先日の昼間、自分の部屋で仕事をしていたら家のチャイムが鳴った。
インターホンを見に行くとそこには小学4年生くらいの男の子が立っていた。
子どもが一人で訪ねて来るような理由に思い当たる節がなかったが、一応インターホンに出てみた。
インターホン越しに話を聞くと、ボール遊びをしていたら2階の部屋のベランダにボールが行ってしまったとのことだった。
2階の部屋のチャイムを鳴らしても応答がなく、仕方なく別の部屋のチャイムを鳴らしていった結果、私の部屋でようやく応答があったと。
ひとまず少年を建物内に招き入れ、一緒に2階の部屋を訪ねてみることに。
しかしエントランスのチャイムで応答がなかったということはまず間違いなく仕事に行って家にいないんだろう。
玄関のチャイムを鳴らしてみても案の定応答はなかった。
平日日中は仕事に行っていないと思われるので、少年に土日にまた来れるか聞いてみると即答で「それは無理です」と。
土日は来れない理由については深く突っ込まなかった。
仕方ないので今日の夜にでも私が訪ねていって事情を説明してボールを回収しておくので、今度来たときに渡すということにした。
ボールは友達の物らしくすぐにでも回収したいとのことだったが家主がいない以上どうしようもない。
ついでに一つかねてから気になっていたことを逆に聞いてみた。
その気になっていたこととは、ときどき私が住んでいる建物の敷地内に子供たちが入り込んで遊んでいるようだということ。
大人ならば不法侵入という立派な犯罪なので、子供のうちにしっかり知っててもらわなければならない。
少年は「僕じゃないですけど、違うグループの子たちが遊んでいるのは知ってます。今、すぐ近くで遊んでるので言ってきます!」と言って駆けていった。
敷地内で遊んでいる子供たちのことはどうにかしたいと思っていたが、いずれにしてもいろんなな大人を巻き込んで回りくどいやり方になるだろうと思っていた。
しかしこんな形で直接当事者に話をもっていってもらえるとは思っていなかった。正に棚からぼた餅だ。
訪ねてきた少年は礼儀正しく素直な子だったし、敷地内で遊んでいた子供たちも悪気があったわけじゃないだろう。
私の子供の頃なんてもっとひどい遊び方をしていたこともある。それに比べればかわいいもんだ。
その日の夜、改めて2階の部屋に訪ねていくと家主は帰宅しており、事情を説明してボールを預からせてもらった。
後は少年が再び訪ねてくるまで私が保管しておけばいい。