第165話 『逆転のセルフィロスト』

 
集光怪獣 サイラン 
昆虫鳥獣 ユーラカドン 
岩石雷雨怪獣 クルナグス 

     

もし、ウルトラセブンの最終回のあと、
TVでゾフィが始まっていたら?の妄想ストーリーの第165話。

 

日本での事件を片付けた、極東支部USTに、

南米からの支援要請が、舞い込みます。

 
【UST=防衛チーム】
 
ユルガ(隊長)
ゴウリ
ナワテ
ユリコ
ヒデコ
クロス
 
【IDM=地球防衛機構】
 

(Bチーム=情報技術班)
シズカ(班長)
ユウキ
ドノバ
アカイ
リオ
ユウ
 
カジ(UST参謀)
 
マキノハラ(科学センター・所長)
 
【その他・ゲスト】
 
ミラグロス・パラシオス(ペルーIDM連絡員)

 

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【山野】
 

戦っている、集光怪獣サイランと、
ゾフィ、≪アーク1号≫。


 


 

辺りが、夜のように暗くなり、
光りの束を発射して攻撃する、サイランですが、
バリアを張って、踏みとどまるゾフィ。
 
やがて、ゾフィのM87光線が命中すると、
サイランが、爆発します。
 


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【街外れ】

 
戦っている、昆虫鳥獣ユーラカドンと、
ジャイロダッシュ≪エスコルビーダー≫、
装甲戦闘車≪ドナ・グランザー≫、
≪ケニー・グランザー≫。


 
飛んで逃げようとする、ユーラカドンに対し、
ドッキングアウトした≪エスコルビーダー≫の、
≪フロンダッシュ≫が、攻撃をかけると、
バランスを失い、地上に落ちるユーラカドン。
 
そこに接近した≪ドナ・グランザー≫、
≪ケニー・グランザー≫が、集中攻撃を浴びせて倒します。
 


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【UST作戦室】
 
戻って来るゴウリ、ナワテ、ユリコ、ヒデコを、
ユルガ隊長と、クロスが迎えます。
 
ゴウリ
「終わりました。
 怪獣は無事、撃退です。
 
 でも、
 後から出てって、2人だけなのに、
 そっちの方が、早いなんて。
 さすがですね。」
 
ユルガ
「途中で、ゾフィが現れてね。
 そのおかげだよ。
 
 いや、ご苦労だった。」
 
入って来る、カジ参謀。
 
カジ
「連戦ですまんが、出張だ。」
 
ユルガ
「出張?」
 
カジ
「相互支援協定で、一件引き受ける事になった。
 
 ペルーだ。」
 
ユリコ
「ペルーって…
 
 ≪アーク3号≫かしら?」
 
ヒデコ
「じゃあ、
 急いで搭載機、入れ替えないと。」
 
ゴウリ
「アメリカに寄るか、洋上補給ですよね?
 
 失礼ですが、ペルーの海上戦力って、
 アテに、なるんですか?」
 
ナワテ
「いやあ…
 
 確か、旗艦が巡洋艦で、
 2、3戦隊分程度だったと、思いますけど。
 
 補給艦関連は、どうなんだろう?」
 
カジ
「それは、米軍がやってくれる。」
 
ユルガ
「じゃあ、ハワイ沖で補給ですね。」
 
急に慌ただしくなる、作戦室。
 

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【B班作戦室】
 
シズカ
「ユウキ。」
 
ユウキ
「はい。」
 
シズカ
「アカイ。」
 
アカイ
「はい。」
 
シズカ
「2人は、USTと一緒に、
 ペルーへ、飛んでくれ。」
 
アカイ
「俺… ですか?」
 
シズカ
「向こうで、重機に何かあったら、
 運転出来るのも、直せるのも、
 お前だけだ。」
 
アカイ
「はあ…。」
 
リオ
「いいなあ。
 おっちゃん。」
 
アカイ
「物見遊山に行くんじゃ、ねぇんだぞ。」
 

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【極東基地 地下格納庫】
 
艦載機、車両類が積み込まれると、ハッチが閉まり。
アームが外れ、ゲートが開いて行きます。
 
地下格納庫内の通路を、移動していく≪アーク3号≫。
 

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【多良岬の岩棚、三迫の入江】
 
岩棚が開いて、発進リフトがセットされ、
灯台に続く防波堤がスライドして、滑走路が現れます。
 
灯台がそのまま下がって、赤い光が青になると、
エンジンを点火して、飛び立ってゆく≪アーク3号≫。
 

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【科学センター】
 
オザワ(第7研究室長・科学センター)
「UST、ペルー出張ですって?
 セルフィロストの、石の予言でしょ?
 
