どうも農トラ育です。
みなさんは生徒指導どのようにされていますか?
私は教員になってからずっと生徒指導課から動かず、ずっと生徒指導畑で働いております。(決して希望している訳ではないのですが、最初に生徒指導課だったのが運の尽きでしょう・・・)
生徒指導をしていると生徒からは嫌われてしまいますが、生徒のダメな所を正すチャンスでもあります。
生徒が素直に聞いてくれれば良いのですが、なかなかそうはいかないことがしばしば。
今回は私が8年間生徒指導課として培った生徒指導ノウハウをお伝えしたいと思います。
Contents
①校則はなぜ存在するのかを示す。
校則と聞くと生徒たちは自分たちを縛る為にある。っと思いがちです。
しかし、実際は校則は生徒を守るために存在するのです。
私はよく、「制限速度」の話を生徒にします。
制限速度は道路交通法で定められており、道路によって30kmだったり50kmだったりします。
その速度制限がなかったらどうなるか?を生徒たちに考えさせます。本校の周りは制限速度が30km位の所が多いので、そのような場所で70kmとか100kmとか出したら危ないだろう。
っと問いかけます。
もしくは、飲酒運転が罰せられなかったらどうなるか?
を考えさせたり、生徒の既知に訴えかけるような問いをして考えさせ、校則がみんなの生活を守るためにあることを意識させます。
(例)例えば赤信号を無視したり、飲酒運転しても捕まらなかったら危ないと思わないか?法律がみんなを守るためにあるように校則もみんなを守るためにあるんだよ。
このような話は年度始めにすることが多いですね。
そして、校則は生徒自身が作っていくものだと認識させ、校則なんかなくてもちゃんとできることを見せ続ければ校則で縛る必要がなくなることも明示すると良いと思います。
②信頼関係を得る
中学、高校ともなると、注意をしても「はい、分かりました。」
っとならない場合が多いです。
そのような場合に、信頼関係を構築していないのに力技で指導に従うようにすると信頼関係は悪化し、さらに指導がしにくくなります。
北風と太陽の話を思い出してみてください。
無理にやろうとしても生徒の反発心を大きくしてしまうだけです。
今は、貯信時代とも呼ばれていますので、ますは生徒の信頼を獲得しましょう。
では、信頼を獲得するためにはどうすれば良いでしょうか。
まずは
生徒は私たちの行動をかなり見ています。
挨拶、返事もろくにせず、自分がミスをおかしても平謝りだと、生徒からの信頼はどんどん減っていきます。
最低限のことを積み重ねることが信頼獲得の近道だと思います。
③なんで俺だけ!なんで先生はいいんだ!を制する
生徒を指導していると必ずと言っていいほど出てくるのがなんで俺だけ!っとかなんで先生はいいんだ!不公平だ!っといった生徒からの文句です。
注意される生徒からすると、似たようなことしている生徒がいるんだからそっちも注意しろ!っということなんだと思うのですが、そんな理屈が通らないことを落ち着かせて理解させる必要があります。
他はひとまず置いておいて、悪かった認識があるか確認することから始めましょう。
他の生徒も当然指導するけど、まずは自分を正すことを促します。
他の生徒も同じようなことをしいれば当然指導するけど、その場を目撃していなければ指導できないと言いましょう。
(例)例えば、万引きをして捕まった人が、世の中には多くの人が万引きしているだろ!?なんで俺だけ捕まえるんだ?っと言っても許してもらえないよね?
こちらとしても学校の治安維持のため全ての生徒に目を配ろうとしていますが、一人で全員を見切れるかというと無理があるので、それぞれの教員が協力して生徒指導に当たる必要があります。
その中で、優しい先生のクラスと厳しい先生のクラスで生徒の不満が溜まり、このような反論を受けるケースも多々あります。
優しく、生徒に対して厳しく接すことのできない先生が最近は多いように思います。
いわゆる友達先生ですね。
私たち教員は生徒と仲良くはなっても友達のような関係になっては絶対にいけません。
ある程度の壁を設け、毅然とした態度で指導できる関係性が必要です。
厳しくしても仲良く接することができ、締める時はきっちり締められる教員を目指したいものです。
④とにかく不公平をなくす。
生徒指導で重要なのはとにかく不公平をなくすことです。
あの生徒の時は許されたのに、なんで私は許されないんだ!?っとならないようにするためには、例外なく指導する必要があります。
時には、これぐらいいいかな。。。
っと思ってしまうことやこの子はたまたま。。。っと特別扱いしてしまうとあとが大変です。
生徒によって態度を変えている!っと足元をすくわれることになってしまいますし、こちらの落ち度になってしまいます。
不公平感をなくすためにも絶対に平等に接するようにしましょう。
(例)申し訳ないけど、これを見逃してしまうと、他の生徒も見逃さなくてはいけなくなるからしっかり指導させてもらうよ。
⑤怒鳴らない。きちんと「叱る」
若い先生は、とにかく怒鳴って生徒を指導しようとしますが、怒鳴っても効果が薄い生徒もいます。
さらに、怒鳴られることで余計逆上して事態の収束が見込めなくなることもあります。
「怒鳴る」は「怒っている」ということになります。
「怒る」は、腹を立てる。我慢できない気持ちを表す。ことになります。
生徒に腹を立てていては生徒の思う壺です。
怒るのではなく、「叱る」とはよく言われることですが、頭では分かっていても行動に移せている先生は少ないのではないでしょうか。
相手を良い方向に導くためには怒鳴るのではなく、何がいけないのかを明確にし、相手が納得するような「解」を提示する必要があります。
きちんと叱れるように、日々話し方を磨いたり、語彙力をつけることも大切だと思います。
⑥ちゃんと記録を取る。
生徒から証言を取る時は必ず記録を取っておきましょう。
記録は自分で取っても良いですし、生徒に書かせても良いです。
また、書いた(もしくは書かせた)ことで間違いないか本人に確認をすることがとても重要になります。
多くの場合、保護者を呼んで確認することになると思いますが、その際に本人に事実を確認し、保護者の前で本人に認めさせる必要があります。
その際には、記録を元に事実を説明し、保護者の前で事実確認を行います。
(例)『〜という事実がありました。間違いないですか?(本人に聞く)』
そこで確認を取ることで、生徒も反論しにくくなります。
まとめ
- 校則が存在する意味をしっかりと伝
- 信頼関係を得る
- 他の生徒の前に事実として自分が過ちを犯したことを認めさせる
- 全ての生徒を公平に扱う
- 怒鳴らずに、ちゃんと「叱る」
- 指導の記録を取る
生徒指導は相当神経を使いますし、嫌な公務分掌だと思います。
しかし、生徒指導が崩れてしまうと教科指導にも影響が出てしまうので基本をしっかりと抑えておくべきだと思います。
各校で校則の違いはあれど、基本はどこにいっても変わらないはずです。
厳しい中にも優しさがあるような教員を目指したいものです。
皆さんも生徒指導で困ったことやこんな指導方法が良かった!
などありましたら是非コメントください。