山種美術館

 

 

 

 

 

(展覧会webページより)
 
 
松園・松篁・淳之
上村3代の作品が一度に見られる特別展
 
「西の松園、東の清方」と称された鏑木清方の美人画
その弟子・伊東深水の作品もそれぞれ4作品の展示。
 
 
 

「蛍」上村松園

 

 蚊帳を吊っていると、足元に小さく光る蛍

ふと緩んだような口元が可愛いらしい。

蚊帳から透ける浴衣の柄、この描き方はいつ見ても見事だ。

黒髪も白鼈甲の櫛から透けている

予習に「青眉抄」も読み、日本髪や女性の眉といった

松園のこだわりについて目がいった。

 

 

 

「新蛍」上村松園

 

こちらも左下に蛍

半身が簾に隠れ、これまた絶妙な透け具合のバランス。

 

 

 

「砧」上村松園

 

砧とは布をたたいて柔らかくする道具のこと、能の演目でもある。

 

 

 

 

「牡丹雪」 上村松園

 

 

 

 

 

 

「春のよそをひ」上村松園

 

 

 

 

 

☆今回、写真撮影可能はこの一幅のみ

 

 

「娘」 上村松園 (松園67歳の作品)

 

娘も花魁も白鼈甲の髪飾りを着けている

白鼈甲というのはもう少し飴色のイメージだけど

松園の描く白鼈甲はどれも白っぽく無垢な清潔感がある

これにマストアイテムのように執着している

艶やかなクリーム色の本鼈甲、大人の女性の高潔な色気

白い肌や美眉、黒髪を最も引き立てる必需品だ。

 

“真・善・美の極地に達した本格的な美人画を描きたい”

(上村松園のことば)

 

 

 

「白孔雀」 上村松篁

 

花鳥画を得意とした松園の長男・松篁

横に長~く描かれた孔雀の尾、画サイズも大きい

デフォルメ印象のなかにも心地よい静謐さがある。

“よい人間でなければよい芸術は生まれない”

松園も松篁もこの言葉に尽きるよう。

 

 

(展覧会webページより)