兼業から専業に切り替えて短期合格したゆたさんの合格体験記

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ゆたさん

令和3年司法書士試験に合格しましたゆたと申します。
私は、2020年向けの初学者15ケ月コース、2021年向けの実践力PowerUp講座を受講していました。
受験回数は2回での合格となります。
2020年はフルタイムの兼業受験生、2021年は専業受験生で勉強をしていました。

書士ろぐ

]ゆたさんよろしくお願いします!

目次

ゆたさんの本試験の成績

本年度司法書士試験成績


午前択一 32/35
午後択一 28/35
記述 不 22.0
記述 商 22.0

計224点/280点   合格点208.5点

ゆたさんの使用教材

ゆたさん

使っていた講座やテキストは以下です!

【2020年】

講座・初学者15ヶ月コース
・直前択一絞り込み講座
参考書・過去問・雛形コレクション
・オートマ記述
・合格ゾーン
模試・LEC、伊藤塾、TAC

【2021年】

講座・実践力PowerUp講座
参考書・過去問・雛形コレクション
・オートマ記述
・合格ゾーン
模試・LEC、伊藤塾

受けた講座の良かった点と悪かった点について

【LEC】初学者15ケ月コース

文字通り、初学者が司法書士試験に合格するために、15ヶ月間の期間にて試験範囲を一通り学ぶ講座になりますが、そもそも範囲自体が膨大であることから、15ヶ月という期間でも時間的に余裕があるわけでは無く、フルタイムの兼業受験生だと非常にせわしないスケジュールになります。

この講座にて一発合格できる方もいるでしょうが、初学者向けということもあり、少し掘り下げた+αの補填知識は僅かに不足していると感じました。

しかしながら、大手予備校の初級講座ということもあり、ネットにて常時質問の受付が可能という点は初学者からすると非常に安心できる点かとは思います。

直前択一絞り込み講座

試験本番の直前に実施される、重要論点を問題形式にて絞り込んだ講座になります。

過去問やLECの模試等から問題が出題されており、過去に本試験にて問われた全範囲をカバーしています。

2021年の直前期は主にこの講座(2020年受講した物)を主体にして回しました。
特に民法や不動産登記法に関しては、本試験の問題数が多いことから過去問の数が膨大になってしまい、仮にそれらを全て解くのであれば多くの時間を浪費してしまいますが、本教材はプロの視点から厳選された問題が纏められているので、直前期という限られた期間において、非常に効率よく勉強することができましたと思います。

金銭的に余裕があるのであれば、是非おすすめしたい講座です。

特段悪かった点は思い当たりませんが、直前期は講義を視聴する時間ももったいないことから、先生の解説講義は視聴せずに教材だけを回していました。
そのため、解説講義無しの安くなるプランもあったらよかったかもしれません笑

【LEC】実践力PowerUp講座

2年目受験生での王道コースらしいです笑
受験生1年目はフルタイム兼業にてがむしゃらに勉強をしておりましたが、本試験結果は午前28問、午後22問正解であり、午後択一の足切りとなりました。

午前はまずまずの点数を取れていましたが、全体的な知識の定着に自信が無かったので、初級クラスよりも少し踏み込んだ学習をしながら、再度網羅的に学びなおせるこの講座を選びました。

結果として、中上級生向けということもあり、初級講座では知りえなかった知識を新たに得ることもできましたし、1年目で得られた知識をより確実に自分の中に落とし込むことができたので、私もLECと同様にまだ知識の浅い2年目受験生におすすめしたい講座という印象です。

悪かった点としては、私は通信での受講でしたが、講義の付属書類とは別に講義や勉強で使用する印刷物が比較的多かったので、印刷の手間と費用が発生する点です。気軽にプリンターを使用できない環境でしたら少し億劫に感じると思います。

ゆたさんの勉強環境と勉強方法について

勉強環境について

ゆたさん

私は2020年11月から専業受験生となり、自身を徹底的に追い込みました。
まず、今までは実家での生活をしておりましたが、新たに居住兼勉強部屋を契約して実家から独立し、PC/テレビ/ゲーム/漫画が無く、外部との情報を得る携帯のみが存在する独房のような環境に身を置きました。

書士ろぐ

独房(笑)兼業から専業に切り替えた理由とかあったのですか?

