2025/03/30

250329FC東京0-3川崎(J1 #7)

FC東京0-3川崎(味の素スタジアム, 15:00KO, 33,632人)

岡山戦(J1 #6)から代表ウィークを挟んで中12日。
 第45回多摩川クラシコは、アウェイ味の素スタジアムでの開催。
 前日まで気温20度を超えていたが、一転して雨も降って寒くなった。


フル代表には、高井が参加した。
 25日のサウジアラビア代表戦(埼玉スタジアム)で初先発、フル出場して中3日。

U-20代表スペイン遠征には、大関と土屋が参加。
 24日のU-20アメリカ代表戦で2人ともフル出場して中4日。
 さらに大関は、21日のU-20フランス代表戦でも83分間プレーしている。


先発は、岡山戦から3人が変わる。
 新たに大島、家長、山田新が先発する。
 外れた河原、伊藤、エリソンはベンチに回る。

ベンチには、キャンプ中の負傷からジェジエウが復帰。
 アイダルとU-20代表に派遣された大関が外れた。


FC東京は、今季から松橋力蔵監督が就任。
 ここまでのJ1リーグは2勝1分3敗、暫定12位となっている。
 20日にルヴァンカップ奈良戦(YLC R128)に勝って、中8日の日程。

先発11人のうち、FC東京U-18出身が6人。
 U-15深川出身の安斎颯馬(7)を含め、先発7人が下部組織出身。
 ベンチにもU-18出身の3選手が入っている。
 川崎側でもGK山口(U-18)、丸山(U-15/U-15深川)、三浦(U-15むさし)の3人が先発。
 FC東京の育成部門の優秀さが良く分かるメンバーとなった。

川崎U-18出身の仲川輝人(39)、川崎U-15出身の高宇洋(8)が先発する。
 2021-22年に川崎に在籍した塚川孝輝(35)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、川崎の2勝だった。
 240330川崎3-0FC東京(J1 #5)
 240811FC東京0-3川崎(J1 #26)

■1st half
FC東京は、変則的な3バック。
 ボールを持つと、CB土肥幹太(32)が右サイドに張り出す。
 残る木村誠二(47)と岡哲平(30)が2CBを組み、GK野澤大志ブランドン(41)も交えて組み立てる。

序盤、川崎のプレスを抜け出してチャンスを作った。
 特に良かったのは、左シャドーの俵積田晃太(33)。
 6分にミドル、7分に佐藤恵允(16)のスルーパスからループを放つが、GK山口が止める。
 7分には、続けて安斎颯馬がミドルを狙った。

FC東京の攻勢を凌ぐと、川崎は少しづつ落ち着く。
 大島が圧倒的な存在感を見せて、素晴らしいパスを繰り出す。
 15分、土肥の縦パスをカットすると、CB木村が触れない位置にスルーパス。
  山田新がGK1対1となったが、シュートは右に外れた。
 20分にもマルシーニョへスルーパスを入れる。

28分、三浦の左FKを高井が完璧にヘッドしたが、GK野澤が弾き出す。
 続く三浦の左CKを再び高井がヘッドでゴールするが、ファウルと判定された。

■2nd half
FC東京は受ける動きが減り、前に運べなくなる。
 少ないパスコースを読まれ、カットされては速攻を浴びた。

55分、丸山が橋本拳人(18)の縦パスを奪って、右サイドに展開。
 佐々木旭がPA横から高宇洋を抜いて、中央の脇坂につなぐ。
 脇坂のトラップは少し流れたが、山田新がゴールに押し込んだ。

73分、右サイドで家長、山本、佐々木旭の3人がパス交換。
 山本のパスで時間をもらった佐々木旭がクロスを入れる。
 東慶悟(10)が触ってファーに流れると、ダイレクトで伊藤達哉が蹴り込んだ。

83分には東慶悟のバックパスを脇坂が奪い取る。
 ゴールに向かってドリブルで独走し、追走するエリソンにラストパス。
 エリソンが出力を押さえて蹴り込んで、3点差となった。

■summary
FC東京は、後方からショートパスをつなぐスタイル。
 序盤、変形3バックからのビルドアップは悪くなかった。
 川崎のプレスを剥がして、左の俵積田からチャンスを作った。

川崎がプレスを控えてブロックを組んでからは、崩せなくなる。
 ブロックの外側でボールを回すだけで、PAには近づけない。
 縦パスのタイミングが分かりやすく、何度もインターセプトを許した。
 3バックを組み直す時間がないまま、対応せざるを得ない状況も多かった。

