羽生にために世界中を飛び回るのは、何千人ものファンだけではありません。何十人ものジャーナリストがいます。ロシアと日本はカナダからは等しく遠い場所にあります。ミックスゾーンでは、私たちの国(ロシア)の場合は、アスリートとコミュニケーションをとるのは5〜6人程度のジャーナリストしかいません。
ですが、羽生が現れると次のようになります
В миксте людно. Российских фигурстов писали 2-3 человека pic.twitter.com/eiuiSeqzGy
— Лесик Константин (@kostyalesik) 2019年10月26日
記者会見はさらに楽しいです
何百万人もの日本人の注目の的を捕らえるため、ジャーナリストたちは椅子の上に立つ必要さえありました。そして会見わずか10分後には、カナダのプレスセンターの高速インターネット回線は1時間半も使用できなくなります。
その理由は2度のオリンピックチャンピオンの写真を日本人ジャーナリストが何千枚も地球の反対側に送っているからです。
Чтобы сфотографировать Юдзуру приходится вставать на стул 🙂 pic.twitter.com/fzBw6NisN6
— Лесик Константин (@kostyalesik) 2019年10月26日
羽生の栄光を浴びたイタリア人リッツォ
その日の厄介な瞬間。日本人ジャーナリストは、SP後記者会見で、羽生結弦のコメントを録音するため、最も最適な位置を確保しようと、ミックスゾーンに早めに到着していました。
羽生はまだ姿を現しません。思っている以上に待たされたその時、ユニバーサルシアード2019で優勝したイタリアのマッテオ・リッツォが予期せず現れました。スケートカナダのSPで9位だったリッツォ。彼は多くのジャーナリストに待ち構えられ当惑しました。良識ある日本人ジャーナリストは、この状態ではインタビューをしないわけにはいかないと、日常的な質問をリッツォにし始め、言葉を書き取りました。誰もがぎこちない様子でした。そして、数分間質問に答えた後、リッツォは、ようやく今夜の主役に場所を譲りました。これ以外の状況で、イタリア人がこれほど多くのメディアから注目されることはなかったはずでしょう。数分間でしたが、スケートカナダでリッツォは世界で最も人気のあるスケーターと同じ立場を味わいました。
В миксте ждали Ханю, но туда сперва неожиданно вышел Риццо. Итальянец явно был удивлен количеству прессы. А японские журналисты включили диктофоны для приличия. pic.twitter.com/emvC0TMey6
— Лесик Константин (@kostyalesik) 2019年10月26日
(意訳終わり)
この記事、読めば読むほど、それぞれの表情や困惑が伝わってきます。
少しでもいい場所を取りたいカメラマンや記者たち。なかなか羽生選手が現れないところに、ひょっこり現れたリッツォ選手。リッツォ選手も会場に入るなり記者たちが注目してきたから本当にビックリしたと思います。
羽生選手の行く場所には、チャレンジャーシリーズでさえもメディアの集団が押し寄せ、日本人ジャーナリストがプレスルームさえも占拠するほどだといいます。
“私が動くことによって、多くの人が移動し集まる可能性があり、その結果として感染リスクが高まる”
この言葉の中には、ファンだけでなく、密集するメディアの方々への配慮もあったのではないかとあらためて感じたのでした。
そして、羽生選手は常にメディアに気を配り、すべてに目線がいくように配慮し、礼儀正しく、謙虚に振る舞う。そういう姿も、日本だけではなく海外に配信される記事に好意的な内容が多い理由のようにも感じます。一度会うと、その分け隔てのない態度にファンになってしまうジャーナリストが続出してしまうのでしょう。昔から知っている田中宣明さんや、能登直さんにしてみたら、感慨深いことだと思います。
これからも、ステキな写真を楽しみにしたいです(σ゚∀゚)σ✨