優しいお母さん

母

私はよそのお母さまからたまに
「穏やか」「やさしい」
「子供に怒った事ある?」
などと言われます。

夫には先日
「優しいお母さんで子供たちが羨ましい」
と言われました。

そう、私は優しいお母さんなのです。
(え、自分で言う?)

自覚してるんです。
頑張って一生懸命やさしくしています。
目標は「黄色い帽子のおじさん」
黄色い帽子のおじさん
(子育て経験者ならご存知でしょう)

私はもともと怒りがすぐに湧かないタイプで、怒っても伝わりにくいようです。
ですが何を隠そう、上の子が幼稚園に入るまで普通にイライラして怒って、厳しくしつけ(のつもり)していました。

上の子は、5年間の不妊治療を経て授かった大切な子供でした。
ちゃんとした人間に育てるため、色々な育児書を読み、ネットを検索し、失敗しないようにと思っていました。

「赤ちゃん言葉を使うのは良くない」
「子供扱いをせず1人の人間として扱う」
という事を大事にしていたと思います。

上の子は成長が早く、同年齢の子と比べると少し出来ることが多く、物分かりが良く、大人と話すのが好きで、話す内容も大人びていたので、成長が早いのをいい事に、私は大人を相手にするように接していたと思います。

駄々をこねて泣いたりわめいたりしたら話してわかってもらおうと思い、わかってもらえなければ怒ってあきれてイライラして…

ああ、可哀想、上の子。

可哀想といえばもう一つ。

いけない事をしたら、時には叩いてわからせなければとも思っていて、
(本やネットで調べすぎて育児方針がブレブレ)
イタズラをしたら叩いて叱ったりしていました。

叩くのを一切やめたのは、恥ずかしいきっかけがあります。

ある時、何をしたか忘れてしまったくらい些細な事で、上の子のコメカミの辺りを手のひらで叩きました。
すると私の手の関節に激痛が走り、みるみる青く腫れてしまいました。

これは骨折だと思い、外科にいきました。
お医者さんに「どうしてこうなりましたか」と聞かれ、正直に「子供を叩いて…」と言いました。

子供も一緒に連れていたので、お医者さんは無事な子供を確認してそれ以上は追求しませんでした。

結局骨折はしていませんでしたが、罪悪感と恥ずかしさが極まりました。
そして何より、叩いたからって子供は泣くだけで、また同じことをするし、いい事なんか一つも無かったのです。
「もう二度と子供を叩かないぞ!」
と心に決めたのでした…。

あ、話が少しズレました。

「子供に優しくしよう!」
と思ったきっかけをお話ししましょう。

それは、上の子がいよいよ幼稚園に通うようになった時でした。
幼稚園に行くなら、オムツをやめて自分でトイレに行かなきゃいけない、自分で身の回りの事をできなきゃ、困った事があったら先生に言わなきゃ、あれも、これも、あー、しっかりさせなきゃ、一人前の人間にしなければ!
などと思って、子供が子供らしい失敗をするとガッカリしたり、イライラしたりしておりました。

しかし、いざ幼稚園に行ったら
なんという事でしょう。

先生は子供たちを男女区別なく
「○○ちゃーん」と呼び、小さな子に語りかけるようにゆっくり丁寧に語りかけています。
(当たり前)

うまくできない事があっても叱ったり急かしたりせず、優しく笑顔で対応してくれています。

私は、あれ?と思いました。

こんな子供扱いしていいの?

と、今まで肩に入りまくっていたチカラがストンと抜けました。
目から鱗も落ちました。
悪霊も退散しました。

そして
「私が子供だったらこんな風に対応してほしい」と子供を羨ましく思い、
慕われる先生も羨ましく思いました。

よく考えたら、子供はその時、生まれてきてまだ3年とちょっと。
大人のようにしっかりするにはまだまだ早すぎたのです。

あくる日からすぐに手のひらを返すように優しくは出来なかったのですが、ゆっくりゆっくり、優しいお母さんになろうと努力したのでした。

「いま私は幼稚園の先生のように優しいだろうか?」
と今でも自分に問いかけています。
(上の子、いま中1だけど・・・)

あと、「これそんな怒る事か?」
「怒らずに説明できないか?」
ともよく自問しています。

下の子が幼稚園に入った時は、先生があまり優しくなかったんですが、
このお話はまた別の機会に・・・

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