1トップは仲川輝人で、終盤は塚川孝輝が入った。
 どちらも活用できず、引退したディエゴ・オリヴェイラの素晴らしさを感じさせた。
 欠場したマルセロ・ヒアン(19)の復帰も待たれるところ。


川崎は序盤、FC東京の変則3バックに戸惑ったが、徐々に対応する。
 選手間の距離が遠くとも、大島のパスであっさりチャンスを作った。

後半、特に55分に先制ゴールを決めてからは、良い時間帯が続いた。
 FC東京をゴール前まで押し込んで、ショートパスの交換で狭い局面を打開する。
 丸山と高井がしっかりリスクを管理することで、反撃を許さなかった。
 FC東京の低調さもあったが、3ゴールで快勝した。

次は中3日でホーム湘南戦(J1 #8)。
 7連戦の2戦目となるので、無理せず大きくターンオーバーしたい。

■goal
55山田新(20) 73伊藤達哉(17) 83エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 6分、俵積田のループを飛び出してセーブ。クロスやミドルにも的確に対応。
佐々木旭(5) 7.5 右サイドからの仕掛けで1点目と2点目の起点となった。攻守ともに効いた。
高井幸大(2) 7.5 28分、三浦のFKをヘッド。30分に安斎、57分に俵積田のシュートをカット。
丸山祐市(35) 7.0 前に出て縦パスを奪っては、すぐに攻撃に移った。ロングフィードも効果的。
三浦颯太(13) 6.5 28分、左FKを高井に届ける。多くの左クロスを上げるも、味方まで届かず。
山本悠樹(6) 6.0 34分、左クロス。細かく動いてスペースを探る。右サイドのパス交換に加勢。
大島僚太(10) 6.5 15分、山田新へラストパス。16分、ボレー。インターセプトを繰り返した。
家長昭博(41) 6.0 26分、80分に体幹を活かして競り勝つ。先制後は、ゆったりとプレーする。
脇坂泰斗(14) 7.5 2アシスト。40分、ミドル。運動量を落とすことなく最後まで走り続ける。
マルシーニョ(23) 6.0 5バック相手でも、左サイドを何度も突破する。クロスは跳ね返された。
山田新(20) 6.5 先制ゴール。11分、脇坂の右クロスを空振り。15分、GK1対1の決定機を外す。

■sub
71(23)伊藤達哉(17) 6.5 投入後のファーストタッチでJ1リーグ初ゴール。78分、ミドル。
78(10)橘田健人(8) 5.5 バランスを保つ。80分、スルーパス。90+4分、安斎のFKをクリア。
78(20)エリソン(9) 6.0 83分、脇坂の優しいラストパスを丁寧にゴール。87分、左クロス。
86(6)河原創(19) 5.5 橘田とボランチを組む。クローズする役割をしっかり果たした。
86(41)瀬川祐輔(18) 6.0 90分、右のスペースに抜け出す。90+1分、佐々木のパスをボレー。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) ジェジエウ(4) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 7.0 途中出場の伊藤とエリソンがゴール。采配が見事に成功した。

■referee
福島孝一郎 6.0 微妙な判定もあったが、明確なジャッジ。63分、家長と高宇洋のトラブルを警告なしで収める。

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2025/03/18

250316岡山0-0川崎(J1 #6)

岡山0-0川崎(JFE晴れの国スタジアム, 14:00KO, 13,699人)

ACLEベスト8進出を決めたホーム上海申花戦(ACLE R16 #2)から中3日。
 アウェイでのJ1リーグ岡山戦は、チケット完売。
 雨に見舞われたが、スタジアムの屋根はメインスタンドだけ。
 J1リーグ初昇格で観客は増えているが、厳しい観戦環境となった。

次週は代表ウィークに入る。
 フル代表に高井、U-20代表に大関と土屋が選出された。


先発は、ホーム上海申花戦から1人だけ変更する。
 新たに山本悠樹が先発して、大島僚太はベンチ外となった。

ベンチ入りは、ACLEに比べて2人少なくなる。
 アイダルが入り、GK安藤、神田、車屋の3人が外れた。


ファジアーノ岡山は、昇格プレーオフを制してJ1リーグ初昇格。
 2009年からJ2リーグに参加し、初めて川崎と同じカテゴリとなる。
 J1リーグは、ここまで2勝1分2敗の9位。

川崎との対戦は、2019年の天皇杯以来6年ぶり。
 190814川崎2-1岡山(天皇杯 R32)
 当時のスタジアム名称は、シティライトスタジアムだった。

■1st half
岡山は、FWルカオ(98)にロングボールを入れる。
 ルカオは規格外のポストプレーで、高井を背負ってボールを収める。
 スローインもサイドに出向いて受け、味方につないだ。

