摂津国の有馬温泉めぐり④ ~湯泉神社~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

温泉寺(おんせんじ)
前から階段をのぼると

湯泉(とうせん)神社
があります。

 



有馬温泉を
発見したという

大己貴命(おほなむち)
少彦名命(すくなひこな)

を祀るといいます。

 

日本各地の温泉地で

祀られることから

 

温泉の神としての

信仰もあるようです。

 

神話の時代に

国作りをしたかた

といわれていますが、

 

もしかすると、ことのき

温泉に入って身体を癒す

「湯治」をひろめた

のかもしれませんね。

 



また、鎌倉時代の僧・
仁西(じんざい)によって
熊野(くまの)信仰がひろまると

熊野久須美命(くまのくすひ)


も祀られたようです。

 



大己貴命

少彦名命

熊野久須美命
をあわせて、
 

有馬温泉鎮護三神
ともいうようです。

 

ですから、

湯泉神社は有馬温泉の

氏神でもあるようですね。



ホツマツタヱによれば、

クマノクスヒは
天照大神の御子であり

天照大神の母・
イサナミの祭祀をおこなった
といいます。

イサナミの亡くなった地も
三重県の有馬(ありま)
だといいますから、

おなじ地名というのも

ゆかりがあるのでしょうか?

 



また、
湯泉神社が鎮座するのは

六甲山頂の北にある

標高462メートルほどの


愛宕山(あたごやま)の
中腹だといいます。



京都の愛宕山にある
愛宕神社を勧請した社が

かつて、
山頂にあったことから
愛宕山というようですね。

それまでは、
塩原山(しおのはらやま)
といわれていたようです。



京都・愛宕山は、

有馬温泉の
鬼門(北東)にあたり

天気がよければ、
有馬の愛宕山から
京都の愛宕山が

みえるそうです。

 



京都・愛宕神社では
イサナミやカグツチ

祀られているようですが、

カグツチは
イサナミの死のきっかけ
になったかたですから、

ここでもまた
兵庫の有馬と
三重の有馬が

イサナミとカグツチ
つながるのかもしれません。




有馬温泉の愛宕山は、

2000万年の火山
おわん型をしているだけでなく

周囲から
金泉が湧くこともあって

有馬温泉地の
神奈備山でもあったのでしょう。



愛宕山には天狗岩という
磐座まであるといいますが、

今回は時間もなく
訪ねることができませんでした。

 



湯泉神社の創建は、

 

神代の
大己貴命・少彦名命による
といいます。

 



3羽の傷ついたカラスが

赤い水で傷を癒しているのをみて
温泉を発見したという伝承から

拝殿の鴨居にも

3羽のカラスの彫像がある
といいます。

 

とはいえ、

カラスの伝承もおそらく


熊野信仰のカラスによって

持ち込まれたものでしょう。

 



社伝によると、第10代・
崇神(すじん)天皇の世には
存在したともいうようです。

 



日本書紀にのこる、第34代・

舒明(じょめい)天皇も
参拝したといわれることから

飛鳥時代以前には、
すでに存在したとされるようです。

 


また、
平安時代初期にまとめられた

延喜式神名帳

(えんぎしきじんみょうちょう)


では大社とされることから
格式高い神社だったようです。

ただ、延喜式には
湯泉(ゆの)神社と

記載されるようですね。



境内にはほかにも
さまざまな社がありました。

天津神社には

伊勢内宮(いせ ないくう)
天照大神

春日(かすが)大社
春日大神

八幡(はちまん)宮
八幡大神

を祀るといいます。

 



國津神社には

伊勢外宮(いせ げくう)
豊受大神

水天宮(すいてんぐう)
安徳(あんとく)天皇

熊野信仰
熊野十二神

を祀るようですね。



ほかに、
金刀比羅(ことひら)神社では

金刀比羅宮の
大物主命(おおものぬし)

稲荷神
稲倉魂命(うかのみたま)

愛宕神社の
阿遇突知命(かぐつち)

を祀るようです。

 



胸形(むなかた)神社では

宗像(むなかた)大社の

市杵島姫命(いちきしまひめ)
多岐津姫命(たぎつひめ)
多紀理比賣命(たきりひめ)

を祀るようですね。

多紀理比賣命は
大己貴命の正妻でもあります。

 



吉高神社は

謎の神社さんです。

六甲山の山頂ちかくにも
吉高神社が祀られている

といいますが、よくわかりません!

 

気になりますね。

 



子安堂では、
陽物や陰物の彫像が
祀られているようです。

湯泉神社は、
子授けの神として

とても御利益があるらしく

「玉鉾(たまほこ)さま」
「阿福(おふく)さま」
 

という子授けのお守りは
全国から求められるといいます。

平安時代の風習が
いまにつづくのだそうです。

 



ちなみに、

有馬天(ありまてん)神社
湯泉神社の別宮であり

水天(すいてん)神社
湯泉神社の摂社だといいます。

 

 

湯泉神社
有馬天神社
水天神社

をまわることを
三社巡りというようですね爆  笑キラキラ

 

ほかに、
大黒天の像もありますが

大己貴=大国主=大黒天
として奉納されたようです。

 

階段の途中には

妙見(みょうけん)堂がありましたが、

 

そちらは

妙見信仰によるようです。

 

六甲山といえば、

六甲修験道の北斗七星

がありますから、

 

妙見信仰も

豊かだったことでしょうし

星もよく見えたことでしょう。

 

境内からは、

さらに山道がのびていて

 

天狗岩や愛宕山頂へと

つづくようです。




明治時代の
神仏分離まで

湯泉神社は
温泉寺の境内にあった
といいますが

 

さてさて
どのあたりだったのでしょう?

 

 

この中腹の平地は

社伝造営のため

整えられたのでしょうか?

 

 

歴史ふかい温泉地には

ほかにもなにか

秘密が隠されていそうですね。

 

有馬の地はまたいずれ、

訪ねてみなくてはなりません!

 

 

摂津国の有馬温泉めぐり ~終~

 

 

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☆有馬温泉めぐり全記事リスト☆
摂津国の有馬温泉めぐり① ~有間~
摂津国の有馬温泉めぐり② ~有馬天神社~
摂津国の有馬温泉めぐり③ ~水天神社~

摂津国の有馬温泉めぐり④ ~湯泉神社~