 うちにも声かけて、くれれば良いのに。」
 
マキノハラ
「学術研究に行くんじゃ、ないんだよ。」
 

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【ペルー北西部 ピウラ空軍基地】
 
≪アーク3号≫に駆け寄る女性。
 
ミラグロス
「ペルーIDM連絡員の、
 ミラグロス・パラシオスです。
 
 ここからは私がご一緒し、通訳とご案内をします。」
 
ユルガ
「極東IDM、USTのユルガです。
 よろしくお願いします。」
 
ミラグロス
「こちらこそ、ミスター・ユルガ。
 
 目的地は、ここから東、
 一度、エクアドル領空を越えた、奥です。」
 

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ミラグロスの話は、以下のような物でした。
 
中都市レプアケレナから、さらに奥に行った、
アリピチャ、ヌエロチャバの先に、
ペスナバル湖と言う、湖があります。
 
交通の便が悪いため、知る人ぞ知る的な場所ですが、
黒い塔のような、高い岩がいくつも突き出ている、
赤い湖として、地元では知られていました。
 
また、この地域では、
「セルフィロストの岩の予言」と言う物が、
伝えられ、信じられていました。
 
赤い水が 青くなる時 
黒い塔は蘇り 鉄は黄金に変わる
その後 雷が塔を撃つ時 
全ては終わり 元に帰る
その時 この予言も完結する
 
ゴウリ
「まるで判じ物ですね。」
 
ナワテ
「でもぉ…
 
 この赤い水ってのは、ひょっとして、
 その赤い湖の事なんじゃ、ないですか?」
 
ミラグロス
「はい。そうなんです。
 
 この予言の解釈は、いくつもありますが、
 最初の赤い水は、ペスナバル湖の事だろう。
 と、言うのは、
 ほぼ定説になっています。
 
 ここまでなら、昔の不思議な予言や言い伝え。
 で、済むのですが、
 問題はここからで…
 
 最近になって、その謎を解いたと称する、
 団体が現れました。
 それが、セミノ・デ・プロスペディダと名乗る、
 過激派集団なんです。」
 
ナワテ
「セ、セミ…!?」
 
ミラグロス
「はい。
 
 彼らはこれまでにも、いくどか事件を起こしては、
 犯行声明を、現しています。
 それを考えると、冗談や悪戯ではすみません。
 
 最近になって、ペスナバル湖の底で、
 これまでは無かった、鉄の廃棄物が、
 いくつも転がっているのが、発見されています。
 
 また、
 セルフィロストの、遺産と言われていた、
 白銅銀の歯車の柩が、博物館から強奪されました。」
 
クロス
「なるほど。
 そいつらが、何かをやろうと、
 動いているのは、間違いないわけなんだ。」
 
ミラグロス
「そうです。
 
 ただ、これだけでは、まだ、
 怪しげで、ただならぬ不安はあっても、
 実害は、棺の盗難だけで、
 鉄の不法投棄なども、犯人はわかりません。
 
 そして今ペルーUSTは、別事件を抱えており、
 それを投げ出して大っぴらには、動きにくいです。
 
 その点、他国のUSTなら、
 相互支援協力と言う事で、介入していただきやすいし、
 特に極東さんは、この手の怪事件は、
 何度も、解決されていると聞きます。」
 
ユリコ
「それで我々に、白羽の矢が立ったのね。」
 

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【ペスナバル湖 湖畔】
 
が、≪アーク3号≫が、湖についた時、
そこで見た物は、すでに真っ青になった、
ペスナバル湖の光景でした。
 
ミラグロス
「これは…!?」
 
駐留・監視していた警察官に、話を聞くミラグロス。
 
警察官A
「我々にも、わかりません。

 気がついた時には、徐々に池の水が変色し、
 すぐに池全体が、青く染まってしまったんです。」
 
池のほとりで、水を眺めるナワテ。
 
ナワテ
「こりゃあ…
 
 何かの化学変化を、させられた感じだが、
 持って来た検査機器だけで、わかるかなあ。」
 
ユウキ
「とにかく、出来る限り分析してみます。」
 
ナワテ
「頼みます。」
 
ゴウリ
「それにしても、
 狙われているのは、わかっていたでしょうに、
 まんまと、出し抜かれるなんて。」
 
警察官A
「そうは、言われても…
 
 湖の全てを24時間、くまなく見張るなんて無理ですよ。」
 
警察官B
「見ての通り、ここの駐留は、
 警察官4名と、地元村民の有志が2~3人。
 
 それで人数は、精一杯です。
 
 隙を見て、近づこうと思えば、
 湖には、行き放題でしょうが、
 止めるすべがないのが、実情です。」
 
ナワテ
「対人センサー… と言っても、
 湖周辺全部をカバーは、とても無理だなあ。
 
 隊長、こりゃ思ったより、
 厄介な仕事かも、しれませんね。」
 
ユルガ
「やむを得ん。
 遠征は、いつもそうだよ。
 
 ある物で間に合わせるより、仕方ない。」
 
クロス
「まだまだ、わからない事だらけですから。
 調査のしがいが、あると思いましょう。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
そして、翌日朝、
湖底の鉄塊が、黄金に変わっているのを目撃します。
 