セットプレーを獲得すると、加藤聖(50)が遠くからでも蹴り込む。
 8分、加藤の右CKを工藤孝太(15)が流し、田上大地(18)のヘッドはGK山口が掻き出す。
 9分、江坂任(8)の左クロスをルカオがシュート。
 13分、佐々木旭のパスミスからルカオが抜け出すが、GK山口が1対1を止める。
 14分、ゴール前での混戦から藤井海和(3)がシュート。

川崎は岡山の強いプレスでボールを失った。
 ルカオを筆頭に鋭く寄せられて、ロングボールを蹴らされる。
 イーブンボールへの動き出しも遅く、岡山の良い時間が続いた。
 10分に伊藤、26分にエリソン、35分にマルシーニョがシュートしたが、単発だった。

岡山は30分過ぎから、再び攻勢に出る。
 33分、江坂の右クロスを木村太哉(27)がヘッド。
 34分、松本昌也(28)の右クロスを木村がシュート。
 36分、江坂がドリブルから切り返してシュート。

■2nd half
後半になると、川崎が少しだけ押し返す。
 49分、伊藤達哉の右クロスをマルシーニョがシュート。

とはいえ、前半と同じく岡山がルカオの強さで前進する。
 50分、ルカオが丸山と三浦を次々と抜き去ってシュート。
 55分、江坂の左クロスを木村がシュート。

62分、川崎は3人交代して出力を上げる。
 家長がキープすることで、全体を押し上げる時間を作った。
 69分、マルシーニョの左クロスを山田新が左ポストに当てる。

徐々にオープンとなり、お互いがゴールに迫る。
川崎は互角に持ち込んで、スコアレスドローとなった。

■summary
岡山は多くのチャンスを作ったが、ゴールできなかった。
 8分の田上のヘッド、13分のルカオのGK1対1は決めたかった。

シンプルな形が多い攻撃は、ルカオが素晴らしかった。
 長いリーチを活かしてDFを背負いながら、味方に渡した。
 マッチアップする高井はもちろん、丸山、佐々木旭、三浦も苦にしなかった。

守備は、前線からハイプレスを仕掛けた。
 ボランチ藤田息吹(24)が幅広く動いて引き締め、3バックに余裕を与える。
 日程の有利さも活かし、川崎の攻撃を封じ込めた。


川崎は体力的な差が大きく、後手後手の展開となった。
 密度の濃いホーム上海申花戦から中3日で、劣勢だったのは仕方ない。
 ただ、山本悠樹1人しか先発を変えなかった影響も大きかった。
 途中出場の5人を先発させる選択があっても、良かったかもしれない。

岡山に押し込まれながらも、無失点で耐えた。
 決定機を与えても身体を寄せ、GK山口のセーブもあって、ゴールを許さなかった。
 スコアレスドローは、内容を踏まえれば十分な結果といえる。

次は中12日でFC東京戦(J1 #7)。
 少しだけ休めるが、FC東京戦から7連戦が始まる。
 5月にも連戦が控えているので、2チーム分の整備を進めてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 7.5 8分の田上、13分のルカオの決定機をセーブ。ハイボールも安定して処理。
佐々木旭(5) 6.0 13分、63分にロスト。51分、54分と相手に身体を寄せギリギリで失点を防ぐ。
高井幸大(2) 6.5 ルカオのポストプレーは攻略できず。88分、一美和成(22)の決定機をカット。
丸山祐市(35) 7.0 サイドから崩されながら最後はPA内で止める。47分、65分にロングボール。
三浦颯太(13) 6.5 左サイドから仕掛けていく。35分、87分に左クロス。後半5本のCKを蹴る。
河原創(19) 6.0 36分、江坂のシュートをブロック。24分、60分に右サイドのスペースへパス。
山本悠樹(6) 5.5 守備では貢献したが、7分、18分、30分とパスミスが続く。物足りなさは残る。
伊藤達哉(17) 5.5 10分、ミドル。43分、加藤を止めイエロー。49分、マルシーニョへ右クロス。
脇坂泰斗(14) 6.0 狭い局面を華麗にドリブルで打開。62分からボランチで、ボールに多く触る。
マルシーニョ(23) 6.0 35分、ボレー。49分、伊藤のクロスをシュート。臆せず仕掛けていく。
エリソン(9) 5.5 26分、シュート。41分、イエロー。60分、ロングボールを受けてシュート。

