今日から東京です。
今回も快適なフライトでやって来ました。
富士山側の席ではなかったのですが、
伊豆あたりの上空から。
こんなまあるい島があるんだなあと思い
空からならでは光景を楽しんでいました。
まさに「画聖」カリスマです
京都にいる間に絶対に行きたいと思っていたのが、
『雪舟伝説「画聖」（カリスマ）の誕生』。
京都国立博物館で開催中の展覧会で、
巡回もなし。
その上、雪舟の国宝の作品と
雪舟を継承してきた名高い画家の作品も観れる
貴重な機会になること間違いなし、
との勢いで行きました。
そして、私には、想像以上でした！
正直いうと、雪舟のことは
日本画に興味を持った頃から
すごい人だと知ってはいました。
しかし、このようにじっくりと向き合ったのは
初めてでした。
ちょうど、先日の「色の意味、徹底解説」講座でも
無彩色のお話なので、
水墨画の例として雪舟を取り上げました。
雪舟は、室町時代に画家として初めて明（中国）へ渡り、
そこで宗元画を学び日本に持ち帰って来たのです。
今では、雪舟筆とされる作品数は
それほど多くはありませんが、
6点も国宝指定されています。
これは、あの狩野永徳を上回っており、
いかに評価が高いかを物語っています。
今回は国宝6点全て展示されています。
図録からですが、こちらは国宝「天橋立図」。
写生画ではありますが、
このスケールの大きさと緻密な表現は、
何時間でも眺めていたくなります。
私が、雪舟の作品から大きな感銘を受けた要因は、
墨の濃淡表現から色彩を感じずにはいられない、
風景の中の小さな人物から「人」を感じる、
風景画はどこから見たらこのように見えるのか？
といろんな角度を考えられるおもしろさ、
などです。
これは専門家ではない私の感じたことなので、
きっとだれもが何かを感じるのだと思います。
その雪舟を多くの画家たちが受容して、
後の日本美術史の歴史を刻んできたのです。
例えば、私も好きな画家のひとり長谷川等伯。
自ら雪舟の五代目と言っていますが、
あの「松林図屏風」も雪舟から来たのか？とか
今回展示されていた「竹林七賢図屏風」の
竹の描き方に惹き込まれました。
狩野探幽の表現も
なるほど、雪舟が原点だとよくわかる、
などと感じました。
他にも曾我蕭白の「富士三保図屏風」は、
以前から虹が描かれているという珍しさから
気になっていた作品ですが、
構図が雪舟から来ているのだとわかりました。
本当に雪舟の作品は、
いつの間にか他の画家たちの中で親しんできたのです。
水墨画というと、
少し難しいイメージがあるかもしれませんが、
ご覧になってください。
自分なりの楽しみに出会えると思います。
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