の風景
段葛には、日の丸が並びます。

鳩サブレの豊嶋屋もお正月の準備が整っています。

三の鳥居付近です。

新年の行事予定が掲げられていました。

臨時の授与所も準備万端です。

初詣のポスターです。

手水舎付近にはまだ紅葉が残っています。

コロナが収束し、昨年からでしょうか、手水舎が使えるようになりました。

本宮の随身門には例年通り「迎春」と掲げられています。




午前零時を目指す初詣の参拝客が徐々に集まり始め、これから賑わいを見せる段葛です。

十二月の社頭歴

十二月の祭礼
日付 | 祭礼 | 場所 |
1日 | 神札頒布奉告祭 | 本宮 |
3日 | 摂末社月次祭 | 若宮他の各摂社末社 |
9日 | 地久祭 | 本宮 |
15日 | 月次祭 | 本宮他 |
16日 | 御鎮座記念祭 | 大石段下 |
31日 | 大祓式 | 舞殿付近 |
31日 | 古神札焼納祭 | 古神札納め所前 |
31日 | 除夜祭 | 本宮 |
神札頒布奉告祭(毎月1日)
12月1日の御神札発送に先立ち、奉製された神符や守札、また破魔矢や干支物などの縁起物に、神様の神璽(みしるし)をお祀し、新年の御神札の頒布を始める事を神様に奉告する神事です。
摂末社月次祭(毎月3日)
摂末社の月次祭は、毎月3日に一斉に執り行われます。
こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。
地久祭(9日)
12月9日に御誕生日を迎えられる今上皇后陛下に慶祝の意を表し、日本国の発展と世界平和を祈願する神事です。神事は本宮で執り行われ、巫女2名による御神楽が奉納されます。

巫女二名によるお神楽が奉納されます。




月次祭(毎月15日)
月次祭は、毎月15日に執り行われます。
こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。
御鎮座記念祭(16日)
鶴岡八幡宮は、康平六年(1063年)に、源頼義が、京都・石清水八幡宮を材木座の元八幡の地に勧請したことに始まります。その後、治承四年(1180年)に、源頼朝が現在の地(旧小林郷北山)に遷座しましたが、建久二年(1191年)3月3日の火災で焼失したため、大臣山の中腹を切り開いて社殿を造営し、改めて同年11月21日に京都・石清水八幡宮よりご分霊をお招きしました。
現在の「御鎮座記念祭」は、この11月21日を太陽暦に換算した12月16日に、午前10時より本宮にて執り行われます。また17時からは、本宮での祭典の後、御神楽(巫女四名による「宮人(みやびと)の舞」と、神職による「人長(にんちょう)の舞」)が、暗闇の中、篝火を頼りに、舞殿北庭で奉納されます。
鶴岡八幡宮~御鎮座記念祭・御神楽奉納(2018年)~にてご紹介しております。

礼装のご神職が本宮に向われます。


陽が落ちて、かがり火が焚かれます。

こちらは、人長の舞です。


大祓式(31日)
大晦日には、一年の罪穢れを払う大祓式が執り行われます。多くの神社で行われるポピュラーな行事で、どなたでも参列することが出来、鶴岡八幡宮では6月30日と12月31日の2回執り行われます。大晦日には6月の大祓で行われる「茅の輪くぐり」はなく、一日で一度限りの式典となります。。

こちらで申し込んでから舞殿西側の席に向います。


舞殿には、大祓で使用する神具が準備されています。


ご神職が礼装で社務所を出立なさいます。

この日は、お祓いそのものが行事となっておりますので、祓戸には向かわず直接舞殿に上ります。


大祓祝詞(おおはらえののりと)が奏上されます。

参列者も手元の詞を読みながら大祓祝詞を奉唱します。

ご神職の皆様が形代に罪穢れを託しておられます。

参列者のお祓いです。



こちらは「裂布」と呼ばれる大祓の儀式の一つで、白い布を八つに引き裂きます。

ご神職から集めた形代を唐櫃に収めます。

参列者からも形代を集め、唐櫃に収めます。


大形代を唐櫃に収めます。

唐櫃をしっかりと結わえて罪穢れを閉じ込めます。

ご神職の退下の列に続き、社務所に持ち込まれます。



古神札焼納祭(31日)
新年を迎えるに先立ち、奉製された神符や守札、また破魔矢や干支物などの縁起物に、神様の神璽(みしるし)をお祀する祭典です。大晦日までに収められた古神札を、古神札納め所の前で焚き上げます。

燃えやすいよう事前に油を振りかけ、準備は整ったようです。


ご神職が古神札納め所前に向います。

お祓いです。

献饌です。お神酒の蓋を取ることは、神様に供物をお供えすることを象徴する動作となります。

祝詞奏上です。

玉串奉奠

御神札に火がつけられます。



除夜祭(31日)
除夜祭は一年を締めくくるお祭りで大晦日の夕刻から斎行されます。この一年を無事に過ごせたことに感謝し、心身を清め気持ちも新たに、次の年を迎えます。暗くなってからの神事となりますので、祓戸には燭台が置かれています。

社務所玄関には、灯りが点ります。

宮司以下、祓戸を経由して本宮に進みます。



この頃の境内はこんな感じ。昔と比べると年越しの屋台も随分少なくなったようです。


本宮での神事を終え、ご神職が大石段を下り、若宮、由比若宮遥拝所に向います。

若宮で拝礼。

由比若宮遥拝所でも拝礼。

最後までご覧いただきありがとうございました。あと11月の祭礼をご紹介すれば、鶴岡八幡宮の1年通しての祭礼の記事が整います。
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