■sub
62(9)山田新(20) 6.0 69分、左ポストに当てる。83分、ドリブルからミドル。90分にヘッド。
62(17)家長昭博(41) 6.0 味方が押し上げる時間を作る。87分、三浦のラストパスをシュート。
62(6)大関友翔(16) 5.5 70分、ミドル。87分、三浦のクロスをシュート。パスミスもあった。
75(23)宮城天(24) 5.5 86分、FKから右クロス。90分、瀬川のミドルの跳ね返りを左クロス。
84(19)瀬川祐輔(18) 6.0 トップ下。90分、ミドルシュート。90+2分、家長へスルーパス。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) アイダル(44) 橘田健人(8) 

■coach
長谷部茂利 6.0 疲労を過小評価して岡山に押されるが、スコアレスで勝ち点1を得る。

■referee
上田益也 6.5 明快なジャッジで、ストレスは感じなかった。エリソン、伊藤のイエローも妥当。

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2025/03/14

250312川崎4-0上海申花(ACLE R16 #2)

川崎4-0上海申花(等々力, 19:00KO, 13,277人)

ACLEラウンド16、上海申花との第2戦は等々力での開催。
 アウェイ第1戦(ACLE R16 #1)に1-0で敗れ、リードされている。
 日程は中6日。横浜FM戦(J1 #5)が4月9日に延期されて、7連戦が終わっている。
 等々力の寒さはそれほどでもなかったが、強い雨に見舞われた。


先発は、アウェイ第1戦から3人が変わる。
 新たにRSB佐々木旭、ボランチ大島僚太、1トップにエリソンが入った。
  大島は、昨年11月22日の浦和戦(J1 #28 #2)で途中交代して以来の復帰。
 外れたVW際、山本、山田新はベンチに回る。

ベンチからは田邉が外れている。


上海申花も日程は川崎と同じく中6日。
 中国スーパーリーグは、J1リーグと異なり、もともと先週末に試合は組まれていない。

第1戦からは先発2人を変えた。
 新たにヤン・ハオユー(43)とサウロ・ミネイロ(73)が入る。
 リウ・チェンユー(34)がベンチ、第1戦で負傷交代のイブラヒム・アマドゥ(6)はベンチ外となった。

■1st half
川崎が圧倒的にボールを持って押し込んだ。
 次々にクロスを入れ、クリアボールも拾って攻め続ける。
 12分、伊藤達哉の右ポケットからのラストパスを、マルシーニョがシュート。
 18分、河原創、伊藤達哉と縦につないで脇坂がミドル。
 21分、佐々木旭の右クロスに大島が飛び込んだが、GKバオ・ヤーション(30)がセーブ。

25分、佐々木旭が右サイドを切り込んでいく。
 ニアサイドをストレートで撃ち抜いて、2戦合計で1-1の同点とした。

同点としてから川崎はスピードを緩め、保持の時間が長くなる。
 クロスだけでなく、複数のパサーが織り重なって中央からも崩した。

上海申花は、ジョアン・カルロス・テイシェイラ(10)にボールを渡せない。
 長く押し込まれていたので、チャンスはセットプレーくらいだった。
 シュー・ハオヤン(7)が27分に左CK、28分に左FKをゴール前に蹴り込んだ。

■2nd half
後半になると、上海申花が巻き返しを図る。
 川崎のプレスを逆手に取って、その背後にパスを通していく。
 52分、ウィルソン・マナファ(13)の右クロスを、サウロ・ミネイロがシュート。
 54分、テイシェイラが胸トラップからジャンピング・ボレー。

60分あたりで川崎がプレスを修正し、上海申花の前進が阻まれる。
そして64分、佐々木旭が持ち上がって、守備を引き付けて右クロス。
 エリソンが2CBの間から抜け出すと、右足ダイレクトでゴールを決めた。

2戦合計でリードした直後の68分、さらに追加点。
 大島が縦パスを入れると脇坂がスルーして、左ポケットのマルシーニョまで届く。
 マイナスの折り返しを、伊藤達哉が加入後初ゴールを決めた。

GK山口が2点リードを守るために奮闘する。
 79分、80分にサウロ・ミネイロのシュートを連続セーブ。
 ロスタイムにはマルシーニョが4点目を決めて、ACLEベスト8に進出した。

■summary
上海申花は、川崎の圧力に飲み込まれた。
 第1戦のように上手く守れず、ビルドアップも難しかった。
 守勢を強いられる時間が長くなり、多くの決定機を作られる。
 4失点してしまったが、内容を踏まえれば残念ながら妥当だった。

後半スタートから15分ほど、川崎のプレスを破ることはできた。
 スコアに応じてペースを変化させる戦術だったが、ゴールはできず。
 今大会の川崎戦は2戦2勝だったが、3戦目で初めて負けて、ACLEはベスト16で終わった。


