岡山戦(J1 #6)から代表ウィークを挟んで中12日。
第45回多摩川クラシコは、アウェイ味の素スタジアムでの開催。
前日まで気温20度を超えていたが、一転して雨も降って寒くなった。
フル代表には、高井が参加した。
25日のサウジアラビア代表戦(埼玉スタジアム)で初先発、フル出場して中3日。
U-20代表スペイン遠征には、大関と土屋が参加。
24日のU-20アメリカ代表戦で2人ともフル出場して中4日。
さらに大関は、21日のU-20フランス代表戦でも83分間プレーしている。
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先発は、岡山戦から3人が変わる。
新たに大島、家長、山田新が先発する。
外れた河原、伊藤、エリソンはベンチに回る。
ベンチには、キャンプ中の負傷からジェジエウが復帰。
アイダルとU-20代表に派遣された大関が外れた。
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FC東京は、今季から松橋力蔵監督が就任。
ここまでのJ1リーグは2勝1分3敗、暫定12位となっている。
20日にルヴァンカップ奈良戦(YLC R128)に勝って、中8日の日程。
先発11人のうち、FC東京U-18出身が6人。
U-15深川出身の安斎颯馬(7)を含め、先発7人が下部組織出身。
ベンチにもU-18出身の3選手が入っている。
川崎側でもGK山口(U-18)、丸山(U-15/U-15深川)、三浦(U-15むさし)の3人が先発。
FC東京の育成部門の優秀さが良く分かるメンバーとなった。
川崎U-18出身の仲川輝人(39)、川崎U-15出身の高宇洋(8)が先発する。
2021-22年に川崎に在籍した塚川孝輝(35)は、ベンチスタート。
2024年の対戦は、川崎の2勝だった。
240330川崎3-0FC東京(J1 #5)
240811FC東京0-3川崎(J1 #26)
■1st half
FC東京は、変則的な3バック。
ボールを持つと、CB土肥幹太(32)が右サイドに張り出す。
残る木村誠二(47)と岡哲平(30)が2CBを組み、GK野澤大志ブランドン(41)も交えて組み立てる。
序盤、川崎のプレスを抜け出してチャンスを作った。
特に良かったのは、左シャドーの俵積田晃太(33)。
6分にミドル、7分に佐藤恵允(16)のスルーパスからループを放つが、GK山口が止める。
7分には、続けて安斎颯馬がミドルを狙った。
FC東京の攻勢を凌ぐと、川崎は少しづつ落ち着く。
大島が圧倒的な存在感を見せて、素晴らしいパスを繰り出す。
15分、土肥の縦パスをカットすると、CB木村が触れない位置にスルーパス。
山田新がGK1対1となったが、シュートは右に外れた。
20分にもマルシーニョへスルーパスを入れる。
28分、三浦の左FKを高井が完璧にヘッドしたが、GK野澤が弾き出す。
続く三浦の左CKを再び高井がヘッドでゴールするが、ファウルと判定された。
■2nd half
FC東京は受ける動きが減り、前に運べなくなる。
少ないパスコースを読まれ、カットされては速攻を浴びた。
55分、丸山が橋本拳人(18)の縦パスを奪って、右サイドに展開。
佐々木旭がPA横から高宇洋を抜いて、中央の脇坂につなぐ。
脇坂のトラップは少し流れたが、山田新がゴールに押し込んだ。
73分、右サイドで家長、山本、佐々木旭の3人がパス交換。
山本のパスで時間をもらった佐々木旭がクロスを入れる。
東慶悟(10)が触ってファーに流れると、ダイレクトで伊藤達哉が蹴り込んだ。
83分には東慶悟のバックパスを脇坂が奪い取る。
ゴールに向かってドリブルで独走し、追走するエリソンにラストパス。
エリソンが出力を押さえて蹴り込んで、3点差となった。
■summary
FC東京は、後方からショートパスをつなぐスタイル。
序盤、変形3バックからのビルドアップは悪くなかった。
川崎のプレスを剥がして、左の俵積田からチャンスを作った。
川崎がプレスを控えてブロックを組んでからは、崩せなくなる。
ブロックの外側でボールを回すだけで、PAには近づけない。
縦パスのタイミングが分かりやすく、何度もインターセプトを許した。
3バックを組み直す時間がないまま、対応せざるを得ない状況も多かった。
1トップは仲川輝人で、終盤は塚川孝輝が入った。
どちらも活用できず、引退したディエゴ・オリヴェイラの素晴らしさを感じさせた。
欠場したマルセロ・ヒアン(19)の復帰も待たれるところ。
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川崎は序盤、FC東京の変則3バックに戸惑ったが、徐々に対応する。
選手間の距離が遠くとも、大島のパスであっさりチャンスを作った。
後半、特に55分に先制ゴールを決めてからは、良い時間帯が続いた。
FC東京をゴール前まで押し込んで、ショートパスの交換で狭い局面を打開する。
丸山と高井がしっかりリスクを管理することで、反撃を許さなかった。
FC東京の低調さもあったが、3ゴールで快勝した。
次は中3日でホーム湘南戦(J1 #8)。
7連戦の2戦目となるので、無理せず大きくターンオーバーしたい。
■goal
55山田新(20) 73伊藤達哉(17) 83エリソン(9)
■judge
山口瑠伊(98) 7.0 6分、俵積田のループを飛び出してセーブ。クロスやミドルにも的確に対応。
佐々木旭(5) 7.5 右サイドからの仕掛けで1点目と2点目の起点となった。攻守ともに効いた。
高井幸大(2) 7.5 28分、三浦のFKをヘッド。30分に安斎、57分に俵積田のシュートをカット。
丸山祐市(35) 7.0 前に出て縦パスを奪っては、すぐに攻撃に移った。ロングフィードも効果的。
三浦颯太(13) 6.5 28分、左FKを高井に届ける。多くの左クロスを上げるも、味方まで届かず。
山本悠樹(6) 6.0 34分、左クロス。細かく動いてスペースを探る。右サイドのパス交換に加勢。
大島僚太(10) 6.5 15分、山田新へラストパス。16分、ボレー。インターセプトを繰り返した。
家長昭博(41) 6.0 26分、80分に体幹を活かして競り勝つ。先制後は、ゆったりとプレーする。
脇坂泰斗(14) 7.5 2アシスト。40分、ミドル。運動量を落とすことなく最後まで走り続ける。
マルシーニョ(23) 6.0 5バック相手でも、左サイドを何度も突破する。クロスは跳ね返された。
山田新(20) 6.5 先制ゴール。11分、脇坂の右クロスを空振り。15分、GK1対1の決定機を外す。
■sub
71(23)伊藤達哉(17) 6.5 投入後のファーストタッチでJ1リーグ初ゴール。78分、ミドル。
78(10)橘田健人(8) 5.5 バランスを保つ。80分、スルーパス。90+4分、安斎のFKをクリア。
78(20)エリソン(9) 6.0 83分、脇坂の優しいラストパスを丁寧にゴール。87分、左クロス。
86(6)河原創(19) 5.5 橘田とボランチを組む。クローズする役割をしっかり果たした。
86(41)瀬川祐輔(18) 6.0 90分、右のスペースに抜け出す。90+1分、佐々木のパスをボレー。
■bench
ソンリョン(1) VW際(31) ジェジエウ(4) 宮城天(24)
■coach
長谷部茂利 7.0 途中出場の伊藤とエリソンがゴール。采配が見事に成功した。
■referee
福島孝一郎 6.0 微妙な判定もあったが、明確なジャッジ。63分、家長と高宇洋のトラブルを警告なしで収める。
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AT+2+5