ゆたさん

「司法書士を目指すにあたって、合格者の方に1~2年で必ず受かる気構えで挑まないと長期間するよ」とアドバイスをいただいていたので、遅くとも2年以内の合格を目標にして、兼業1年目に4時間睡眠で約1年挑戦しました。

それでも範囲が膨大であることから、限りある時間では十分な予習・復習をすることが出来ず、一通り試験範囲を勉強しても知識の抜けが激しかったので、「これは数年コースになる可能性が高い」と感じ、幸い資金がある程度あったことから無理できる最後のチャンスだと考え専業化しました。

もしかしたら兼業でも受かっていた可能性はあるかもしれませんが、ほぼ確実に合格したかったですし、将来的には業務で使う知識となりますのでじっくりと深くまで学んでみたかったというところもあります。

また、仮に長期間したら、プライベートはかなり制限され、頭の中では常に勉強の事を考えてしまいますから時間が勿体無いなと…。

勉強方法について

書士ろぐ

勉強は日々どんな感じでやっていたのですか?

ゆたさん

勉強方法については、直前期までの1日の勉強ルーティンはほとんど決まっていて、頭が比較的動きやすい午前中に※記述対策(不登法、商登法各2問ずつ)、午後13時頃から講義視聴+復習、夜19時頃から過去問を解きました。

※記述対策としては、市販本のオートマ記述や雛形コレクションを使いました。

コロナの影響から2020年本試験の実施が遅れ、2021年本試験への勉強期間が例年より短くなったことにより、より早い速度で学習を進める必要が生じました。

しかし、速度を上げてより多くの知識を得ると、同じく通常よりも早い速度で知識が抜けてしまう恐れがあったため、勉強として重点を置いていたのは「復習」です。

テキストに関しては、その日やった箇所を寝る前に読み直し、翌日も新しい箇所に入る前に前日の箇所の確認から入り、その週に読み込んだ内容を土日使って再度確認し直してました。
あとは、講義でチェックした箇所とは別に自分で重要だと思う箇所に適宜ラインマーカーを引いて重点的に読み返してました。

過去問も基本的には同じ要領で、寝る前の確認、翌日確認、土日確認は原則としてやるようにしてました。

テキストよりも早い速度で回せたので、その分復習時にも何度か間違えた苦手な論点について、土日の確認時に2~3週まで遡って解き直したりもしてました。

ゆたさん

直前期前の勉強に関しては、午前中の記述対策は変わらず行い、午後からテキスト復習、その後過去問(直前択一絞込講座、合格ゾーン)復習をしていました。テキストと過去問の勉強時間は同じくらいだったと思います。

2020年からの答練・模試は択一・記述共にそれぞれ5回以上は反復して解きなおしもしました。

本試験までの勉強時間はこんな感じで管理していました。

【勉強時間】
2020年11月(173時間) 12月(222時間)
2021年1月(257時間)  2月(261時間) 3月(287時間)
4月(283時間) 5月(276時間) 6月(281時間)

直前期の答練や模試について

ゆたさん

直前期に模試や答練を受けると思うので、私が受けて感じた印象をそれぞれ簡単に紹介します。
模試や答練を受ける際の参考の1つにしてみてください。

TACの模試について

直前公開模試ということもあり、特にマニアックな知識を求められること無く最終確認のような問題だったと思います。
とは言え、LEC等他予備校の模試等を取られているのであれば、特に受験する必要は無いんじゃないかと思います。(可処分時間の関係で2020年は受けましたが、2021年は受けなかったです。)
直前期に新問が不足してたり、自分の実力をどうしても図りたい、時間を持て余しているということであれば受験しても良いと思います。

伊藤塾の模試について

伊藤塾の模試はLEC模試よりも非常に難易度が高いと感じました。

プレ模試は自宅で問題を解き、かなり絶望をした事を覚えています。
(LEC模試では大体S判定の時期)、とは言え、1つの予備校模試に慣れると本試験問題に対応出来ない可能性があるので、玉砕覚悟前提で受験してみるのも良いかと思います。

全国公開模擬試験についてもLECよりも難易度がかなり高く、かなり細かい知識が要求されていると感じました。
個人的には本試験よりも難しいと感じます。

伊藤塾の模試は価格が安いので、腕試し程度に受験するのも良いかと思われます。
とは言え、私がLEC生だったということもあり、単に伊藤塾の問題に慣れていない分難しく感じてしまったという可能性もあります。

LECの模試について

全国公開模擬試験は実力養成、ファイナルと比較すると難易度は上がっており、本試験レベルだと感じました。
1回目は4月下旬、2回目は6月上旬の受験となり、間の期間にファイナル模試が挟まれている構成になります。
直前期前の本試験レベルの模試なので、自分の実力がどれくらいなのか認識することができ、場合によってはまだ盛り返せる時間はあるので、気づく機会を得られるという意味で受験するのも良いかと思います。