川崎はゴールが必要な第2戦で、前半から攻め続けて4ゴール。
 決定機を仕留められず、もどかしさを感じる状況もあった。
 それでも焦れることなく、佐々木旭のゴラッソを皮切りにラウンド16を突破した。

大島僚太は、昨年11月以来の復帰戦。
 いきなりの先発だったが、河原創のサポートを得ながら、プレーは別格。
 脇坂、河原、伊藤の近くに立ち、高い技術を活かして中央を突破した。

次は中3日、アウェイ岡山戦(J1 #6)。
 代表ウィークの中断前で、どのようなメンバーを起用するか楽しみ。
 疲労は少なからず残っているはずだが、しっかり勝っていきたい。

■goal
24佐々木旭(5) 64エリソン(9) 68伊藤達哉(37) 90+1マルシーニョ(23) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 79分、80分に決定機を続けてセーブ。89分、瀬川へロングスローを届ける。
佐々木旭(5) 8.5 超絶ゴラッソで同点ゴール。完璧なクロスで決勝アシスト。素晴らしかった。
高井幸大(2) 7.0 危険の芽を前で摘む。サウロ・ミネイロを抑える。50分、60分にCKをヘッド。
丸山祐市(35) 6.5 上がる高井や両SBとのバランスを保った。90+2分、縦ポンで抜け出される。
三浦颯太(13) 6.0 何度も左サイドで仕掛けるが、味方に合わせられなかった。45+3分、ロスト。
河原創(19) 6.5 大島を助けながら、11分、18分に縦パス。45分、シュートを右ポストに当てる。
大島僚太(10) 6.5 可動域はまだ狭いが、確かな戦術眼でチームを躍動させる。21分にシュート。
伊藤達哉(37) 6.5 多彩なパターンで崩した。12分、20分に右クロス。68分、川崎での初ゴール。
脇坂泰斗(14) 6.5 18分、ミドル。38分、シュートブロック。74分、左ポストに当てるシュート。
マルシーニョ(23) 7.0 12分、決定機を外す。27分、自陣でミスしてロスト。1アシスト1ゴール。
エリソン(9) 7.0 2分、30分にシュート。64分、2CBの背後に出て右足ダイレクトで決勝ゴール。

■sub
72(10)山本悠樹(77) 5.5 2本のCKを蹴った。87分、橘田のパスを受けて前の瀬川を狙った。
78(37)家長昭博(41) 5.0 84分、佐々木旭と絡みながらシュート。守備ではもっと動いてほしい。
78(9)山田新(20) 5.5 プレスに走る。81分、自陣でクリア。90+3分、ロングボールを収める。
85(19)橘田健人(8) 6.0 タイトに寄せて自由を奪った。90+1分、ボール奪取して4点目を産む。
85(14)瀬川祐輔(30) 6.0 89分、GK山口のスローを受ける。PA内で慌てず冷静に1アシスト。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) VW際(31) 車屋紳太郎(7) 大関友翔(16) 宮城天(24) 神田奏真(32)

■coach
長谷部茂利 7.0 大島僚太の復帰、佐々木旭とエリソンの起用が奏功し、重要な試合に勝利した。

■referee
オマル・モハメド・アルアリ(UAE) 6.0 判断基準は少しブレたが、落ち着いて冷静なジャッジ。

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2025/03/07

250305上海申花0-1川崎(ACLE R16 #1)

上海申花0-1川崎(上海スタジアム, 20:00KO(21:00JST), 20,837人)

今シーズン初敗戦を喫した京都戦(J1 #4)から中3日。
 7連戦の最後は、ACLEラウンド16の第1戦アウェイ上海申花戦。

ACLEはリーグステージ東地区2位で通過した。
 ホーム&アウェイのラウンド16は、7位の上海申花と対戦する。
 上位チームが第2戦ホームとなるので、第1戦は上海スタジアムでのアウェイ戦。


先発は、京都戦から9人と大きく変わる。
 続けて先発するのは、河原創と伊藤達哉の2人。
 大きくターンオーバーして休ませた主力を起用する。

前週水曜日の福岡戦(J1 #3)と比べると、2人の変更。
 河原創と伊藤達哉が入っていて、橘田健人と家長昭博がベンチとなる。
 福岡戦、京都戦から3戦連続で先発する選手は誰もいない。

ベンチには、U-20代表から戻った神田奏真と大関友翔が入る。
 また、瀬川祐輔が昨年12月4日の山東泰山戦(ACLE GL #6)での負傷から復帰する。


上海申花は、ACLEリーグステージ3勝1分4敗で7位。
 2021-23年に横浜FCでプレーしたFWサウロ・ミネイロ(73)はベンチスタート。

第3節で川崎と対戦し、4分のマルシーニョの退場もあって上海申花が勝った。
 241023上海申花2-0川崎(ACLE GL #3)

