2020年06月04日
「キネマの神様」 原田マハ
また、原田マハに戻ってきてしまった。
どの本をとってもハズレがないのだ。
原田マハの本をどれだけ読んだか母と競い合っている。
この本は母から「キネマの神様もう読んだ?」とすすめられた本だ。
読もう読もうと思っていたが母に先を越され、ショック(笑)
読みたい本がありすぎて追いつかない〜。
〇あらすじ〇
麻雀、パチンコ、ギャンブル好きなダメ親父を持つ娘が主人公。
唯一まともな親父の趣味「映画」で更生させることにしたが娘も映画の世界に巻き込まれていく。
〇感想〇
レビューを見たときからこの本は泣けると知っていて、この本はいいと言われていて話の展開もわかっていたのにやっぱり喉の奥が熱くなって、涙腺は緩み、うるうるしてしまった。
うーこはその時話題の映画しか見ないほうだが、大学時代アメリカへ留学した際、古いアメリカ映画をみせてもらった。そのあとアメリカ人と討論するという地獄の授業だったが…(泣)
ある時の授業で「アメリカンドリーム」という言葉がキーワードだった。
この本のダメ親父と謎のアメリカ人と映画評論バトルのなかでも「アメリカンドリーム」が出てきた。
アメリカンドリームとは自らの努力で成功をつかむという考えのようだ。
なかなか日本人のうーこにはこの言葉の真髄が理解ができない。言葉にするのは難しいけれど、日本人でいうとわびさびとか武士の心とかそういう日本独自の精神の話と同じなんじゃないかなぁと思った。
ちょっと難しく考えてしまったけれども、
そんな価値観の違う謎アメリカ人とダメ親父は最後親友になるのだ。ここで泣けた。
また、最後の片桐はいりのあとがきが映画の良さをさらに膨らませてくれている。
黄金バットやもぎり嬢など私の世代ではわからない言葉が40代、50代には響いているんだろうなと思った。こういうアクセントが原田マハの良さだと思う。
うーこ、黄金バット最近知ったんだ(笑)
上野の下町風俗資料館でプロの紙芝居屋さん三橋トラさんが紙芝居で黄金バットをやっていたのです。
声色の豊富さに夢中になってしまいました。
ぜひ、コロナが収束したら行ってみてください。