みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和7年8月24日)まで、残り212日(30週と2日)です。
あなたが本試験までに勉強につぎ込められる最大時間は何時間ですか?
1日1日を大切に過ごしましょうね。
ただし、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
このブログでは、来年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、マインドセットやスキルセットに関する過去記事は、以下のまとめ記事からご覧ください。
これまでのマインドセット/スキルセット記事のまとめ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は、「確定保険料の納付先・還付・充当」を整理しました。
充当の対象になるものは何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「則第36条第2項の請求がない場合には、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、則第36条第1項の超過額又は法第20条第3項の差額を次の保険年度の概算保険料若しくは未納の労働保険料その他法の規定による徴収金又は未納の一般拠出金(石綿による健康被害の救済に関する法律第35条第1項の規定により労災保険適用事業主(同項の労災保険適用事業主をいう。)から徴収する一般拠出金をいう。以下同じ。)その他同法第38条第1項の規定により準用する法の規定による徴収金に充当するものとする。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「保険料の申告と納付」のうち「確定保険料」から、
「確定保険料の認定決定」(徴収法19条4~5項)、
「追徴金」(徴収法21条)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「確定保険料の認定決定」の過去問は5肢、
「追徴金」の過去問は7肢(類題含めて8肢)載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「確定保険料の認定決定」は「4個」の知識、
「追徴金」は「4個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「不動産業を継続して営んできた事業主が令和5年7月10日までに確定保険料申告書を提出しなかった場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官が労働保険料の額を決定し、これを当該事業主に通知するとともに労働保険徴収法第27条に基づく督促が行われる。」
(令和5年度問4A)
この問題、問われている知識は何でしょう?
論点2つありますよ。
では、シンキングタイム、スタート!
このブログでは、5W1Hの疑問形になるように考えることを推奨しています。
………、
「確定保険料の認定決定が行われるのは、どんな時か?」
「督促が行われるのは、どんな時か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識①
確定保険料の認定決定が行われるのは、
「①政府は、事業主が法第19条第1項又は第2項の申告書を提出しないとき、又はその申告書の記載に誤りがあると認めるときは、労働保険料の額を決定し、これを事業主に通知する。
②①の規定による通知を受けた事業主は、納付した労働保険料の額が同項の規定により政府の決定した労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは同項の規定により政府の決定した労働保険料を、その通知を受けた日から15日以内に納付しなければならない。ただし、厚生労働省令で定める要件に該当する場合は、この限りでない。」
ですね。
整理の視点①
今日のもおなじみの内容ですね。とはいえ、個々の論点知識がアヤシイと、途端に難しく感じてしまうところは、最近の問題の特徴が出ています。
まず①。これはこの間も出てきましたね。
法第19条第1項ってのは、継続事業(有期一括含む)の確定保険料の申告、
第2項ってのは、単独有期事業の確定保険料の申告の条文でした。
なので、提出期限を徒過しても、これらの申告書が提出されなかったり、期限内の提出であっても記載ミスがあったときには、確定保険料につき認定決定がされるんでした。
それぞれの申告書の提出期限なんて、寝てても言えますよね? では、どうぞ! テキストはすぐ見ない(ー_ー)!!
………、
「継続事業(有期一括含む)の事業が継続している場合:次の保険年度の6月1日を起算日として40日以内
継続事業(有期一括含む)の事業が終了した場合:保険関係が消滅した日が起算日で50日以内
単独有期事業が終了した場合:保険関係が消滅した日が起算日で50日以内」
でしたね。
保険関係の消滅日は、事業終了日の翌日ですから、この場合は保険関係消滅日当日起算なのはいいですよね?