■1st half
上海申花は、ショートパスでじっくり保持する。
 無理して蹴ることなく、GKやCBに戻してやり直していく。
 ジョアン・カルロス・テイシェイラ(10)が組み立てながら、両SBに渡した。

川崎の2CBは、あまりプレスを受けない。
 ロングボールの必要はなく、ボランチや両SBが運んでいく。
 バイタルまで進めば、ゴール前を圧縮して固める上海申花が立ちはだかる。
 手数を掛けずにクロスを入れつつ、ポケットにも走り込む。

33分、PA内で河原が右に流すと、伊藤の前に入ったDFに当たる。
 戻ったボールを脇坂が押し込んだが、VARでオフサイドと判定された。

42分、河原が脇坂に預けてからPA内にダッシュする。
 決定機を右クロスで作るが、マルシーニョのシュートは当たらなかった。

上海申花は、前半ロスタイムに攻め立てる。
 45+3分、シュー・ハオヤン(7)の左CKから、リー・クア(23)がボレー。
 45+7分、左サイドから崩してリウ・チェンユー(34)がシュート。
 45+8分、左CKからウー・シー(15)がループで狙うが、GK山口がパンチング。

■2nd half
イエローを受けたマルシーニョに代えて、後半から家長を入れる。
さらに59分、ファウルが続いたVW際に代えて、佐々木旭を投入。
 退場あるいは警告を未然に防ぐための消極的な交代となった。

三浦の攻め上がりを上海申花は止められない。
 何度も何度も右クロスを入れていくが、中央で待つ山田新に届かなかった。

上海申花は緩み始めた中盤を使って、サイドから決定機を作り出す。
 63分、右クロスをリウ・チェンユー(34)がヘッド。
 66分、チャン・シンイチ(27)の左クロスを、イブラヒム・アマドゥ(6)がシュート。
そして76分、テイシェイラが右に流し、ウィルソン・マナファ(13)がシュート。
 高井が戻りながらクリアを試みるが、オウンゴールとなった。
 85分にもチャン・シンイチの左クロスをサウロ・ミネイロがシュート。

1点を追う川崎は、引き続き三浦がクロスを入れる。
 80分、1トップはエリソンに代わるが、山田新と同じくクロスに触れなかった。
 瀬川や大関が躍動感をもたらしたが、結果は出なかった。

■summary
上海申花は、規律正しくブロックを組んだ。
 4バックはPA幅にきれいに整列し、クロスをクリアする。
 川崎の1トップは、クロスを競り合うことすらできなかった。

攻撃は、テイシェイラがキープしながら時間を生み出す。
 駆け上がるSBを使って、少ない人数で決定機を作った。
 攻めながらもバランスに気を配り、川崎のカウンターを防いだ。


川崎は京都戦に続いて2試合連続の無得点。
 後半になると決定機を作れず、ゴールの可能性は低かった。

三浦が本当に多くのクロスを入れるが、低いボールも高いボールも跳ね返される。
 山田新に届かなくとも同じパターンを続けたので、上海申花にとって難しくなかった。
 伊藤、VW際、佐々木旭のクロスも、同じように処理された。

大関友翔は、福島(J3)へのレンタルから復帰して初出場。
 U-20代表で開幕前からチームを離れていたが、バイタルでボールを動かした。
 今日は10分程度だったが、もっと長い時間のプレーを見てみたい。
 大関がトップ下、脇坂がボランチで共存することも可能と思われる。

次は中6日、ホームに上海申花を迎える第2戦(ACLE R16 #2)。
 今季初めて間隔が空くので、少し休養することができる。
 逆転に向けて精神論を叫ぶだけでなく、停滞する攻撃を打開したい。

■goal
76OwnGoal

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 45+8分、ウー・シーのループシュートをパンチング。仕事は少なかった。
VW際(31) 5.5 18分、25分、46分に右クロス。後半、ファウルを繰り返して交代となった。
高井幸大(2) 5.5 オウンゴールは不可抗力。右サイドに展開。サウロ・ミネイロには苦しむ。
丸山祐市(35) 6.0 背走しての守備でも崩れずにバランスを保った。79分、シュートブロック。
三浦颯太(13) 6.0 鋭い動きから数多のクロスを入れる。ただ、精度は低く、簡単に処理される。
河原創(19) 6.0 42分、マルシーニョへ絶妙なラストパス。間延びしていく中盤を引き締める。
山本悠樹(77) 5.5 高い位置にも出ていく。46分、ヒールパス。78分、強引な縦パスでロスト。
伊藤達哉(37) 5.5 前半は右、後半は左ウィングでプレー。細かく動き出してクロスを入れる。
脇坂泰斗(14) 5.5 29分、ボレー。33分、ゴールもVARでオフサイド。後半、ボールに触れず。
マルシーニョ(23) 6.0 42分、決定機もシュートは当たらず。イエローを受け、前半のみで交代。
山田新(20) 5.5 25分、29分にシュート。GKやDFにプレス。76分、失点につながるロスト。

