マルタはイタリアの足元にありながら、イギリスを宗主国に持つため、両国の文化が溶け合った特別な国だ。しかもその基になっているのは古代文明。
3つの島からなる小さな国だが、イタリアファン、イギリス好き、遺跡マニア、歴女、世界遺産フリークなど様々な人種にとって魅力的。
2日目はHop on Hop off Busの北部ルートを使って、そんな魅力の一部である
古都イムディーナへ行く。
約30分おきに運行しているし、乗り降り自由のこのタイプの観光バスは、予定を大雑把にしか決めず、気分で行動する私のようなツーリストにはとっても便利。
どの都市を旅するときも、まずこういった観光ルートを巡るバスに乗ったまま1周して、だいたいの地図を頭に入れてから行きたい場所を決めるのがワタシ流。
バス・マニアにとっても、楽しい時間になるね(^_-)-☆
昨日フロントのクリス君が予約してくれたオープンバスに乗るため、慌ただしく朝食を済ませて外へ。予想通り予定の9:05には来ずに、寒風吹き荒ぶなか、15分待つ。
とはいえ、急ぐ旅ではないし、景色はどこを見ても素晴らしいので、おおらかな地中海流でいこうと車窓を楽しむ旅へ、いざ出発。
すごい、マルタ都会だ😯😯😯
高速道路のような立体道路がたくさん走っている。
マルタ島、ゴゾ島、コミノ島の総面積は316平方kmと東京23区の半分ほどしかないので、本土のマルタ島でさえ簡単に周れてしまうのに、これは予想外の都会。
そうだよね、マルタって宗主国がイギリスとはいえ、独立国だもんねー。
イラクのフセイン大統領の息子が住んでいたこともあったり、マルタは実はヨーロッパ有数のリゾート大国でもある。
首都ヴァレッタへ通ずる道は、環七ばりに渋滞していた…。
2階席がオープンになった観光用のバスから眺めるマルタは、意外にも緑が多く、イギリスのワイト島を思い出させた。遥か遠くに海が見える場所が多く、国と言えども本当に小さな島なのだと実感する。
古都イムディーナを歩こう!
イムディーナは、ヴァレッタが築かれる前はマルタの首都だった。
当時は貴族をはじめとして人口も多く栄えていたが、首都の移動に伴い人が少なくなったこの町は ‘静寂の町’ と呼ばれるようになった。
中世の趣を色濃く残す古都イムディーナは、一歩路地には入ればひっそりと静まりかえり、まさに ‘静寂’ が広がっている。
とても小さい街なので、城門をくぐってから5分もせずに呆気なく街の突端にあるバスティヨン広場へ出てしまう。それでも、メインストリートに沿って土産物屋やレストランなどが並び、街歩きが楽しい。
建物はどれも石造りの時代物で、映画の世界に迷い込んだように感じる。
小さな街をあっちこっち歩いたけど、まったく猫に会えないのが悲しい…
マルタは猫の島なのに、何故なんだ〜😭
左:カーマライト教会の美しい天井。
イムディーナは、イタリアのサンジミニャーノやシエナのような丘の上の街のミニチュア版といった雰囲気で、同じく小高い丘の上にあるので、ヴァレッタの方まで小さな島全体を見渡せる。
イムディーナの細い路地を入っていくと、石壁が迫りくる感じがして、剣をガチャガチャいわせた騎士が向こうから走ってくるような幻想が浮かぶ。
1495年に騎士団長リスル・アダムが建てた、ノルマン・ハウスと呼ばれるファルツォン邸(右写真)は、貴族の暮らしを伝える博物館として公開されている。
冬でも花の咲き乱れる中庭はとりわけ心安らぐ場所だった。ハシゴ付きの壁一面の本棚がある書斎は羨ましい、の一言。
当時のマルタ島の貴族がどんな暮らしをしていたのかを、つぶさに見られる興味深い博物館だ。
イムディーナを囲むように広がる原野を眺めながらの至福のカフェタイム。
風が強くて寒かったけど、幸せだった〜(*^^*)
マルチーズ(マルタ人)オススメのチョコレートケーキ(下左写真)は、大きすぎて少し残す…うう
メインゲートを出ると、イムディーナのすぐ隣にはラバトと呼ばれる町がある。
活気あふれる庶民的な生活がうかがえるこの町の地下には巨大な地下墳墓(カタコンベ)が広がっていて、聖パウロと聖アガタのカタコンベは見学が可能だという。
古都イムディーナとは対照的な街が面白そうで行ってみたかったが、午後1時半頃ゲートを出るとちょうどバスが来たので、ラバトは諦めて再び車中の人となる。
混んでいて1階席に座れず、吹きっさらしの2階で震えながらも、ため息ものの眺望に釘付け。
マルタ本島北部をバスで車窓観光した後3時頃一度ホテルに戻り、ウィンブレとジーンスに着替え、再び外出。
日差しがあると暖かいのだが、そうでないと内陸でも海風が半端なく吹き込むため冷たいので、イムディーナでは震えていたのだ。オープン・バスでの観光は、上着必須です☝️
ホテル前で再びやってきたオープンバスをキャッチして、スピノラ湾で降りる。
そこから、時に海岸ウォーク、時に街なかで迷いつつ、セント・ジュリアンを楽しみながら歩いてホテルへ戻った。
そうして戻ったホテルの部屋では、とんでもない事件が私を待ち受けていた…
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