なので、本問についてあてはめると、令和5年7月10日が、確定保険料の申告期限ってことになります。
したがって、本問では、期限内の申告を怠ったことから、確定保険料の認定決定が行われることになります。
じゃあ、認定決定された確定保険料の納期限はいつかというと、論点知識②にある通り、不足分や未納分を「その通知を受けた日から15日以内に納付しなければならない。」訳です。
どうしても「15日以内」という数字だけに目が奪われがちですが、合格者レベルの方であれば「通知を受けた日から15日以内」と数字周りのフレーズも含めて覚えます。
というのも、令和6年度問6Eでこんな問題があったからです。
「労働保険徴収法第21条の規定により追徴金を徴収しようとする場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、事業主が通知を受けた日から起算して30日を経過した日をその納期限と定め、納入告知書により、事業主に、当該追徴金の額、その算定の基礎となる事項及び納期限を通知しなければならない。」
追徴金の納期限という基本事項なんですが、これ単独で正誤判断するとなったら、コロッと引っ掛かる方って多いんじゃないかな(;´・ω・)?
さあ、どうでしょう? はい、考えた! テキストチラ見したって思い出したことにはならんですゾΣ(・ω・ノ)ノ!
………、
「通知を発する日から起算して30日を経過した日をその納期限と定め、」でないといけないので誤りですね。
ね? 数字ばっかりに目が行っていると、こ~~んな基本事項すら足をすくわれるんですよ。
理屈としては、追徴金や延滞金は、いつから納めなくてはならないかが分かるから、通知を発する日が起算日となっても問題にならないのに対して、認定決定は、それ行われてみないことには処分があったかどうかが分からないからです。
針の穴を通すような条文知識の正確さが求められているのが、最近の傾向です。
ボーっと眼球運動のような「テキスト読み込み」なんぞをしていても太刀打ちできんってことです。
合格者レベルの方であれば、数字周りの表現にも気を配り、全~~部、書き出してみて、事前にトラップ予想を立てていますよ。
本試験に持っていく論点知識②
督促が行われるのは、
「労働保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しない者があるときは、政府は、期限を指定して督促しなければならない。」
ですね。
整理の視点②
これも私たちがよく知る内容です。
要するに、納期限を過ぎても労働保険料等が納められていない場合に督促が行われるんだよってことです。
なので、それぞれの徴収金につき納期限はいつか?というのは試験対策上、正確に押さえる必要があります(実務上では尚更。)
では、本問で出てきた、認定決定された確定保険料の納期限はいつか?というと、論点知識①の②にある通り「その通知を受けた日から15日以内」ですから、本問に即せば、令和5年7月10日の時点では、納期限には達していません。
したがって、即督促となっている部分は誤りな訳です。
でね、今日の問題、本試験会場で解いた方の中には「なんじゃこりゃ(´゚д゚`)?」と感じた方も少なくないようで、正しいと判断された方もいるようです。
再現内容を伺うと、どうも、論点が2つあるという読み方・解き方になっておらず、一気に決着を付けようとして、ほぼ勢いだけ(要するに、何となく)で判断しているようなんです。
一瞬、分からない時ほど、分析的思考をするのが合格者レベルの方です。
まず、どんなときに確定保険料の認定決定がされるか? 督促とあるのだから、この問題での納期限はいつか?と順を追って考えれば、個々の論点知識は「常識レベル」のものばかりですから、間違うことはあり得ません。
基本事項の掛け合わせ問題って、知恵の輪を解くように、論点ごとに分けて処理を進めていかないと正しい判断に辿り着けないように作られています。
その分析的思考を訓練する素材として、過去問を使っていますか?
相も変わらず、〇×の答えだけ覚えていて、それが合っているかなんてことを続けている限りは、得点ではなく受験回数が増えるだけです。
このブログを活用しているあなたであれば、問いに正しく答えるための問題文の読み方についても自己研鑽を進めていますよね(^_-)-☆。
今日のまとめ
今日は、「確定保険料の認定決定」を整理しました。
また、基本事項の組み合わせ問題は、論点ごとにバラシて臨むべしということについてもお伝えしました。
下の方にあるコメントから一言、感想や実践して効果があったことなどをいただけると嬉しいです。
もちろん、記事そのものに関する質問及び要望もOKですが、その場合は、記載の訂正や読者さん全体の利益に適うと判断したものだけに限って対応します。
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「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
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