■sub
HT(23)家長昭博(41) 5.5 71分、カットインからシュート。ビハインドでも遅攻志向は強かった。
59(31)佐々木旭(5) 5.5 右クロスを多く入れるが、跳ね返される。90+1分、エリソンへ縦パス。
80(37)瀬川祐輔(30) 6.0 縦にスプリントを繰り返す。90+5分、ボール奪取しロングシュート。
80(20)エリソン(9) 5.5 ゴール前で待ったが届かなかった。90+4分、脇坂の縦パスをポスト。
85(77)大関友翔(16) 6.0 90分、三浦にスルーパス。90+5分、縦にドリブルしてからクロス。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) 橘田健人(8) 宮城天(24) 神田奏真(32)

■coach
長谷部茂利 6.0 合理的な采配だったが、攻撃は停滞した。瀬川、大関の起用は悪くなかった。

■referee
サルマン・ファラヒ(QAT) 5.5 ジャッジの基準は少しぶれたが、破綻するほどではなかった。

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AT+7+5

2025/03/02

250301川崎0-1京都(J1 #4)

川崎0-1京都(U等々力, 15:00KO, 22,404人)

逆転で勝利したアウェイ福岡戦(J1 #3)から中2日。
 ホーム等々力に戻り、J1リーグ第4節の京都戦。

U-20代表は水曜日の準決勝で敗退し、活動を終えた。
 ただ、大関、神田、土屋の3選手はメンバー外。
 他チームに帰国を報じられた選手もいたが、この3人の動静は不明。


先発は、福岡戦から10人と大幅に入れ替える。
 GKソンリョン、最終ラインは右から佐々木旭、アイダル、車屋紳太郎、田邉秀斗。
 ボランチは橘田健人と河原創、2列目はヴェロン、山内、伊藤達哉、1トップにエリソン。
 連続して先発するのは、橘田健人のみとなった。
 また、GKソンリョンは、今シーズン初出場となる。

先発を外れたGK山口、VW際、高井、山本、家長、脇坂、マルシーニョ、山田新の8人はベンチ。
 丸山と三浦の2人はベンチ外となった。
 宮城天は、福岡戦に続いてベンチスタート。


京都サンガFCは、ここまで3試合のJ1リーグで2分1敗。
 前節神戸戦(J1 #3)から中2日で、先発は3人と小幅に変える。
 神戸戦の前半途中で交代したマルコ・トゥーリオ(11)は、ベンチ外。

2024年の対戦は、京都の1勝1分だった。
 240309川崎0-1京都(J1 #3)
 241109京都1-1川崎(J1 #36)

■1st half
京都は、滞空時間の長いパントを蹴る。
 無類の強さを誇る原大智(14)が落とすが、その先にはつながらない。

川崎の2CB、特にアイダルに向かってプレスを仕掛ける。
 アイダルは詰められると蹴り出して回収される。
 5分、平戸太貴(39)の左CKをファーの須貝英大(22)がボレー。
 13分、CKから奥川雅也(29)がクロスを入れ、福岡慎平(10)がヘッド。

川崎はエリソンにロングボールを集める。
 CB鈴木義宜(50)と宮本優太(24)に挟まれながらも、強い体幹で受け止める。
 ショートパスを中盤で重ねて京都のプレスを抜け出し、ゴールに近づいた。
 19分、エリソン、伊藤とつなぎ、山内がミドル。
 22分、河原のスルーパスから、エリソンが右足シュート。

京都はアフターも含めて強く当たってきた。
 24分、ジョアン・ペドロ(6)が橘田を倒してイエロー。

序盤は京都が押し込むが、川崎が盛り返して前半を終えた。

■2nd half
京都は、風上を活かして攻勢に出る。
 47分、佐藤響(44)のスローインを原大智が流し、ラファエル・エリアス(9)がシュート。

49分、左サイドに出ていた橘田健人のバックパスが弱くなる。
 拾ったラファエル・エリアスに高井が寄せたが、ラストパスを奥川に通されて先制される。
 橘田はGKソンリョンに戻すところが、キックの振り幅自体が小さくなった。