ミラグロス
「まさか、これは…?」
 
ユリコ
「この湖… 青い水が、
 鉄を黄金に変える、作用があるの?」
 
ナワテ
「いや、まさか、そんな。
 
 賢者の石じゃ、あるまいし。」
 
ヒデコ
「でも、見た限りの事実を、
 素直に取るなら、そうとしか…、?」
 
ゴウリ
「じゃあ、我々も、
 湖に鉄くずを、投げ入れとけば、
 黄金をいくらでも、手に入れられると言う事か?」
 
ユルガ
「そんな事が事実なら、パニックになるぞ。」
 
その場の全員で、この事実は他言無用を確認し、
改めて調査を、続ける事になります。
 
ユルガ隊長、ゴウリ、ユリコ、クロスに、
ミラグロスが、主に外で情報収集をし、
ナワテ、ヒデコ、ユウキ、アカイが、
≪3号≫に残って、その情報の整理・分析に当たります。
 
やがて、黒い塔のような岩の一つに、
白銅銀の歯車の柩が、埋め込まれているのを発見します。
 
また、湖の水を分析すると、
確かに何か、変質している事はわかる物の、
分析不可能な成分が、検出され、
鉄を黄金化するメカニズムは、不明でした。
 
ミラグロス
「セミノ・デ・プロスペディダは、我々の目を盗み、
 湖に侵入、岩塔に棺を組み込んだのでしょう。
 
 おそらくそれが、鉄の黄金化、
 予言詩の謎解きの、答えとわかって。」
 
ユルガ
「しかし…
 
 湖の底で、鉄を黄金に変えたところで、
 それだけでは、どうにもなるまい。」
 
クロス
「回収に… 来ますね。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
この予想は当たり、その日の夜、
武装したゲリラ集団が、湖に襲来しました。
 
極東USTを始め、警官隊が警戒していましたが、
セミノ・デ・プロスペディダは、一部の黄金を奪うと、
すぐに、逃走してしまいました。
 
セミノ・デ・プロスペディダは、想像以上に、
地の利も得て、戦い慣れており、
少数精鋭で、一部の黄金だけを奪うと、
無理をせずに、逃げてしまったのです。
 
ユルガ
「やられたな。」
 
ナワテ
「大半の黄金は、守れましたが…」

ゴウリ
「いや、ありゃあ、最初から、
 全部奪う気なんか、無かったていだぜ。」
 
ユリコ
「また来るんじゃ、ないですか?」
 
クロス
「ぼくも、そう思います。
 今回はこちらの、偵察半分。
 
 黄金もまずは、サンプル程度に現物を、
 確認したかったんじゃ、ないでしょうか?」
  
ミラグロス
「頼めるだけの応援を、頼んでみます。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【≪アーク3号≫内 仮設ラボ】
 
アカイ
「柩が関係してる事は、間違いないはずだが、
 メカニズムが、見えて来ないな…。
 
 化学変化的な物じゃ、ないのかな?」
 
ユウキ
「そんなはずは…
 
 いや、そう言う思い込みは、危険だな。」
 
ヒデコ
「それじゃ、柩の組み込まれた岩山以外は、
 関係無いって事ですかね?
 
 ダミー?」
 
ユウキ
「論理的には、その可能性が高いが、
 確証が無いのが、もどかしいな。」
 
アカイ
「セミノ・デ・プロスペディダに、
 聞くわけにも、いかんしな。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
次の夜、再び、
セミノ・デ・プロスペディダの、
武装ゲリラは、湖にやって来ます。
 
今度は前夜より、ずっと大がかり大人数で、
湖に守備戦力がいて、戦闘になる事を承知の上で、
勝てると踏んでの、襲撃のようでした。
 
が、こんどはUSTも、少し要領を得、
反撃をした事で、激しい戦闘になります。
 
その中で、予想外だったのは、
一番大きな、黒塔岩が崩れると、
怪獣が、現れたのです。

 


 
怪獣は、どちらに味方するでもなく暴れ、
結局、セミノ・デ・プロスペディダの武装ゲリラは、
大半の黄金を、回収すると、
再び、鉄塊を湖に投げ込んで、去ってしまいました。
 
一方、
せめて怪獣だけでもと、追撃するUSTでしたが、
少し行ったところで、地中に潜られ、
見失ってしまいました。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
ユルガ
「申し訳ない。
 
 予想外が、あったとは言え、
 今回は完全に、我々の負け戦だ。」
 
ミラグロス
「それでも…
 
 皆さんがいなかったら、それ以上に、
 どうなっていたか、わかりません。」
 
クロス
「とにかく、今後を考えましょう。
 
 あの様子じゃ、ゲリラだって、
 どうせまた、来るでしょう。」
 
ナワテ
「むしろ、かえって、
 味をしめられたんじゃ、ないですか?
 
 ここの連中なら、何とでもなる的に。」
 
ゴウリ
「人間相手じゃ、こっちは実弾や、
 重火器は使えんと、見透かされてんだよ。
 
 チクショー、腹立つな。」
 

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