全国スーパー公開模擬試験については、直前期前の本試験を想定した問題になります。
恐らく、LECの司法書士模試では1番受験生の数が多いかと思われますので、より正確な自身の実力が分かります。
比較的簡単な内容もあれば、細かな知識を要求される箇所もあるため、最低限抑えておかなければならない知識が定着されているか最終確認をしつつも、余裕があればプラスアルファの知識を得られる内容となっていたかと思います。
他にLECの模試を受けていなくても、これだけは受験した方が良いかなと思います。

LEC2021の答練について

精撰答練実力養成編は全6回を通して試験範囲全体に一通り触れる内容になっていたかと思います。
本試験よりも少し低いレベルかなと感じましたが、重要なところは深くまで抑えられているので、繰り返し復習することによって大分基礎力は付くと思います。

精撰答練ファイナル編は全8回の構成になっていて、実力養成よりも少し難易度が上がり、本試験レベルに近くなっています。
問題もかなり手応えがあるので、繰り返し復習することによって、かなり合格レベルに近づけるかと思います。

メンタル面について

書士ろぐ

メンタル面はどうでしたか?
専業だとメンタル面で結構苦労すると思うんですが。

答練や模試等で大きな間違いをしたり、まったく知らない知識が出てきて理解が追い付かなかった時は、何度もイライラしたり、絶対に受かるわけないと挫折しそうになりました。
特に受験生1年目の不動産登記法から会社法に移るタイミングでは、復習が十分にできていない中で新たに意味不明な分野が始まってしまったことにより、精神的にかなり辛かったのを覚えています。

ゆたさん

そんな時は、私は「どうせ他の受験生も同様に参ってるに違いない」と思うようにしてました。

自分だけが出来損ないであると考えてしまうとネガティブ思考が加速してしまいますし、実際同じ箇所でないにしろ、大半の受験生は同じようにメンタルが病む時期はあると思います。

そんな時こそ、他受験生がうじうじしてる間にも自分は辛い中でも頑張って差をつけてやろうという考えで勉強に取り組むようにしてました。
恐らく、年1回の600人限定椅子取りゲームを制するには必要な思考なんじゃないかと思ってます。

気分転換としては、週に1日ほど半日勉強しない日を設けたり、試験2ヶ月前でも実家に帰ってゲームをしたりしてました。
休み無しで勉強できる稀な方もいらっしゃるようですが、難しい試験ですし内容も重いので、定期的に自分を休める時間は大切だと思います。時々、ほぼ毎日15時間勉強しているという方を見かけますが、単純に受かるだけならそんなにする必要はないかと思います。

最後に

2021年の午後択一難化に伴い、午前は良くできていたけれど、午後択一の足切りに泣かされたという方は多くいらっしゃるかと思われます。

実際のところ、私も本試験後の午後択一の手応えは無く、体感として22問くらいしか正解してないかも?という印象でした。というのも、択一肢の半分以上は全く分からなかったからです。
とはいえ、蓋を開けてみれば28問正解という状況であり、択一点のみで逃げ切り点は確保できていました。

ゆたさん

なぜ多くの肢が分からない中で正解数を確保できていたかと振り返ってみましたが、日頃から模試・答練を解く際に軸足を基準にして最低限わかる箇所から解く・自分の中で確実に分かる基礎的な知識が非常に大事という恩師である海野講師の教えを大切にしていたことが一番の要因であると思っています。

恐らく、パッと見て、まったく知らない肢が沢山あったら一瞬混乱してしまうことがあるでしょうが、日頃から軸足を導き出す目や感覚を養っておけば、そこまで自身のペースを乱すことなく淡々と問題を処理できると思いますし、確実な知識を有することによって、見たことない問題であっても、知っている知識から派生させて同じ理論にて回答を導き出せることもあります。

なので、午後択一に悩まされている方は、自身の解き方を見つめ直し、場合によってはやり方を変えてみるのも良いかもしれません。

私の1回目の受験では、ベテラン勢と比べて知識が不足しているからこそ、広く浅く知識を得る必要があると考え、大分睡眠時間を削りながら体を酷使し勉強をしていましたが、結果として知識の定着ができておらず、基礎もところどころ抜けてしまっていたので、初学者の方はほどほどに頑張りながらも直前期は基礎の定着に重点を置かれることをおすすめします。

書士ろぐ

ゆたさんありがとうございました。

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