さらに気落ちした川崎を攻め立てる。
 51分、田邉の背後を突いた川﨑颯太(7)がGK1対1となるが、ソンリョンが止める。
 57分、平戸の右CKを、ゴール前で原が決定的なヘッド。

59分、川崎は2列目の3人を同時に交代する。
 オフサイドも多かったが、噛み合い始めると決定機を作り出す。
 家長が難しい状況でもパスを引き取り、脇坂が細かなタッチで運んだ。

76分、マルシーニョの横パスから家長がシュート。
 79分、佐々木旭の右クロスをマルシーニョが頭で合わせるが、GK太田岳志(26)がビッグセーブ。
 81分、86分、90+3分にも家長がシュートする。
 エリソンも左足を痛めながら、81分、87分、88分、90+6分とシュート。

京都は攻められながら、最後まで耐え切った。

■summary
京都は望外の先制ゴールを守って勝利した。
 原大智を目掛けてパントを入れるが、田邉と対峙する右サイドでは互角だった。
 しかし、中央に流れれば無双状態で、47分にはエリアスの決定機を作り出した。

終盤は自陣深くに閉じ籠もる。
 押し込まれる展開ともなったが、ゴール前で粘り強く守った。


川崎は大きくターンオーバーしながら、失点せずに前半を終える。
 京都と互角に戦えていていたが、48分の失点でプランが崩れた。
 59分に主力3人を入れて巻き返したが、同点ゴールは決まらなかった。

ハーフタイムの高井、59分の脇坂とマルシーニョの投入は早かった。
 家長については、次のアウェイ上海上港戦に伊藤達哉を使う予定ならば理解できる。
 交代選手は攻撃を牽引したが、勝ち点を得るために無理する必要はなかった。
 ロスタイムを含め30分以上のプレーとなったが、70分を過ぎての交代でも良かった。
 また、ベンチにいた宮城天を起用する選択肢もあった。

次は、中3日でアウェイ上海申花戦(ACLE R16 #1)。
 厳しい日程が続くが、重要なACLE準々決勝の第1戦。
 上海から勝ち点を持ち帰り、等々力での第2戦に備えたい。

■goal
49奥川雅也(29)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 失点はチャンスなし。51分、川﨑颯太の決定機をセーブ。キックも飛んだ。
佐々木旭(5) 6.5 38分、ミドル。68分、PA内に侵入。70分、マルシーニョへ完璧な右クロス。
アイダル(44) 5.5 足元が乱れてプレスを浴びる。自陣へのハイボールに競り勝って跳ね返す。
車屋紳太郎(7) 6.0 失点シーンにダッシュで戻らなかった。終盤、ロングボールを入れ続ける。
田邉秀斗(15) 5.5 43分、CKをヘッド。51分、川﨑颯太に抜け出される。原大智と互角の対応。
河原創(19) 6.0 22分にエリソン、68分に佐々木旭へ縦パスを通す。84分、CKの戻りをボレー。
橘田健人(8) 4.0 痛恨のミスパスで失点を喫する。河原とのパス交換でプレスを抜けて前進する。
ヴェロン(28) 5.5 17分、右クロス。25分、左FKを蹴る。サイドを突破する武器を増やしたい。
山内日向汰(26) 5.5 6分、エリソンへ縦パス。19分、左からミドル。中央から左右に散らした。
伊藤達哉(17) 5.5 17分、35分、38分に左クロス。37分、ドリブルでロストしたがすぐに回収。
エリソン(9) 6.5 22分にシュート。CBを背負って収める。終盤、左足を痛めつつ多くシュート。

■sub
HT(44)高井幸大(2) 6.0 RCB。49分の失点は1対2で止められず。60分、縦パスでロスト。
57(28)家長昭博(41) 6.5 76分、81分、86分、90+3分と多くのシュート。決めたかった。
57(26)脇坂泰斗(14) 6.5 81分、エリソンへラストパス。77分からボランチでボールを動かす。
57(17)マルシーニョ(23) 6.0 70分、佐々木旭の右クロスを決定的なヘッド。88分、シュート。
77(8)山田新(20) 6.0 ニアに走り込んで佐々木旭のクロスを呼び込む。シュートはなかった。

■bench
山口瑠伊(98) VW際(31) 山本悠樹(6) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 6.0 ベストは尽くしたが、結果は出せず。57分の3枚替えは、少し早かった。

■referee
山本雄大 6.0 アフターや背後からのチャージが多い中、妥当なジャッジ。イエロー3枚も適切。

238,100views
AT+2+7